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アンボン島地震

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アンボン島地震
アンボン島地震の位置(モルッカ諸島内)
アンボン島地震
アンボン
アンボン
アンボン島地震 (モルッカ諸島)
地震の震央の位置を示した地図
本震
発生日 2019年9月26日
発生時刻 08時46分45秒(WIT UTC+9
震央 インドネシアの旗 インドネシア マルク州西部セラム県英語版Kamarian
南緯3度26分 東経128度28分 / 南緯3.43度 東経128.46度 / -3.43; 128.46座標: 南緯3度26分 東経128度28分 / 南緯3.43度 東経128.46度 / -3.43; 128.46
震源の深さ 10 km
規模    モーメントマグニチュード Mw6.5[1]
最大震度    メルカリ震度V:アンボンカイラトゥ英語版
津波 なし
地震の種類 横ずれ断層
余震
回数 ML4.0以上が12回(発震後1日間)
最大余震 Mw5.4 9月26日 09時39分
被害
死傷者数 死者20人,負傷者152人(9月28日現在)
被害地域 マルク州
出典:特に注記がない場合はBMKG[2]による。
プロジェクト:地球科学
プロジェクト:災害
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アンボン島地震(アンボンとうじしん,インドネシア語: Gempa bumi Ambon)は、2019年9月26日08時46分(WIT UTC+9)頃にインドネシアマルク州西部セラム県英語版震央として発生した地震である。BMKGによるモーメントマグニチュードは6.5[注釈 1]。震源の深さは10km[2]

震央はマルク州の州都アンボンから北東へ約43kmのセラム島西部。 震央周辺のセラム島西部のほか、アンボン島ハルク島英語版地震動による構造物の破壊や土砂崩れ落石による被害が生じた。 アンボン島東部のLiangやWaai,Tulehuなどが被害の中心地[BNPB 1]。 死者は中部マルク県で10人、アンボン市で8人、西部セラム県で2人。負傷者は中部マルク県で108人、アンボン市で31人、西部セラム県で13人。 住宅106棟が全壊、125棟が半壊、303棟が一部損壊[注釈 2]。そのほか病院やモスク、大学校舎などでも建物が損壊する被害が生じた。 26日夜に15,000人が屋外に避難したまま夜を明かした[BNPB 2]。28日現在25,000人が避難している[3]

インドネシア国家防災庁は10億ルピアの資金援助と、食料や毛布・テントなど5.15億ルピア分の支援物資を表明。 9月27日にジョコ大統領大統領事務局インドネシア語版のプレリリースで、国民と政府を代表して追悼の意と、被災者の医療費の全額負担を表明した[BNPB 3]社会省インドネシア語版は11億ルピアの資金援助を表明[4] 。 インドネシアのソーシャルメディアでアンボンを大津波を襲ったというデマが発生した。この地震による津波は観測されていない。被災地で津波発生のデマを流したとして男性が逮捕された[5]

この地震の発震機構解は北北東から南南西に圧縮軸を持つ横ずれ断層[2]で、地殻内で発生した地震である。 インドネシア東部ではフィリピン海プレートユーラシアプレートオーストラリアプレートの三つのプレートが衝突しあっており、地殻が複雑にブロック状になり複数のマイクロプレートが形成されている。セラム島付近では沈み込み帯のセラムトラフ英語版、左横ずれ断層のカワ断層英語版バンダデタッチメント英語版などの活構造が形成されている[6]

脚注

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注釈

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  1. ^ 当初発表のMLは6.8
  2. ^ "106 rusak berat, 125 rusak sedang dan 303 rusak ringan."を翻訳。日本の内閣府による基準とは違う可能性がある。

出典

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  1. ^ Kepala BNPB Kunjungi Wilayah Terdampak Gempa Maluku” (2019年9月27日). 2019年9月28日閲覧。
  2. ^ 19 Meninggal Dunia Pascagempa M 6,5 Maluku” (2019年9月27日). 2019年9月28日閲覧。
  3. ^ Penanganan Darurat Harus Dilakukan dengan Cepat” (2019年9月27日). 2019年9月28日閲覧。
  1. ^ M 6.5 - 10km S of Kairatu, Indonesia”. アメリカ地質調査所 (2019年9月26日). 2019年9月29日閲覧。
  2. ^ a b c InaTEWS - BMKG”. 気象気候地球物理庁 (2019年9月27日). 2019年9月27日閲覧。
  3. ^ “Situasi Gempa Ambon Terkini: 484 Gempa Susulan, 25.000 Orang Mengungsi” (インドネシア語). KOMPAS.com. (28 September 2019). https://www.kompas.com/tren/read/2019/09/28/141420065/situasi-gempa-ambon-terkini-484-gempa-susulan-25000-orang-mengungsi 28 September 2019閲覧。 
  4. ^ “Kemensos salurkan bantuan Rp 1,1 miliar untuk korban gempa Ambon” (インドネシア語). Kontan. (27 September 2019). https://nasional.kontan.co.id/news/kemensos-salurkan-bantuan-rp-11-miliar-untuk-korban-gempa-ambon 27 September 2019閲覧。 
  5. ^ “Polisi Amankan Seorang Pria yang Teriak Tsunami Saat Gempa Ambon” (インドネシア語). KOMPAS.com. (26 September 2019). https://regional.kompas.com/read/2019/09/26/10500091/polisi-amankan-seorang-pria-yang-teriak-tsunami-saat-gempa-ambon 27 September 2019閲覧。 
  6. ^ Xi et al. (2016). “Tectonic evolution of North Seram Basin, Indonesia, and its control over hydrocarbon abbumulation conditions” (PDF). 中國石油勘探 21 (6). http://www.cped.cn/EN/Y2016/V21/I6/91 2019年9月28日閲覧。.