エア・コスタ
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運航開始 | 2013年10月15日 | |||
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運航停止 | 2017年2月28日 | |||
拠点空港 | ヴィジャヤワーダ空港 | |||
親会社 | LEPLグループ | |||
スローガン | Happy Flying! | |||
本拠地 | インド・ヴィジャヤワーダ |
エア・コスタ (Air Costa) はかつてインドで運航していた地域航空会社である。インドのLEPLグループが設立・所有し、ヴィジャヤワーダに本社を置いた。2機のエンブラエルE170を導入し、2013年10月に南インド初の地域航空会社として運航を開始した。2015年に約1億ドルを調達して機材を増備しつつインド諸都市間を結ぶことを目指した。チェンナイとヴィジャヤワーダを焦点都市として、合計9都市に向けて1日32便を運航するまでになったが、財務上の問題により航空機リース料の支払いが困難になり2017年2月末に運航を停止した。
歴史
[編集]エア・コスタは、インドの企業LEPLグループによって設立された[3][4]。2012年2月にインド民間航空省から異議なし証明書 (NOC) を取得した[5]。
エア・コスタは、使用機材として当初はボンバルディアQ400を予定していたが[5]、2013年6月のパリ航空ショーにてエンブラエル社のEジェットシリーズの採用を発表した[6]。同年9月にインド民間航空局 (Directorate General of Civil Aviation; DGCA) から航空機の運航者としての認可を受けた[7]。
2013年10月15日、2機のエンブラエルE170により南インド初の地域航空会社として商業運航を開始した[8][4]。同月中にヴィジャヤワーダ、チェンナイ、ハイデラバード、バンガロール、アフマダーバード、ジャイプルに就航した[9][8][10][11]。
2014年には、より大型のエンブラエルE190を運航機材に加えた[12]。2014年2月13日のシンガポール・エアショーにおいて、エア・コスタはエンブラエル社にEジェットE2シリーズを50機発注した[13][14]。E2シリーズの納入は2018年から始まる予定で、エア・コスタはアジアで最初に同シリーズを運航する航空会社になる見込みとなった[12]。
2015年には、LEPLグループからおよそ1億ドルの投資を受けて、プネー、ヴィシャーカパトナム、マドゥライ、マイソールなどの諸都市への就航を目指した[15]。これまで地域航空会社の認可を得て運航していたエア・コスタは、2015年9月に民間航空局からインド国内全域への就航が認められ[16]、同年12月19日は民間航空省から異議なし証明書を取得し、2016年夏からインド全域への就航を目指した[17][18]。同月中にE190を1機増備し、さらに3機を追加導入を計画した[19]。
エア・コスタの搭乗率は概ね70%後半から80%台を維持していた[20][21][22]。しかし同社の欠航率は14%前後と、インドの航空会社の中で特に高い値を示していた[20][21]。2015年の前半に1%ほどであったインド国内線における市場シェアは、徐々に低下して2016年末から2017年初頭には0.5%に落ち込んだ[20][21][22]。
2016年7月の時点では、2機のE170を手放し、運航機材はリースによる3機のE190となっていた[23]。同年8月には、リース元のGEキャピタル・アビエーション・サービス (GECAS) 社へのリース料の支払いが困難になったことで、E190を1機返却することになり数日間の運航停止が発生した[24][25]。そして、2017年2月28日、再び財務上の問題からリース料の支払えず、運航を停止した[26][27]。当初は数日間の運航停止という発表だったが、再開は延期された[24]。残っていた2機のE190もGECAS社に差し押さえられ、2017年7月には、インド民間航空局はエア・コスタの運航認可を取り消した[28]。
エア・コスタが事業停止したことでエンブラエルは50機の受注を失った[29]。
就航地
[編集]エア・コスタは運航停止時点において、以下の空港に就航していた[26]。
州 | 都市 | 空港 | IATAコード |
---|---|---|---|
アーンドラ・プラデーシュ州 | ティルパティ | ティルパティ空港 | TIR |
アーンドラ・プラデーシュ州 | ヴィジャヤワーダ | ヴィジャヤワーダ空港 | VGA |
アーンドラ・プラデーシュ州 | ヴィシャーカパトナム | ヴィシャーカパトナム空港 | VTZ |
グジャラート州 | アフマダーバード | アフマダーバード空港 | AMD |
カルナータカ州 | ベンガルール | ケンペゴウダ国際空港 | BLR |
ラージャスターン州 | ジャイプル | ジャイプル国際空港 | JAI |
タミル・ナードゥ州 | チェンナイ | チェンナイ国際空港 | MAA |
タミル・ナードゥ州 | コーヤンブットゥール | コーヤンブットゥール国際空港 | CJB |
テランガーナ州 | ハイデラバード | ラジーヴ・ガンディー国際空港 | HYD |
機材
[編集]エア・コスタが運航した機材は、各年の7月時点の統計によると次表のとおりである。
年 | E170 | E190 |
---|---|---|
2013 | 2 | 0 |
2014 | 2 | 2 |
2015 | 2 | 2 |
2016 | 0 | 3 |
2017 | 0 | 0 |
出典:Flight International誌のWorld Airliner Census[30][31][32][23][33] |
出典
[編集]- ^ a b “Air Costa”. ch-aviation. 2019年4月14日閲覧。
- ^ “JO 7340.2G Contractions”. Federal Aviation Administration. p. 3-1-61 (5 January 2017). 2019年4月14日閲覧。
- ^ “Air Costa becomes India's newest airline”. anna.aero (2013年10月24日). 2019年4月13日閲覧。
- ^ a b “Air Costa continues to look for investors”. The Hindu (2017年3月9日). 2019年4月13日閲覧。
- ^ a b “Air Costa to be launched soon”. The Hindu. (2012年2月23日) 2019年4月13日閲覧。
- ^ "India's Air Costa Acquires three E-Jets". Embraer (Press release). June 2013. 2016年4月14日閲覧。
- ^ “Air Costa gets DGCA permit”. Business Standard. (2013年9月20日) 16 October 2013閲覧。
- ^ a b “Air Costa takes off from Chennai today”. The Hindu. (2013年10月16日) 2019年4月13日閲覧。
- ^ “Air Costa takes off to connect towns”. Deccan Chronicle. (16 October 2013) 14 April 2016閲覧。
- ^ “First Air Costa flight flagged off by Kiran”. New Indian Express. (2013年10月16日) 2019年4月13日閲覧。
- ^ “Air Costa, India's newest airline, takes flight today”. Business Today. (2013年10月16日) 2019年4月13日閲覧。
- ^ a b “Embraer clinches bln India deal with Air Costa”. Reuters. (2014年2月14日) 2019年4月13日閲覧。
- ^ Rathor, Swati (2015年3月25日). “Air Costa to add 2 E-190s in 2015”. Times of India 2019年4月14日閲覧。
- ^ "India's Air Costa places a firm order for 50 E-Jets E2s". Embraer (Press release). 2016年4月14日閲覧。
- ^ “LEPL to invest Rs 600 cr in Air Costa”. Business Standard. (2013年10月16日) 2019年4月13日閲覧。
- ^ “Regional airlines now pitch for a national licence”. The Economic Times. (2015年9月8日) 2019年4月13日閲覧。
- ^ Narasimhan, TE (2015年12月25日). “Air Costa gets aviation ministry approval for pan-India operations”. Business Standard 2019年4月14日閲覧。
- ^ Sanjai, PR (2015年12月19日). “Air Costa secures NoC for pan-India flights”. Live Mint 14 April 2016閲覧。
- ^ “Air Costa plans to raise funds through stake sale; to add three more Embraer aircraft”. The Economic Times. (52015-05-05) 2019年4月14日閲覧。
- ^ a b c “Performance of domestic airlines for the year 2015”. Directorate General of Civil Aviation (DGCA). 2019年4月14日閲覧。
- ^ a b c “Performance of domestic airlines for the year 2016”. Directorate General of Civil Aviation (DGCA). 2019年4月14日閲覧。
- ^ a b “Performance of domestic airlines for the year 2017”. Directorate General of Civil Aviation (DGCA). 2019年4月14日閲覧。
- ^ a b “World Airliner Census 2016” (English) (PDF), flightglobal.com, (2016-08-08) 2016年11月10日閲覧。
- ^ a b “Air Costa extends cancellations till May 31”. Business Standard News (2017年3月17日). 2019年4月14日閲覧。
- ^ “Air Costa's Woes Worsen, More Than 40 Pilots Quit”. NDTV (2017年3月19日). 2019年4月14日閲覧。
- ^ a b “India's Air Costa suspends operations”. ch-aviation.com (2017年2月28日). 2019年4月14日閲覧。
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- ^ “Vijayawada-based Air Costa forced to shut shop after DGCA suspends licence”. The News Minute newsletter (2017年6月20日). 2019年4月14日閲覧。
- ^ “Airlines are about to lose another planemaker - Boeing, Boeing, gone”. The Economist (2019年1月4日). 2019年4月13日閲覧。
- ^ “World Airliner Census 2013” (English) (PDF), Flightglobal Insight, (2013-08-14) 2014年4月5日閲覧。
- ^ “World Airliner Census 2014” (English) (PDF), Flightglobal Insight, (2014-08-26) 2014年4月5日閲覧。
- ^ “World Airliner Census 2015” (English) (PDF), flightglobal.com, (2015-08-11/17) 2015年9月29日閲覧。
- ^ “World Airliner Census 2017” (English) (PDF), flightglobal.com, (2017-08-15/21) 2017年10月22日閲覧。
外部リンク
[編集]ウィキメディア・コモンズには、エア・コスタに関するカテゴリがあります。