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ウィーン・シュタットバーンE6形電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
マンハイム形 > ウィーン・シュタットバーンE6形電車
ウィーン・シュタットバーンE6形電車
ウィーン地下鉄E6形電車
ウィーン・シュタットバーンc6形電車
ウィーン地下鉄c6形電車
E6形(4924)(2001年撮影)

C6形(1934)
基本情報
製造所 ボンバルディア - ロータックス
製造年 E6形 1979年 - 1991年
c6形 1979年 - 1990年
製造数 E6形 48両(4901 - 4948)
c6形 46両(1901 - 1946)
運用開始 1979年
運用終了 2008年(ウィーン地下鉄)
投入先 ウィーン・シュタットバーンウィーン地下鉄6号線
ユトレヒト・トラムクラクフ市電ポーランド語版(譲渡先)
主要諸元
編成 E6形 2車体連接車、両運転台
c6形 2車体連接車
軌間 1,435 mm
最高運転速度 60 km/h
車両定員 E6形 103人(着席31人)
c6形 108人(着席36人)
車両重量 E6形 28.00 t
c6形 18.00 t
全長 E6形 19,700 mm
c6形 19,490 mm
全幅 E6形 2,305 mm
c6形 2,305 mm
固定軸距 E6形 1,800 mm
c6形 1,800 mm
台車中心間距離 E6形 6,000 mm
c6形 6,000 mm
主電動機 E6形 WD 785V
主電動機出力 E6形 190 kw
出力 E6形 380 kw
制動装置 発電ブレーキスプリングブレーキ電磁吸着ブレーキ
備考 主要数値は[1][2][3][4][5]に基づく。
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E6形(E6がた)は、かつてオーストリア首都ウィーンの電化鉄道路線であったシュタットバーンで使用されていた電車電動車)。付随車c6形と共に製造され、シュタットバーンの一部区間が地下鉄ウィーン地下鉄6号線)に転換されて以降も継続して使用されたが、後継車両への置き換えにより2008年までに営業運転を終了した。その後、国外の都市へ譲渡された車両が複数存在する[2][3][6][4][5][7]

概要

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オーストリアの首都・ウィーンの都市鉄道であった、路面電車規格の電化路線・シュタットバーン(Stadtbahn)では、1925年の電化以降N形ドイツ語版や後継車両のN1形ドイツ語版といった2軸電車が使用されていたが、1970年代になると老朽化が進み、故障が頻発するようになった。それを受け、2軸電車の置き換えを目的に導入が実施されたのが電動車のE6形と付随車のc6形である[3][8]

E6形およびc6形は、ドイツのデュワグが開発したマンハイム形(Typ Mannheim)と呼ばれる路面電車車両で、基本的な構造はウィーン市電向けの車両であるE2形に準拠していたが、左右双方にプラットホームが存在するシュタットバーンの構造に合わせ、車体の両側に乗降扉や運転台(E6形)が設置されていた。両形式とも2車体連接車で、車内には木製クロスシートが配置されていた他、暖房用の電気ヒーターが完備されていた。また、これらの車両は総括制御に対応しており、後述の通りシャルフェンベルク式連結器を用い複数の車両を連結した運用が行われていた[3][7][9]

最初の車両は1979年から営業運転が始まり、1985年までにE6形が45両、c6形が30両導入され、最大5両編成(E6形 + c6形 + E6形 + c6形 + E6形)を組んで使用された。これにより、長年使用されていた2軸電車は1983年までに営業運転を終了した。1989年以降シュタットバーンの残存路線がウィーン地下鉄6号線に転換してからもE6形・c6形は継続して使用され、1988年から1991年にかけて路線延伸による利用客増加に対応するためE6形3両・c6形16両の増備も実施された[3][4]

その後、1993年からバリアフリーに適した超低床電車T形ドイツ語版)の導入が始まり、これを中間に追加した5両編成(E6形 + c6形 + T形 + c6形 + E6形)での運用も行われるようになった。しかし、異なる機構を持つ車両の混結運用に支障をきたしていた事から2007年以降増備車であるT1形の導入による置き換えが進行し、2008年12月23日をもって営業運転を終了した。それ以降、ウィーン路面電車博物館ドイツ語版にE6形1両(4912)・c6形1両(1906)が保存されている他、次項に述べる通り大半の車両が他都市へ譲渡されている[3][2][4][10]

譲渡

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廃車となったE6形やc6形のうち、多くの車両はオーストリア国外の以下の都市への譲渡が行われている[3][3][6]

脚注

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注釈

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出典

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  1. ^ Die Museumsfahrzeuge der Sammlung „Wiener Tramwaymuseum“”. Wiener Tramwaymuseum. 2023年6月23日閲覧。
  2. ^ a b c Schienenfahrzeuge der WIENER LINIEN”. Wiener Linien. 2023年6月23日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h Wolfgang Kaiser (2016-5-18). Straßenbahn in Österreich: Alle aktuellen und ehemaligen Betriebe Kindle Ausgabe. GeraMond Verlag. ISBN 978-3956130168. https://books.google.co.jp/books?id=iSrEDwAAQBAJ&dq 2023年6月23日閲覧。 
  4. ^ a b c d Verkehrsmuseum der Wiener Linien 2016, p. 7.
  5. ^ a b Verkehrsmuseum der Wiener Linien 2016, p. 11.
  6. ^ a b c Wagon EU8N”. Miejskie Przedsiębiorstwo Komunikacyjne S.A. w Krakowie. 2023年6月23日閲覧。
  7. ^ a b Verkehrsmuseum der Wiener Linien 2016, p. 37.
  8. ^ Verkehrsmuseum der Wiener Linien 2016, p. 36.
  9. ^ “Mit dem Zeigeist”. Strassenbahn Magazin (GeraMond Verlag GmbH): 46. (2021-4). 
  10. ^ ENDE DER KLASSIKER Alte U6-Züge im Bim-Look haben ausgedient”. Kronen Zeitung (2009年1月19日). 2023年6月23日閲覧。

参考資料

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