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ウィンターロード

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ブリティッシュコロンビア州北部のウィンターロード
オンタリオ州北部。凍結したオールバニー川を横断中
日本で見られる雪の下に道があることを知らせる矢羽根[1]
車道の境目を示すスイスのスノーポール。日本では、赤と白の縞模様のスノーポールが見られる[1]ように、国ごとに様々な冬期道路用の標識ドイツ語版がある。

ウィンターロードWinter road)は、圧縮された雪や雪に覆われた雪道英語版、または凍結したツンドラや裸地、または浮氷上(結氷面上)に設営される道路である[2][3][4][5]

冬期道路[6]冬道[7]とも呼ばれる。

結氷面上に作られるウィンターロードは、アイスロードまたはアイスブリッジ英語版とも呼ばれる[2][3][4][8][9]。逆に言えば、ウィンターロードとは多くの場合は結氷面上を通って、時々は陸上を通る「連水陸路」である。カナダ北部のノースウェスト準州イエローナイフからダイアヴィク鉱山ジェリコ鉱山英語版へと設営されるティビット・コントウォイト・ウィンターロード英語版はその一例である。

役割 

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ウィンターロードは、恒久的な(または「全天候型」の)道路がない寒冷地の孤立した地域への、冬季の輸送を容易にする。それらは、物資(例えば、食料、燃料、建設資材)をこれらの地域に存在する集落に持ち込むことを可能にする[10]。近くに小さな滑走路がある場合、他の唯一の選択肢は、航空輸送だが、これは、特に建築資材などの重量物の場合、法外なコストがかかる[10][11]

一部の地域では、地球温暖化がウィンターロードに影響を与えているのが観察されており、特にその運用寿命の大幅な短縮という形で影響している[11] [12]

標識

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冬にしか見られない標識がある[13]

平成24年度の冬季から北陸地方、東北地方などで、道路の壁の視認性を少しでも高めるために、道路わきの雪の壁にブルーラインとよばれる青い線が行われている。この染色は、食用青色1号で行われている[14][15]

対策

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歩行者

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歩行者は歩くのに、倒れた時に手で防げるように荷物をリュックを背負うこと、体の重心を少し下げて、小さい歩幅で、ゆっくりと歩くことなどがあげられる。また横断歩道の白い部分は水が染みこみにくく氷が張りやすいため踏まないなどがある[7]。滑りやすそうな場所では、砂箱・砂袋が設置されており撒くことができる[16][17]

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滑り止めとして、タイヤチェーンスタッドレスタイヤスパイクタイヤなどのスノータイヤ(冬タイヤ)へ履き替えが行われる。それでも雪にはまってスタックするなどが起きるため、アクセルをゆっくりと踏み前進とバックを細かく繰り返したり、砂をタイヤの下にまいたり、脱出プレート(脱出ヘルパー)をタイヤに噛ませたり、スコップで雪をどけたりなどが行われる[18][19][20]

脚注

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  1. ^ a b 雪国の「矢羽根」「スノーポール」はドライバーの道標(季節・暮らしの話題 2021年11月10日)”. tenki.jp (2025年1月19日). 2025年1月19日閲覧。
  2. ^ a b Proskin et al, 2011. Guidelines for the Construction and Operation of Winter Roads, Transportation Association of Canada.
  3. ^ a b IHSA, 2014. Best practices for building and working safely on ice covers in Ontario, Mississauga, Ontario, 43 p.
  4. ^ a b NorthWest Territories Transportation, 2015. Guidelines for safe ice construction, Yellowknife, NWT, Canada, 44 p.
  5. ^ Spencer, P.A., Strandberg, A.G. and Maddock, W.A., 2008. Ice and toundra road design for module transport, Proceedings of the 8th International Conference on Ships and Marine Structures in Cold Regions (ICETECH), Banff.
  6. ^ Shirahama, Yutaka; Shibata, Yosikatu (2003). “冬期道路情報管理 (その2)東北地方の冬期道路情報管理の現況”. 日本雪工学会誌 19 (1): 46–48. doi:10.4106/jsse.19.46. ISSN 0913-3526. http://www.jstage.jst.go.jp/article/jsse1986/19/1/19_1_46/_article/-char/ja/. 
  7. ^ a b 日本放送協会. “冬道で転ばないコツ!”. NHK山形放送局. 2025年1月19日閲覧。
  8. ^ Michel, B., Drouin, M., Lefebvre, L.M., Rosenberg, P. and Murray, R., 1974. Ice bridges in the James Project. Canadian Geotechnical Journal, 11: 599-619.
  9. ^ Barrette, P.D., 2015. A review of guidelines on ice roads in Canada: Determination of bearing capacity, Transportation Association of Canada (TAC), Charlottetown, PEI.
  10. ^ a b Kuryk, D. and Domaratzki, M., 1999. Construction and maintenance of winter roads in Manitoba, Proceedings of the 10th Workshop of the Committee on River Ice Processes and the Environment (CRIPE), Winnipeg, pp. 265-275.
  11. ^ a b McGregor, R.V., Hassan, M. and Hayley, D., 2008. Climate change impacts and adaptation: Case studies of roads in Northern Canada, Proceedings of the Annual Conference of the Transportation Association of Canada. Transportation Association of Canada, Toronto.
  12. ^ Rawlings, M., Bianchi, R. and Douglas, R.A., 2009. Winter roads and ice bridges: Anomalies in their records of seasonal usage and what we can learn from them, Proceedings of the Annual Conference of the Transportation Association of Canada. Transportation Association of Canada, Vancouver.
  13. ^ 冬にしか見られない標識 『八戸国道出張所だよりVol.80』 サイト:国土交通省東北地方整備局
  14. ^ 道路わき雪の壁に引かれた「青い線」これは一体なに?どんな意味があるのか道路管理者に聞いてみた”. TBS NEWS DIG (2025年1月30日). 2025年1月30日閲覧。
  15. ^ 雪氷期における走行環境向上の取組みについて(ブルーライン) サイト:北陸地方整備局 著:(株)ネクスコ・メンテナンス新潟 湯沢事業所 保全課 岩佐 卓也、東日本高速道路株式会社 湯沢管理事務所 池田 秀和
  16. ^ 日本放送協会. ““滑り止めの砂”は、どう作る?”. NHK北海道. 2025年1月19日閲覧。
  17. ^ 札幌市. “Q:道路がつるつるで危ないけど、どうにかならないの?”. 札幌市. 2025年1月19日閲覧。
  18. ^ Branch, Zurich Insurance Company, Japan. “スタックの意味とは。車での脱出方法や足場の確保|チューリッヒ”. www.zurich.co.jp. チューリッヒ保険. 2025年1月19日閲覧。
  19. ^ 車がスタックして動かない時の脱出方法|雪・砂などケース別で解説|三井住友海上”. www.ms-ins.com. 2025年1月19日閲覧。
  20. ^ 雪道でスタックした場合、自力で動かす方法とは?”. JAF(日本自動車連盟). 2025年1月19日閲覧。

参考文献

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関連項目

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外部リンク

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