エセル・リード

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
エセル・リード
Ethel Reed
F.B.ジョンストンの撮影による肖像写真
誕生日 1874年3月13日
出生地 USA,ニューベリーポート (マサチューセッツ州)
死没年 1912年
死没地 イギリス,ロンドン
テンプレートを表示

エセル・リード(Ethel Reed、1874年3月13日 - 1912年)はアメリカ合衆国イラストレータである[1]。アレス・ラッセル・グレニー(Alice Russell Glenny:1858–1924)と並んでアメリカ合衆国における女性イラストレータの草分けである。

略歴[編集]

F.B.ジョンストンの撮影による肖像写真

マサチューセッツ州ニューベリーポートで生まれた。10代で父親を亡くし、母親のために早くから働かなければならなかった。1890年にボストンに移り、1893年にしばらく、ボストンの私立の美術学校カウルズ・アート・スクール(Cowles Art School)に入学し、翌年にはリードの作品は注目されるようになり、「ボストン・ヘラルド」「The Boston Illustrated」といったボストンの新聞に作品が掲載された[2]。ボストン、ニューヨークなどを基盤とする出版社、Lamson Wolffe and Co.に雇われ、出版物の宣伝ポスターや書籍の表紙、ビネット(書籍の飾り図案)をデザインした。また子供向けの絵入り雑誌の挿絵も製作した。この頃、アメリカにおける女性写真家のパイオニアであるフランシス・ベンジャミン・ジョンストンの撮影したリードの肖像写真が残された。

ボストンの名士の息子で、画家、美術評論家のフィリップ・レスリー・ヘールのアシスタントになり、一旦、婚約するが、1896年の夏、母親とヨーロッパに旅するために別れ、ロンドンに住むことに決めた。挿絵入り季刊文芸誌「イエロー・ブック」のイラストレーターとして1897年5月頃まで働き、その後「パンチ」など別の雑誌の仕事もした。

その後ボストンに戻って仕事をした記録などが見られるが、確度の高い記録は見られず、1900年頃には活動は見られなくなっている。伝記作家の一人は1912年にアルコールや睡眠薬の過剰摂取で没したとしている[3]

作品[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Peterson, William S. The Beautiful Poster Lady: A Life of Ethel Reed. New Castle, DE: Oak Knoll Press, 2013.
  2. ^ A Chat with Ethel Reed. The Bookman: A Literary Journal, Volume II, Number 4 (December, 1895), pp. 287–291.
  3. ^ "Vanished in the Fog," transcript of a talk by William S. Peterson at the Library of Congress, 5/30/2013. [1]

参考文献[編集]

  • « A Chat with Ethel Reed », in The Bookman: A Literary Journal, II, 4 (décembre 1895), pages 287-291.
  • Posters in Miniature, with an Introduction by Edward Penfield, New York, R. H. Russell & Son, 1896.
  • M. Bauwens et al., Les Affiches étrangères illustrées, Paris, Librairie artistique G. Boudet éditeur, 1897, page 177.
  • « The Work of Miss Ethel Reed », in International Studio n° 10 (1897), pages 230-36.
  • Bénézit, 1976 , vol. VIII, page 648. (en) (lire en ligne [archive]) (ISBN 9780199899913)
  • William S. Peterson, The Beautiful Poster Lady: A Life of Ethel Reed, New Castle, Oak Knoll Press, 2013 (ISBN 978-1584563174).