コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

エイトマン (曲)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
エイトマンのうたから転送)
エイトマン
克美しげる楽曲
リリース1964年1月5日(初販盤)
1965年11月5日(再販盤)
規格EP盤
ジャンルアニメソング
時間2分29秒[1]
レーベル東芝レコード/東芝音楽工業
(初販盤:JP-5260、再販盤:TR-1232)
作詞者前田武彦
作曲者萩原哲晶
収録順
北京の55日
(1)
エイトマン
(2)
-
TBSテレビエイトマン』主題歌

エイトマン」は、克美しげるの楽曲。作詞・前田武彦、作曲・萩原哲晶

本記事では関連楽曲の「夜のエイトマン」および、替え歌エイトマン・タツノリ」についても解説する。

解説

[編集]

平井和正の原作、桑田次郎の作画で講談社週刊少年マガジン』に連載された漫画8マン』を基に1963年11月から1964年12月までTBSテレビ[注 1]および系列各局で放映されたテレビアニメ『エイトマン』の主題歌(タイトルチューン)である。後述の通り、収録媒体によっては表題が「エイトマンのうた」、もしくは「エイトマン主題歌」とされる場合がある。

最初のレコード吹き込みは1964年1月5日に東芝音楽工業(現・ユニバーサルミュージックジャパン)から発売された克美のシングルで、アメリカ映画北京の55日』日本上映時の同名主題歌(規格品番:JP-5260[注 2])にB面曲として収録されたものだった[2]

1976年に歌唱者の克美が殺人事件で逮捕され[3]、事実上の「封印」扱いを受けていた時期がある。1980年にキングレコードが発売したLP盤サウンドトラック(K22G-7003)ではたいらいさおカバーで収録されたのを始め、1992年に徳間ジャパンコミュニケーションズから発売された『8マン 完全復刻盤 イメージ編』(TKCA-30733)でも戸嶋邦俊のカバーが使用されていた。

1996年に克美の旧所属レコード会社であった東芝EMIが発売した『懐かしのミュージッククリップ(4) エイトマン』(TOCT-9359)では、20年ぶりに克美のオリジナル歌唱がフルサイズとテレビサイズの2種類収録された(表題は「エイトマンのうた」)[4]。克美自身も晩年に三才ブックスから刊行された『蘇る封印歌謡』の付録CD第15回NHK紅白歌合戦出場曲の「さすらい」と逮捕直前にリリースした「おもいやり」の2曲と合わせて「エイトマン」のセルフカバーを吹き込んでいる。原曲はモノラル録音だったため、克美自身の歌唱によるステレオ録音はこの時のセルフカバーが最初で最後だった。

夜のエイトマン

[編集]

夜のエイトマン」(よるのエイトマン)は朝日ソノラマから発売されたソノシート『8マン げきめつサラマンダー作戦!』(B-66)のA面で「エイトマン」(ジャケットでは「エイトマン主題歌」と表記)に続けてトラック2へ収録された楽曲である。作詞は前田武彦、作曲は萩原哲晶でいずれも「エイトマン」と同じだが、歌唱は克美しげるでなくミュージカル・アカデミーが行っている。アニメ本編で挿入歌として直接使用されたこことは無いが、イントロ部分は劇伴として何度も使われた。

『懐かしのミュージッククリップ(4) エイトマン』ではトラック32に収録[4]日本コロムビア発売の『朝日ソノラマ大全集』(COCX-34642)トラック20にも収録されている。

アルバム収録

[編集]

特に注記の無い場合はCD。全てモノラル音源。

EMIミュージック・ジャパン

克美が所属していた東芝音楽工業→東芝EMIの後身。現在はユニバーサルミュージックへ吸収合併され、同社のレーベル・EMI Recordsとなっている。

  • さすらい 克美しげるヒット・ソング集(TR-6003) - LP盤。B面トラック7に収録[注 3]
  • 懐かしのミュージッククリップ(4) エイトマン(TOCT-9359) - トラック1にフルサイズ、トラック2にテレビサイズ収録[4]
  • オリジナル版 懐かしのアニメソング大全 第1集 1963〜1967(TOCT-8513) - トラック4(表題「エイトマンのうた」)。
  • 萩原哲晶作品集〜ハイそれまでヨ(TOCT-26867) - ディスク2のトラック13に収録。
日本コロムビア

カバー・アレンジ

[編集]

克美しげるが2007年に収録したセルフカバーについては解説本文を参照。

  • ボーカル・エイト
ビクターレコード発売のソノシート『8マン ロボット007の巻』(MBK-111)A面に主題歌として収録(表題は「〈エイトマン〉のうた」)。同社のソノシート『テレビ漫画主題歌集』(MBK-118)B面や1993年発売の『決定版・懐かしのテレビアニメ主題歌大全集』(VICL-23077)トラック3にもこの音源で収録されている。
  • ケーシー・浅沼
朝日ソノラマが1965年頃に発売したソノシート『8マン/パトロールV』(TV-6)に収録。。桑田次郎の漫画『パトロールV』[注 4]テーマソング「パトロールVの歌」(作詞:菅原主、作曲:橋場清)とのカップリング盤。
  • たいらいさお
キングレコードが1980年にシングル発売(K06S-3002)。B面はカラオケ。同年発売のLP盤『エイトマン オリジナル・サウンド・トラック』(K22G-7003)A面トラック1にも収録された。
  • ジ・アニメルズ
キティが1983年に発売したシングル『アニメドレー 臨時増刊号』(7DS-0055)にて、メドレー曲「あぁ懐しのヒーロー物語」の1節としてカバー。
  • 戸嶋邦俊
徳間ジャパンコミュニケーションズが1992年に発売した『8マン 完全復刻盤 イメージ編』(TKCA-30733)トラック1に収録。
  • ザ・マイクハナサーズ
ソニー・レコードが1992年に発売したシングル『ヒーロー大行進』(SRDL-3532)にて、メドレー曲「ヒーロー大行進」の1節としてカバー。
エピック・ソニーが1993年にシングル発売(ESDB-3413)。OVA『エイトマン アフター』の主題歌として「エイトマンのテーマ (version 1993)」の表題で発表。桑野の父は原曲の演奏にトランペットで参加しており、その縁での主題歌起用となった。

応援歌としての使用

[編集]
「エイトマン・タツノリ」
ビリーとスーパーヒーローズシングル
B面 カラオケ「タツノリ・コール」付
リリース
規格 シングル盤
ジャンル 応援歌
時間
レーベル 発売:オレンジハウスレコード
販売:徳間音楽工業(ORF-1008)
作詞・作曲 作詞・前田武彦
作曲・編曲:萩原哲晶
テンプレートを表示

日本のプロ野球背番号に「8」を着用していた選手のニックネームとして「エイトマン」が使われることが1960年代から1990年代まで複数見られ、古くは中日ドラゴンズ大洋ホエールズに所属した江藤慎一の愛称が「エイトマン」だった。

読売ジャイアンツでは現役時代に背番号「8」を用いた高田繁応援歌に本曲のアレンジが使用され、高田から背番号「8」を継承した原辰徳の現役時には「エイトマン・タツノリ」の表題で本曲の替え歌が応援歌に使用された[5]。この「エイトマン・タツノリ」は1981年6月にオレンジハウスレコード発売・徳間音楽工業の販売でレコード(ORF-1008)が発売されている。

また、近鉄バファローズでは梨田昌孝米崎薫臣が背番号「8」だったことから「エイトマン」の替え歌が応援歌に使用されていた。

CM・パロディ

[編集]

2005年にはNTT東日本FLET'S光のテレビCMでSMAPが「エイトマン」を歌った[6]。光ファイバー通信の速さをアピールするための起用であるため、エイトマンが唄われるサビ部分の歌詞は「ラララ」に変更されたり、替え歌で歌ったりすることもあった。

お笑い芸人がこの主題歌をネタにするケースも多く、清水ミチコが1989年に発表したアルバム『幸せのこだま』には楠田枝里子の物真似で歌唱した同曲の替え歌「エリコマン」(萩原哲晶の遺族、前田武彦、桑田次郎、楠田の了承済み)が収録されているほか、嘉門タツオ(旧芸名:嘉門達夫)が2005年に発表したシングル「替え唄メドレー2005」に「エイトマン」の替え歌が収録されており、また嘉門の「歌が変わるシリーズ」の中に瀧廉太郎作曲の唱歌「」の後半部が「エイトマン」に変わるという持ちネタがある(こちらはCD化されていない)。

2019年よりサントリーチューハイほろよい」のCMで本曲をアレンジしたものが使われている。2019年にはインストゥメンタル版[7]2020年には歌唱版(替え歌)が放送されている[8]

参考文献

[編集]
  • 石橋春海『蘇る封印歌謡 いったい歌は誰のものなのか』三才ブックス、2007年。ISBN 978-4-86199-109-7 

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 1963年 - 1964年当時の法人名は東京放送(現・TBSホールディングス
  2. ^ 「北京の55日/エイトマン」は1965年11月5日に品番を「TR-1232」へ変更して再発売された。
  3. ^ このアルバムのタイトルリストでは「エイト・マン」と中点が打たれている。
  4. ^ 家の光協会こどもの光』連載。未完のため長らく単行本化されていなかったが、2006年にマンガショップ/パンローリングより『少年ジュピター』併録の形で刊行された。

出典

[編集]

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]