3-メチルブタン酸エチル
表示
(イソ吉草酸エチルから転送)
3-メチルブタン酸エチル | |
---|---|
Ethyl 3-methylbutanoate | |
別称 イソ吉草酸エチル | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 108-64-5 |
PubChem | 7945 |
ChemSpider | 7657 |
UNII | 9ZZ5597636 |
| |
| |
特性 | |
化学式 | C7H14O2 |
モル質量 | 130.18 g mol−1 |
匂い | 果実の香り |
磁化率 | -91.1·10−6 cm3/mol |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
3-メチルブタン酸エチル(3メチルブタンさんエチル)とは、3-メチルブタン酸が有するカルボキシ基と、エタノールが有する水酸基とが、脱水縮合した有機化合物である。したがって、分子式はC7H14O2であり、分子量は約130である。慣用名でイソ吉草酸エチルなどとも呼ばれる。CAS登録番号は、108-64-5である。
性質
[編集]3-メチルブタン酸エチルの常圧における沸点は約132 ℃であり、常温常圧では、無色の液体として存在する [1] 。なお、20 ℃における密度は、0.862 (g/ml)から0.868 (g/ml)程度である[1]。また、ナトリウムD線を用いて屈折率を計測すると、20 ℃では、1.394から1.400程度である[1][注釈 1]。
用途
[編集]3-メチルブタン酸エチルは、そのまま香料として利用される場合もある[2] 。 例えば、イチゴやメロンなどの果物の香りを作成する場合に、その材料の1つとして、他の香料と混ぜて使用する [3] 。 なお、3-メチルブタン酸エチルを、飴やジャムに使用した場合の濃度は、約0.010から0.015パーセント程度である[3]。また、3-メチルブタン酸エチルを、アイスクリームに使用した場合の濃度は、約0.00005から0.001パーセント程度と低い[3]。
これらとは別に、3-メチルブタン酸エチルは、他の有機化合物を合成する際の原料として用いられる場合もある[1]。
規制
[編集]3-メチルブタン酸エチルの引火点は35 ℃であり[1]、日本では危険物に指定されている。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 屈折率は、温度や、光の波長などの影響を受ける。
出典
[編集]- ^ a b c d e 108-64-5・イソ吉草酸エチル・Ethyl Isovalerate(富士フイルム和光純薬)
- ^ 谷村 顕雄 『食品添加物の実際知識(第4版)』 p.130、p.198 東洋経済新報社 1992年4月16日発行 ISBN 4-492-08349-9
- ^ a b c 谷村 顕雄 『食品添加物の実際知識(第4版)』 p.130 東洋経済新報社 1992年4月16日発行 ISBN 4-492-08349-9