アームストロング・シドレー マンバ
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マンバ(Mamba )は、イギリスのアームストロング・シドレー社が1940年代から1950年代にかけて製造した1,500 有効馬力 (effective horsepower、1,100 kW)を発生するターボプロップエンジンである。
設計と開発
[編集]マンバは、10段軸流式圧縮機、6個の燃焼室と2段タービンを持つ小型エンジン[1]である。プロペラスピナーの中には遊星歯車式減速ギアが内蔵されており、エンジンの始動にはカートリッジが使用された。社内での呼称はASM(Armstrong Siddeley Mamba)といい、ASM.3は1,475 ehp、ASM.6は1,770 ehpを発生した。
通常のターボプロップエンジンはジェット燃料を使用するが、マンバは通常のディーゼル燃料(軽油)も使用できる[2]。
1948年に500時間のテストが実施され[1]、マンバはダグラス DC-3 ダコタに装着された最初のターボプロップエンジンになった。1949年にダコタ機のテストベッドはエンジンを2基共マンバに換装された。
派生型のダブル・マンバエンジンは英海軍のフェアリー ガネット 対潜哨戒機に搭載された。このエンジンは実質的に2基のマンバを並列に配し、共通のギヤボックスを介して2重反転プロペラを駆動した。減速ギヤボックスを外したマンバのターボジェットエンジン版がアームストロング・シドレー アダーとして開発された[3]。
派生型と搭載機
[編集]- ASM.6
展示中のエンジン
[編集]アームストロング・シドレー マンバは、ウォリックシャーのコヴェントリー空港にあるミッドランド航空博物館とコスフォード空軍博物館に展示されている。
要目
[編集](ASM.3) Flight誌より[4]
- タイプ:ターボプロップエンジン
- 全長:2217.4 mm (87.3 in)
- 直径:737 mm (29 in)
- 乾燥重量:354 kg (780 lb)
- 圧縮機:軸流式10段
- 燃焼室:6 室
- タービン:2段
- 最大推力:4,610 kg (10,163 lb)
- 最大推力:1,320 shp プラス 推力405 lb (1,475 eshp)
- 最終圧縮比:5.35:1
- 燃料賞比量:0.8 lb/時間/eshp
- 推力重量比:1.9 eshp/lb
出典
[編集]脚注
[編集]- ^ a b “Aero Engine Information”. RAF Museum. 2008年6月6日閲覧。
- ^ Taylor, John W.R. "Fairey Gannet". Combat Aircraft of the World from 1909 to the Present. New York: G.P. Putnam's Sons, 1969 (reprinted 1977). ISBN 0-425-03633-2, 978-0-425-03633-4.
- ^ Gunston 1989, p.20.
- ^ Flight Global Archive - 1954 www.flightglobal.com. Retrieved: 4 November 2008
参考文献
[編集]- Gunston, Bill. World Encyclopedia of Aero Engines. Cambridge, England. Patrick Stephens Limited, 1989. ISBN 1-85260-163-9