エウロポレムール
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エウロポレムール(Europolemur)は、始新世中期のヨーロッパに生息した原始的な霊長目の属の1つである[1]。
手の形状は原始的な真猿類に近く[2]、木の枝をつかむための母趾があったり、平爪が発達していたなどといった形状が見られる[2]。また現生のキツネザルと比べ鼻先が短いのも大きな特徴としてあげられる[3]。
本種の化石の中には完全なものはなく[3]、下半身のみが残された化石も多く見つかっている[3]。その中には亀裂が入っているものもあり[3][4]、恐らくはディプロキノドンのようなワニ類に襲われたとされている[3][4]。おそらく樹上から奇襲を食らったか、死んだ後に食いちぎられたかのいずれかであると推測されている[4]が、詳しいことは不明である。
脚注
[編集]- ^ “Europolemur” (英語). mindat. 2024年11月14日閲覧。
- ^ a b Martin, R.D. (1990). Primate Origins and Evolution: A Phylogenetic Reconstruction. Princeton University Press. ISBN 978-0-691-08565-4.
- ^ a b c d e “Europolemur kelleri”. Grube messel. 2024年11月24日閲覧。
- ^ a b c 植田和貴『ダーウィンが来た! 生命大進化 第2集 現生動物への道が開かれた』日経ナショナルジオグラフィック社、2021年9月29日、90.91頁。ASIN B09DFLTXCZ。ISBN 978-4863135116。