イトヨリダイ
イトヨリダイ | |||||||||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Nemipterus virgatus (Houttuyn, 1782) | |||||||||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||||||||
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英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Golden threadfin bream |
イトヨリダイ(糸撚鯛、または、糸縒鯛。学名:Nemipterus virgatus[1])は、硬骨魚綱スズキ目イトヨリダイ科に属する海水魚である。
名称
[編集]名称は糸を撚るような動きで泳ぐことに由来する[1]。
生鮮魚介類として流通する場合には「イトヨリ」の名称も用いられる[1][2]。また、地方名として「イトヒキ」と呼ばれる場合もある[1]。
分布
[編集]琉球列島を除く本州中部以南の地域[1]、東シナ海[1]、台湾[1]、南シナ海など。深さ200 m程度の砂泥のある海底に生息する[1]。
形態
[編集]体長は最大で40 cm程度まで成長する[1]。身体は細長く、やや側扁する。尾びれは深く二叉し、上端部は糸状に伸びる。体色はマダイよりも淡く、ピンク色に近い[1]。体側に黄色い縦縞が6本ある[1]。
ヒトとの関わり
[編集]日本
[編集]日本ではうま味が強い白身魚で、美味であるため、経済的価値が高い魚として漁獲され、取引される。中でも、近海で漁獲された大型の物は、高値で取引され、特に関西で珍重される。しかし、日本で市販されている物には輸入された物も多く、その場合は鮮度が落ちるので注意が必要である。日本での旬は、秋から冬にかけてとされる[3]。
身が柔らかく崩れ易いため、煮付け料理には向かず、蒸し魚や塩焼きにする場合が多い。身が柔らかいため、病人用の食事として供される場合もある。なお、鮮度が高ければ、刺身にして食べる例も見られる。
台湾
[編集]台湾では「金線鰱」(ジンシエンリエン)と称し、中級の魚として食べられている。油で煎り焼きにする事が最も多いものの、台湾では「話梅」(干し梅)の風味を付けた汁をかけて食べたりもする。また、蒸し魚、塩焼きなどにする場合もある。さらに、魚肉練り製品の材料に使われる場合もある。
中華人民共和国
[編集]香港や広東省では「紅衫」「広東語、ホンサーム)と称し、中級の魚として食べられている。油で煎り焼きにする事が最も多いものの、例えば、香港では落花生油で焼いて、豆豉で味を付けるなど、地域によって味付けに違いが見られる。また、蒸し魚、塩焼きなどにする場合もある。
近縁種
[編集]- ソコイトヨリ - 腹縁が黄色く、体側の黄色の線は3本である。食味はイトヨリダイより若干大味とされる。
- モモイトヨリ - 沖縄県周辺に生息。全体に薄い桃色で、体側に線が無く、尾びれ上端が糸状には伸びていない。
- ニホンイトヨリ - Nemipterus japonicus (Japanese Threadfin Bream/ Pink Perch)