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ウラジロノキ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウラジロノキ
福島県会津地方 2012年5月
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : バラ亜綱 Rosidae
: バラ目 Rosales
: バラ科 Rosaceae
亜科 : ナシ亜科 Maloideae
: アズキナシ属 Aria
: ウラジロノキ Aria japonica
学名
Micromeles japonica (Decne.) Koehne (1890)[1]
シノニム
和名
ウラジロノキ(裏白の木)

ウラジロノキ(裏白の木[4]学名: Aria japonica)はバラ科アズキナシ属落葉高木。同科のナナカマド属に含められる場合もある。山地に生える。

分布と生育環境

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北海道本州四国九州に分布し[4]、山地から亜高山まで生育する。

特徴

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樹高は20メートル (m) に達する。成木の樹皮は灰黒褐色で皮目が縦に連なり[4]、老木になると鱗片状にはがれる。若いは赤褐色、褐色または紅紫色で、はじめ葉裏や花序とともに白い綿毛が密生するが、のちにほぼ無毛となる[4]。短枝もよく発達する[4]。冬も小枝には白い毛が残る[4]

は互生し、葉身は卵円形または広倒卵形で、長さ6 - 12センチメートル (cm) 、幅4 - 9 cm、先端は鈍頭または鋭頭、基部はくさび形から円形になり、縁は大型の重鋸歯がある。葉の裏面は白い綿毛が密生し、8 - 11対の側脈が目立ち、ほぼ直線的に斜上し縁に達する。葉柄は長さ1 - 2 cmあり、白い綿毛が密生する。

花期は5 - 6月[4]。枝先に複散房花序をだし、白色のを多数つける。花の径は1 - 1.5 cm、小花柄は長さ5 - 7ミリメートル (mm) あり、白い綿毛が生える。萼片にも白い綿毛が密生し、長さ3 - 4 mm、花弁は円形で平開し、5枚、表面の基部に白い軟毛が生える。雄蕊は約20個、花柱は2個あり心皮は合着する。

果期は10 - 11月。果実ナシ状果で長さ9 - 14 mm、幅8 - 11 mmの倒卵状楕円形になり、皮目が目立ち、橙色に熟す。種子は4個あり、長さ5 - 8 mm、幅3 mmの卵状楕円形になる。果実は冬でも残ることがあり、また木の下に落ちていることもある[4]

冬芽は芽鱗3 - 5枚に包まれた卵形で赤みがある[4]。枝の先につく頂芽側芽よりも大きく、側芽は枝に互生する[4]。葉痕は突き出し、半円形や三日月形で基部が紅紫色をしており、維管束痕が3個つく[4]

葉の裏が白いので、ウラジロノキ(裏白の木)という[4]。材は器具材、薪材などに利用される。

シノニム

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  • Sorbus japonica (Decne.) Hedl.
  • Micromeles japonica (Decne.) Koehne

脚注

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参考文献

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  • 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文『樹皮と冬芽:四季を通じて樹木を観察する 431種』誠文堂新光社〈ネイチャーウォチングガイドブック〉、2014年10月10日、163頁。ISBN 978-4-416-61438-9 
  • 佐竹義輔ほか編『日本の野生植物 木本Ⅰ』(1989)平凡社
  • 茂木透、石井英美ほか『樹に咲く花(離弁花1) 山渓ハンディ図鑑3』(2000)山と溪谷社