イヌタデ
イヌタデ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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分類(APG III) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Persicaria longiseta (Bruijn) Kitag.[1] | |||||||||||||||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Creeping Smartweed |
イヌタデ(犬蓼、学名: Persicaria longiseta)は、タデ科イヌタデ属の一年草。道端に普通に見られる雑草である。
和名はヤナギタデに対し、葉に辛味がなくて役に立たないという意味で「イヌタデ」と名付けられた[2]。赤い小さな花や果実を赤飯に見立て、別名アカノマンマともよばれる[3]。
形態・生態
[編集]アジアの温帯から熱帯に分布し、日本では北海道から、本州、四国、九州、沖縄に分布する[3]。野原や道端、畑などにふつうに生える[2][3]。
茎の基部は横に這い、まっすぐか斜めに傾いて伸び、多く枝分かれして草むらのようになって小さな集団を作る。茎の先はやや立ち、高さは20 - 40cm。茎は円柱形で柔らかくなめらかで、ふつう紅紫色を帯びる[3]。
葉は互生で、披針形(ひしんけい)で葉の両端がとがり、葉先に向かってだんだん細くなる。葉縁や裏側の葉脈上に毛が生える[3]。葉がつく茎の周囲には、長さ約8mmの筒状のさやである托葉梢(たくようしょう)があり、さやの縁に緑毛が生える[2]。同じ科のオオイヌタデには葉の根元のさやに毛が生えておらず、見分けることができる[3]。
春から秋までの4月 - 11月にかけて、茎の先端から長さ1 - 5cmの花穂を出し、紅紫色をした小さな花を密につけ、まれに白い花が見られることもある[2][3]。紅紫色の萼片は深く4または5裂し、裂片は倒卵形をしており、花弁はない[2][3]。雄しべは8本、花柱は3本ある[3]。
花よりも、その後に見られる真っ赤な果実が目立つ。果実は三角状の痩果(そうか)で[3]、果実そのものは卵形で暗褐色をしているが、その外側に赤い萼をかぶっているので、このように見えるものである[2]。
人間との関わり
[編集]雑草ではあるが、非常に美しく、画材などとして使われることもある。赤飯を想起させる薄紅色の花「アカノマンマ」は俳句では秋の季語。
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 内藤俊彦『秋の花』北隆館〈フィールド検索図鑑〉、1995年9月1日、203頁。ISBN 4-8326-0371-X。
- 平野隆久写真『野に咲く花 : 写真検索』林弥栄監修、門田裕一改訂版監修(増補改訂新版)、山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑〉、2013年、262頁。ISBN 978-4-635-07019-5。
- 山田孝彦、山津京子『万葉歌とめぐる野歩き植物ガイド』(初版)太郎次郎社エディタス、2013年8月15日、95頁。ISBN 978-4-8118-0762-1。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- "Persicaria longiseta". National Center for Biotechnology Information(NCBI) (英語).
- "Persicaria longiseta" - Encyclopedia of Life
- 波田善夫. “イヌタデ”. 植物雑学事典. 岡山理科大学生物地球学部. 2013年10月11日閲覧。
- 青木繁伸 (2006年10月7日). “イヌタデ(犬蓼)”. Botanical Garden. 群馬大学社会情報学部. 2013年10月11日閲覧。