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エゾノチャルメルソウ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
エゾノチャルメルソウ
福島県西吾妻山 2014年6月
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : バラ上類 Superrosids
: ユキノシタ目 Saxifragales
: ユキノシタ科 Saxifragaceae
: チャルメルソウ属 Mitella
: エゾノチャルメルソウ
M. integripetala
学名
Mitella integripetala H.Boissieu[1]
和名
エゾノチャルメルソウ(蝦夷の哨吶草)[2]

エゾノチャルメルソウ(蝦夷の哨吶草、学名:Mitella integripetala )は、ユキノシタ科チャルメルソウ属多年草[2][3]

特徴

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地中の根茎は細く横にはう。細い走出枝を出して繁殖する。根出葉は互生し、葉柄は長さ10-15cmに達する。葉身は長さ幅とも3-7cmになる3角状卵形で、基部は心形、先は鈍形で、縁はふつう浅く5裂し、さらにまばらに鋸歯がある。の表面に毛が散生する[2][3]

花期は6月。花茎は高さ20-25cmになり、短腺毛が密生し、先に総状花序をつけ、8-16個のがまばらに互生する。花茎には1-2個、まれに3個の葉が互生する。花柄は長さ2-3mmになり短腺毛が密生する。筒は杯形、萼裂片は5個あり、長さ約2mmの3角状披針形で、淡褐色を帯び両面に微腺毛があり、花時に外曲する。花弁は紅紫色で5個あり、長さ4-5mm、幅約0.7mmの針状線形になり、微腺点があり、花時には先が外側に反り返る。雄蕊は5個あり、萼裂片と対生して花盤の縁につき、花糸は長さ0.6mmになり、裂開直前の葯は鮮黄色になる。子房は中位で萼筒と離れ、暗紅紫色を帯び、微腺毛が密生する。果実蒴果で、花柱間の縫合線に沿って開裂する。種子は長卵形で長さ約0.7mmになり、黒熟する[2][3]

分布と生育環境

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日本固有種。北海道および本州北部に分布し、深山の樹陰地に生育する[2][3]

同属他種との比較

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日本に分布するチャルメルソウ属は11種ほどある。ほとんどの種の雄蕊は5個あり萼裂片と互生するが、本種の雄蕊は萼裂片と対生する。また、本種以外の種は花弁が無いか、または羽状に裂けるが、本種の花弁は針状線形になり分裂しない[3]

ギャラリー

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脚注

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  1. ^ エゾノチャルメルソウ 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  2. ^ a b c d e 『山溪ハンディ図鑑2 山に咲く花(増補改訂新版)』p.277
  3. ^ a b c d e 『日本の野生植物 草本II 離弁花類』p.162

参考文献

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