ウォーターパーク男爵
ウォーターパーク男爵 Baron Waterpark | |
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Arms:Quarterly: 1st and 4th, Sable three Stags' Heads cabossed Argent within a Bordure of the second (Cavendish); 2nd and 3rd, Argent two Bendlets the upper Sable the lower Gules (Bradshaw) Crest:On a Ducal Coronet Or a Snake nowed fesswise proper Supporters:Dexter: a Stag per fess indented Gules and Sable attired and unguled Or; Sinister: a Stag proper attired and unguled Or and gorged with a Chaplet of four Roses Argent and Azure alternatively[注釈 1]
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創設時期 | 1792年6月15日 |
創設者 | ジョージ3世 |
貴族 | アイルランド貴族 |
準男爵 | (ダヴリッジの)準男爵 |
初代 | 初代女男爵サラ・キャヴェンディッシュ |
現所有者 | 8代男爵ロデリック・キャヴェンディッシュ |
相続人 | ルーク・キャヴェンディッシュ閣下 |
相続資格 | 初代女男爵の直系男子 |
現況 | 存続 |
旧邸宅 | ダヴリッジ・ホール (Doveridge Hall) |
モットー | 用心深く安全に (Cavendo Tutus) |
ウォーターパーク男爵(英: Baron Waterpark)は、イギリスの男爵、貴族。アイルランド貴族爵位。キャヴェンディッシュ準男爵[注釈 2]位を前身として、サラ・キャヴェンディッシュが1792年に叙されたことに始まる。
デヴォンシャー公爵家とは祖先を同じくする親族にあたる。
歴史
[編集]サー・ヘンリー・キャヴェンディッシュ(1706-1776)はキャヴェンディッシュ一族興隆の祖ウィリアム・キャヴェンディッシュ卿(1505-1557)を先祖に持ち、リズモア選挙区選出のアイルランド庶民院議員を務めた[1][2]。彼が1755年にグレートブリテン準男爵位の(ダービー州ダヴリッジの)準男爵(Baronet, of Doveridge in the County of Derby)に叙されたことが、ウォーターパーク男爵家の嚆矢となる[1][2][3]。彼が1776年に亡くなると、爵位は息子のヘンリーが相続した。
2代準男爵ヘンリー(1732-1804)は父同様にアイルランド庶民院議員を務めたのち、1768年からは英国庶民院に籍を置いて活動している[4][5]。その妻サラ(1740–1807)は1792年に彼女の権利としてコーク県ウォーターパークのウォーターパーク女男爵(Baroness Waterpark of Waterpark, County Cork)に叙された[2][5][6][7][8]。
夫妻の息子リチャード(1765-1830)は1804年に父から準男爵位を、1807年に母から男爵位をそれぞれ相続した[2][5][8]。2代男爵リチャード以降は5代男爵まで彼の直系子孫によって爵位は継承された[8]。
3代男爵ヘンリー(1793-1863)はホイッグ党の政治家で侍従たる議員やアルバート王配付寝室官長を歴任している[2][8]。
その孫にあたる5代男爵チャールズ(1883-1932)が男子なく死去すると、爵位はまたいとこのヘンリー(6代男爵)、さらにその甥のフレデリック(7代男爵)に受け継がれた[8]。
7代男爵の長男である8代男爵ロデリック(1959-)が2020年現在のウォーターパーク男爵家現当主である。
一族の邸宅はダービー州ダヴリッジに位置した「ダヴリッジ・ホール(Doveridge Hall)」で、同館は稀代の建築家ウィリアム・チェンバーズの設計になるものだったが、3代男爵が亡くなると一族はこの館を離れている[9]。また邸宅自体も競売にかけられたのち、1938年に解体されたため現存しない[9]。
一族のモットーは「用心深く安全に(Cavendo Tutus)」[8]。
現当主の保有爵位 / 準男爵位
[編集]現当主である第8代ウォーターパーク男爵ロデリック・アレクサンダー・キャヴェンディッシュは、以下の爵位を有する[注釈 3][3][6][8]。
- 第8代コーク県ウォーターパークのウォーターパーク男爵(8th Baron Waterpark of Waterpark, County Cork)
(1792年6月15日の勅許状によるアイルランド貴族爵位) - 第9代(ダービー州ダヴリッジの)準男爵(9th Baronet, of Doveridge in the County of Derby)
(1755年5月7日の勅許状によるグレートブリテン準男爵位)
一覧
[編集](ダヴリッジの)準男爵(1755年)
[編集]- 初代準男爵サー・ヘンリー・キャヴェンディッシュ (1707–1776)
- 第2代準男爵サー・ヘンリー・キャヴェンディッシュ (1732–1804)
- 第3代準男爵サー・リチャード・キャヴェンディッシュ (1765–1830) (1807年に母よりウォーターパーク男爵位継承)
ウォーターパーク男爵(1792年)
[編集]- 初代ウォーターパーク女男爵サラ・キャヴェンディッシュ (1740–1807)
- 第2代ウォーターパーク男爵サー・リチャード・キャヴェンディッシュ (1765–1830)
- 第3代ウォーターパーク男爵ヘンリー・マナーズ・キャヴェンディッシュ (1793–1863)
- 第4代ウォーターパーク男爵ヘンリー・アンソン・キャヴェンディッシュ (1839–1912)
- 第5代ウォーターパーク男爵チャールズ・フレデリック・キャヴェンディッシュ (1883–1932)
- 第6代ウォーターパーク男爵ヘンリー・シェパード・ハート・キャヴェンディッシュ (1876–1948)
- 第7代ウォーターパーク男爵フレデリック・キャリル・フィリップ・キャヴェンディッシュ (1926–2013)
- 第8代ウォーターパーク男爵ロデリック・アレクサンダー・キャヴェンディッシュ (1959 - )
法定推定相続人は、現当主の息子であるルーク・フレデリック・キャヴェンディッシュ(1990 - )閣下。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b John Burke, A General and Heraldic Dictionary of the Peerage and Baronetage of the United Kingdom, for M.D.CCC.XXVI (H. Colburn, 1826), 338.
- ^ a b c d e Debrett's peerage, and titles of courtesy, in which is included full information respecting the collateral branches of Peers, Privy Councillors, Lords of Session, etc. Wellesley College Library. London, Dean. (1921). p. 912
- ^ a b “No.9472”. The Gazette 29 April 1755. 2020年4月1日閲覧。
- ^ Peter D. G. Thomas, ‘Cavendish, Sir Henry, second baronet (1732–1804)’, Oxford Dictionary of National Biography, Oxford University Press, 2004, accessed 21 Aug 2011.
- ^ a b c Cooper, Thompson (1887). . In Stephen, Leslie (ed.). Dictionary of National Biography (英語). Vol. 09. London: Smith, Elder & Co. p. 348.
- ^ a b “No.13429”. The Gazette 23 June 1792. 2020年4月1日閲覧。
- ^ The Present Peerage of the United Kingdom (John Stockdale, 1821), p.145. (Retrieved 1 June 2016).
- ^ a b c d e f g “Waterpark, Baron (I, 1792)”. www.cracroftspeerage.co.uk. 2020年4月1日閲覧。
- ^ a b “Doveridge History: The Hall” (英語). Doveridge. 2020年4月1日閲覧。
関連項目
[編集]- キャヴェンディッシュ家
- デヴォンシャー公爵―初代男爵の弟の系統、現存。
- チェシャム男爵―同族、現存。
- 女性に対して創設されたイギリス爵位一覧