エアマックス狩り
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エアマックス狩り(エアマックスがり)とは、スポーツ用品メーカーのナイキ製のスニーカー、ナイキ エアマックスを履いた人物を複数の若者が徒党を組んで襲撃、暴行し強奪すること。「ナイキ狩り」「マックス狩り」ともいわれた。
概要
[編集]1990年代中頃、スニーカー人気が爆発的に高まり、本来運動靴であるはずのスニーカーに異常な程のプレミアム価格が上乗せされ、定価よりはるかに高価で取引されるようになっていた。特に1995年に発売された「エアマックス95」は大人気となり、1998年までの約3年間は生産、販売が追いつかない品薄状態が続いたため、非常に高額で取引されるようになっていた。販売店によっては、中古の場合で十数万円、新品の場合は六十万円程度の価格を付けたケースもあるとされる[1][2]。
新品だけでなく中古品であってもかなりの高額で取引されたため、エアマックス95を履いた人物を襲撃、暴行し奪い取る事件が頻発し、「エアマックス狩り」「マックス狩り」と言われ社会問題化した。奪い取ったエアマックスをそのまま犯人が着用する場合もあれば、転売されるケースもあった[3][4][5][6][7][8]。
また、強盗を意味する「狩り」だけではなく、単なる盗難や偽造品の販売も横行し、偽造品販売は暴力団の資金源ともなっていた[9][10]。強奪や転売だけでなく、AIR MAXのAIRの部分を鋭利なもので刺し使えなくするという行為もあった。
脚注
[編集]- ^ 「若者狂わす?“黄色いスニーカー” 大人気のナイキ「エアマックス・イエロー」」, 中日新聞, 1996年10月5日付
- ^ 「スポーツシューズ――理“クツ”に合わぬ異常高値(タウン・ビート)」, 日経新聞, 1996年11月18日付
- ^ 「連載 回顧'96(4)ナイキ「エアマックス狩り」多発 新デザインは地味」, 日刊スポーツ, 1996年12月25日付
- ^ 「“靴の追いはぎ”が続発 ナイキの人気商品 6人組、路上で襲う」, 読売新聞(大阪), 1996年9月22日付
- ^ 「少年4人を逮捕 強盗傷害容疑で広島西署」, 朝日新聞, 1998年3月24日付
- ^ 「少年ら会社員殴り「エアマックス」奪う、容疑の3人逮捕」, 日経新聞, 1996年10月24日付
- ^ 「人気スニーカー「エアマックス」盗難(天声人語)」, 朝日新聞, 1996年9月27日
- ^ 「“エアマックス病”中学生補導 10人、4足奪い即履き替え」, 読売新聞(島根), 1996年11月21日付
- ^ 「暴力団資金源に偽エアマックス、組長ら通信販売詐欺容疑で逮捕――埼玉県警」, 日経新聞, 1997年11月10日付
- ^ 「暴力団組長に有罪判決 偽エアマックス通販事件」, 朝日新聞(埼玉), 1998年3月17日付