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イシク・クル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
イシク・クル

イシク・クル

イシク・クルの位置(キルギス内)
イシク・クル
イシク・クル
イシク・クルの位置(キルギス)
所在地 キルギスの旗 キルギス
イシク・クル州
位置 北緯42度25分 東経77度20分 / 北緯42.417度 東経77.333度 / 42.417; 77.333座標: 北緯42度25分 東経77度20分 / 北緯42.417度 東経77.333度 / 42.417; 77.333
面積 6,236 km2
周囲長 688 km
最大水深 668 m
平均水深 280 m
貯水量 1,738 km3
水面の標高 1,606 m
淡水・汽水 塩湖
プロジェクト 地形
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イシク・クルの浜

イシク・クルウイグル語: Йсйк-Көл[1]キルギス語: Ысык-Көлロシア語: Иссык-Куль)は、天山山脈の北、キルギスの北東に在る内陸湖イシク湖イシククル湖イスィククリ湖などとも表記される。同国最大の面積をもつ[2]イシク・クル州に位置しており、この湖の北岸はイシク・クル地区と呼ばれている[3]

古称は熱海呉音:ねつかい、漢音:ぜつかい)。代の詩人岑参陰山の若者から聞いた話を「側聞陰山胡児語、西頭熱海水如煮。海上衆鳥不敢飛、中有魚長且肥」と「熱海行送崔侍御還京」で詠んでいる。

概要

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長さ182km、幅60km。面積は6,236 km2。周囲は688kmで、琵琶湖の9倍。最大深度は668m。標高は1,606mという高地にある。周囲から流れ込む河川は存在するが、イシク・クルより流出する河川は認められない。塩分濃度は0.6%程度である。透明度は20mを超える。数少ない古代湖の一つであり、世界で2番目に大きい高山湖である[4]

標高が高く、冬季は厳寒の気候であるが、の水温は20度、の水温は3度程度ある。塩分濃度が比較的低いにも拘らず、冬でも湖面は凍らない。原因は不明だが、これは湖底から温泉が湧き出ているためという説がある。

イシク・クル周囲には多数の鉱山が存在する。その為、ソビエト連邦支配下では、外国人の湖畔への立ち入りは禁じられていた。しかしキルギスが独立した後は、貴重な観光資源としての活用が行われている。

イシク・クルの湖底には、多数の遺跡が水没している事が確認されている。湖畔の砂浜には陶器など、湖底遺跡から流れ着いたものが打ち寄せることが有る。なぜ遺跡が存在するかは未だに謎である。この件に関しては何度か潜水調査が行われ、遺跡は1つではなく、様々な時代の遺跡が水没している事が判明した。その内の1つに、曾て湖畔に存在したという烏孫の赤谷城がある。

昔の文献によると、この湖には少なくとも16世紀頃までは島が有り、更にその島には城が存在していたという事だが、今はその面影は全く無い。

イシク湖には旧ソ連時代から魚雷の試験場があったため、旧ソ連時代にはイシク湖に外国人は立ち入れなかった[5]

毎年の冬にカオジロオタテガモを含む最大70,000羽の渡り鳥が渡来し、湖中には7種の固有種を含む28種の魚類が生息している[6]。2001年にユネスコ生物圏保護区[4]、2002年にラムサール条約にそれぞれ登録された。ソ連時代の1976年にもラムサール条約に登録されたが、1990年7月4日にモントルーレコード英語版に追加された[6]

脚注

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  1. ^ ウイグル語の発音では「ウスク・キョル」
  2. ^ 小牟田哲彦『世界の鉄道紀行』講談社、2014年、46頁。ISBN 978-4-06-288275-0 
  3. ^ List of Rural Communities of Kyrgyzstan
  4. ^ a b Issyk Kul Biosphere Reserve, Kyrgyzstan” (英語). UNESCO (2019年8月). 2023年2月2日閲覧。
  5. ^ 浜野道博『検証キルギス政変 天山小国の挑戦』73頁
  6. ^ a b The Issyk-kul State Nature Reserve with the Issyk-kul Lake | Ramsar Sites Information Service”. rsis.ramsar.org. 2023年2月2日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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