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エイベルタズマン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
エイベルタスマンから転送)
エイベルタズマン
欧字表記 Abel Tasman[1]
品種 サラブレッド
性別 [1]
毛色 鹿毛[1]
生誕 2014年3月12日(10歳)[1]
Quality Road[1]
Vargas Girl[1]
母の父 Deputy Minister[1]
生国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
生産者 Clearsky Farms[1]
馬主 China Horse Club & Clearsky Farms[2]
調教師 Simon Callaghan(アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ボブ・バファートアメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国[2]
競走成績
生涯成績 16戦8勝[1]
獲得賞金 $2,793,385[2]
勝ち鞍
GI スターレットステークス 2016年
GI ケンタッキーオークス 2017年
GI エイコーンステークス 2017年
GI CCAオークス 2017年
GI オグデンフィップスステークス 2018年
GI パーソナルエンスンハンデキャップ 2018年
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エイベルタズマン (Abel Tasman[1]) はアメリカ合衆国競走馬繁殖牝馬である。主な勝ち鞍は2016年スターレットステークス(G1)、2017年ケンタッキーオークス(G1)、エイコーンステークスCCAオークス(G1)、2018年オグデンフィップスステークス(G1)、パーソナルエンスンハンデキャップ(GI)。

戦績

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デビュー前

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2014年3月12日に誕生。2015年9月のキーンランド1歳馬セールに上場されたが、6万5000ドル(当時のレートで約700万円)で主取となり[3]、生産牧場のクリアスカイファームズ(Clearsky Farms)所有のまま競走馬となった[4]

2歳(2016年)

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2016年8月にサイモン・カラハン(Simon Callaghan)厩舎からデビューし、2戦目で初勝利を挙げると、そこから3連勝でハリウッドスターレットステークスを制してG1初勝利を挙げる。同レース後、チャイナホースクラブ(China Horse Club)が所有権の50%を購入した[4]

3歳(2017年)

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3歳初戦のサンタイサベルステークスでユニークベラの2着となった後、突如ボブ・バファート厩舎へ転厩が発表された。カラハン調教師は、主戦のジョー・タラモが同レースで着用する予定だったチャイナホースクラブの勝負服ではなく、誤って前走までと同じクリアスカイファームズの勝負服で騎乗してしまったことでチャイナホースクラブ側の怒りを買ったことが転厩の理由だと説明し、「謝罪が受け入れられなくて大変悲しい」とコメントした[4]

バファート厩舎に転厩後はケンタッキーオークスエイコーンステークスCCAオークスと3つの主要な3歳牝馬G1を制覇した。ブリーダーズカップ・ディスタフでは5歳馬フォーエバーアンブライドルドの2着に敗れたが、2017年のエクリプス賞最優秀3歳牝馬には249票中244票の圧倒的支持を集めて選出された[5]

4歳(2018年)

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2018年は初戦のラトロワンヌステークスで4着に敗れてデビュー以来初めて連対を外したが、叩き2戦目のオグデンフィップスステークスを7馬身半差で制すと、パーソナルエンスンハンデキャップも勝利してG1勝利数を6まで積み上げた[2]

しかし、続くゼニヤッタステークスでは6頭立ての5着とまさかの大敗を喫する。それでも中間の調教では良好な動きを見せ[6]ブリーダーズカップ・ディスタフでは3歳牝馬モノモイガールに次ぐ2番人気に推されたが、1着から22馬身も離された最下位(11着)に沈んだ。レース後、バファート調教師は「彼女は単純に走るのを辞めてしまいました。位置取りも良かったし、マイク(・スミス)も積極的に動こうとしていました。しかし彼女は、もうこれ以上走りたくない、というように見えました」とコメントした。主戦のスミスも「どこがおかしいのかわかりません。説明できて修正できるような何かであればよかったのですが」と残念がった[7]

競走成績

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以下の内容は、Equibase[2]の情報に基づく。

出走日 競馬場 競走名 距離 着順 騎手 着差 1着(2着)馬
2016.08.20 デルマー 未勝利 6f 5着 J.タラモ 11馬身3/4 Zapperkat
0000.09.30 サンタアニタ 未勝利 ダ8f 1着 J.タラモ 1馬身1/4 (Czarina)
0000.11.18 デルマー アローワンス ダ7f 1着 J.タラモ 1/2馬身 (Fact of Life)
0000.12.10 ロスアラミトス スターレットステークス G1 ダ8.5f 1着 J.タラモ 1馬身 (American Gal)
2017.03.04 サンタアニタ サンタイサベルステークス G3 ダ8.5f 2着 J.タラモ 2馬身1/4 Unique Bella
0000.04.08 サンタアニタ サンタアニタオークス G1 ダ8.5f 2着 M.スミス 11馬身3/4 Paradise Woods
0000.05.05 チャーチルダウンズ ケンタッキーオークス G1 ダ9f 1着 M.スミス 1馬身1/4 (Daddys Lil Darling
0000.06.10 ベルモントパーク エイコーンステークス G1 ダ8f 1着 M.スミス 1馬身 (Salty)
0000.07.23 サラトガ CCAオークス G1 ダ9f 1着 M.スミス アタマ (Elate)
0000.09.23 パークスレーシング コティリオンステークス G1 ダ8.5f 2着 M.スミス 2馬身 It Tiz Well
0000.11.03 デルマー BCディスタフ G1 ダ9f 2着 M.スミス 1/2馬身 Forever Unbridled
2018.05.04 チャーチルダウンズ ラトロワンヌステークス G1 ダ8.5f 4着 M.スミス 3馬身1/4 Salty
0000.06.09 ベルモントパーク オグデンフィップスステークス G1 ダ8.5f 1着 M.スミス 7馬身1/2 (Ivy Bell)
0000.08.25 サラトガ パーソナルエンスンハンデキャップ G1 ダ9f 1着 M.スミス クビ (Elate)
0000.09.30 サンタアニタ ゼニヤッタステークス G1 ダ8.5f 5着 M.スミス 10馬身1/2 Vale Dori
0000.11.03 チャーチルダウンズ BCディスタフ G1 ダ9f 11着 M.スミス 22馬身 Monomoy Girl

繁殖牝馬時代

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引退後は一旦生まれ故郷のクリアスカイファームズに戻ったが[7]2019年1月のキーンランド混合セールに上場され、クールモアグループのM.V.マグナーによってセール史上最高額に並ぶ500万ドル(当時のレートで約5億4400万円)で落札された[3]

血統表

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エイベルタズマン血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 ミスタープロスペクター系
[§ 2]

Quality Road
2006 鹿毛
父の父
Elusive Quality
1993 鹿毛
Gone West Mr. Prospector
Secrettame
Touch of Greatness Hero's Honor
Ivory Wand
父の母
Kobla
1995 鹿毛
Strawberry Road Whiskey Road
Giftisa
Winglet Alydar
Highest Trump

Vargas Girl
2003 鹿毛
Deputy Minister
1979 黒鹿毛
Vice Regent Northern Dancer
Victoria Regina
Mint Copy Bunty's Flight
Shakney
母の母
Wheatly Way
1989 黒鹿毛
Wheatly Hall Norcliffe
La Bonzo
Family Way Cyane
Family Line
5代内の近親交配 Northern Dancer5×4=9.38%、Raise a Native5×5=6.25% [§ 3]
出典
  1. ^ Free 5X Pedigrees. 2019年2月8日閲覧
  2. ^ Free 5X Pedigrees. 2019年2月8日閲覧
  3. ^ Free 5X Pedigrees. 2019年2月8日閲覧


脚注

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  1. ^ a b c d e f g h i j Abel Tasman | Race Record & Form. Racing Post. 2019年2月8日閲覧
  2. ^ a b c d e Horse Profile for Abel Tasman. Equibase. 2019年2月8日閲覧
  3. ^ a b 2017年の米3歳女王エイベルタズマンに500万ドル、クールモアが繁殖牝馬として購入. JRA-VAN Ver. World(2019年1月9日付). 2019年2月8日閲覧
  4. ^ a b c Jeremy Balan. Abel Tasman Moved to Baffert After Silks Mix-Up. Bloodhorse(March 9, 2017). 2019年2月9日閲覧
  5. ^ Consistent Abel Tasman Earns 3-Year-Old Filly Title. Bloodhorse(January 25, 2018). 2019年2月8日閲覧
  6. ^ 'She's back,' Baffert says as Abel Tasman leads Breeders' Cup works. Horse Racing Nation(October 12, 2018). 2019年2月9日閲覧
  7. ^ a b Champion Abel Tasman, Vale Dori Retired To Breeding Shed. Paulick Report(November 4, 2018). 2019年2月9日閲覧

外部リンク

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