アヴァンギャルド・チロル
アヴァンギャルド・チロル (Avantgarde Tirol) は、オーストリアのゼーフェルトで行われていた、若手作曲家のための現代音楽の夏期講習会である。
概要
[編集]シュヴァツ時代
[編集]厳密な講習会名は「Avantgarde Tirol Internationale Akademie für Neue Komposition und Audio-Art (アヴァンギャルド・チロル 新しい作曲と音響芸術のための国際芸術院)」である。
ボグスワフ・シェッフェルの高齢に伴い、公的機関で作曲の指導が不可能になるのを惜しんだオーストリアの人々が1993年に立ち上がり、「小規模であっても、彼の教えを乞う若手作曲家の育成」を目標に、当初はシュヴァツ市で発起し、「アヴァンギャルド・シュヴァツ」と呼ばれた。
発足時は、器楽作曲をボグスワフ・シェッフェル、電子音響作曲をマレク・ホゥオニェフスキが担当し、後に多くの彼の弟子がこのアカデミーの講師に関わった。招待される演奏家も地元の人々中心から、アルディッティ弦楽四重奏団、ヘート・トリオ、マークス・ヴァイスなどの国際的なメンバーを招致できるまで発展した。
ゼーフェルト時代
[編集]当初は毎年行っていたが、講習会で行われるシェッフェルの新作の規模が大きくなり、2001年には新作交響詩の上演準備に伴い経費を圧迫して休会に陥った。「或る町の一生」は無事その後上演できたものの、シュヴァツ市でクラングシュプーレン・シュヴァツとアヴァンギャルド・シュヴァツという二つの現代音楽イヴェントを行うには財政上の問題から不可能になり、2003年に正式にシュヴァツ市との提携を解消した。その後2005年にはゼーフェルト市に業務が引き継がれて、講習会名も「アヴァンギャルド・チロル」に変更して、運営が再スタートしている。
2014年度をもって閉会となった[1]。
招待作曲家一覧
[編集]- 第1回 1993
- 第2回 1994
- 第3回 1995
- 第4回 1996
- 第5回 1997
- 第6回 1998
- 第7回 1999
- 第8回 2000
- Andrey Bondarenko - ウクライナ
- Bert van Herck - ベルギー
- パナヨティス・ココラス - ギリシア出身 - 当時在イギリス
- Tatjana Milosevic - ユーゴスラヴィア
- Ji-young Oh - オーストリア-韓国
- Yinsun Yu - オーストリア-韓国
- Antonio Zimmerman - アルゼンチン
- 第9回 2002
- 第10回 2006
- Petr Bakla - チェコ
- Nataliya Cherniy - ウクライナ-ポーランド
- Ji Young Kang - 韓国-ドイツ
- Eun-Joo Lee - 韓国-ドイツ
- Kentaro Noda - 日本
- Tomi Räisänen - フィンランド
- Roberto Rusconi - イタリア
- 第11回 2007
- 第12回 2008
- 第13回 2009
- 第14回 2010
- 第15回 2011
- 第16回 2014
参考文献
[編集]Gaudeamus information Bulletin 2007 January-July , 2006 January-June 2005 January-June; Avantgarde-Tirol catalog 2007, 2006, 2005.
脚注
[編集]- ^ “Katalog avantgarde tirol”. avantgarde-tirol.at. 2019年7月3日閲覧。