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エマージェンシーファイヤースターター

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
エマージェンシーファイヤースターターの例。本体の銀色の部分がマグネシウムの塊で、手前の黒色の細長い部分が火打石にあたる。

エマージェンシーファイヤースターターは、サバイバル用品として用いられる発火器具の一種[1]マグネシウムファイヤースターターともいう[2]

マグネシウムの塊と棒状の火打石を組み合わせたもので、ナイフなどの刃でマグネシウム部分を削って粉末状にし、前もって用意した火種にこの粉末をふりかけ、火打石の部分に刃を強く打ち付けることで火花を発生させて点火する仕組みになっている。火種としては自然環境の中なら木の枝、落ち葉、樹皮などを利用でき、自分自身の持ち物としてはティッシュペーパー新聞紙でも良い[3][2]

ライターなどがなくても火をおこすことができるというのが利点だが、裏を返せばライターがあればこうした器具は不要ということであり、この器具を熟知しているサバイバル熟練者が「極力ライターを用意するように」と注意している例もある[3]

また、自然災害はサバイバルに等しいとのコンセプトで、アウトドアショップなどでサバイバル用品を防災用品の一種として売っていることがあるが[4]、実際の被災時にこの器具で火を起こそうとしたところ、その場に居合わせた者がライターを所持しているために無用に終わったといった体験談もある[1]

脚注

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  1. ^ a b 玉木貴『わが家の防災』駒草出版、2005年、30-32頁。ISBN 978-4-906082-92-6 
  2. ^ a b マグネシウム・ファイヤースターターの使い方” (PDF). 国立吉備青少年自然の家. 2013年1月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年7月4日閲覧。
  3. ^ a b 小川高寛他編 編『サバイバル・ブック』エイ出版社〈エイムック 別冊ライトニング〉、2011年、30-31頁。ISBN 978-4-7779-1926-0 
  4. ^ 玉木貴『わが家の防災』 Part2、駒草出版、2005年、82-83頁。ISBN 978-4-903186-01-6