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エリダヌス座タウ2星

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
エリダヌス座τ2[1]
Tau2 Eridani
仮符号・別名 アンゲテナル[2]
(Angetenar[1][3][4])
星座 エリダヌス座
見かけの等級 (mv) 4.77[1]
位置
元期:J2000.0[1]
赤経 (RA, α)  02h 51m 02.3271116481s[1]
赤緯 (Dec, δ) −21° 00′ 14.441517124″[1]
赤方偏移 -0.000020[1]
視線速度 (Rv) -5.90 km/s[1]
固有運動 (μ) 赤経: -52.886 ミリ秒/年[1]
赤緯: -21.805 ミリ秒/年[1]
年周視差 (π) 16.7930 ± 0.2167ミリ秒[1]
(誤差1.3%)
距離 194 ± 3 光年[注 1]
(59.5 ± 0.8 パーセク[注 1]
絶対等級 (MV) 0.9[注 2]
τ2星の位置
物理的性質
半径 8.85 ± 0.08 R[5]
質量 2.39 ± 0.03 M[5]
自転速度 1.11 ± 0.50 km/s[6]
スペクトル分類 K0III[1]
光度 44.36 ± 0.8 L[6]
有効温度 (Teff) 5,049 ± 20 K[6]
色指数 (B-V) 0.91[7]
色指数 (U-B) 0.63[7]
色指数 (R-I) 0.47[7]
金属量[Fe/H] 0.08 ± 0.06[6]
年齢 7.2 ± 0.5 億年[5]
他のカタログでの名称
エリダヌス座2番星[1],
BD -21 509[1],
FK5 102[1],
HD 17824[1],
HIP 13288[1],
HR 850[1],
SAO 194984[1]
Template (ノート 解説) ■Project

エリダヌス座τ2(エリダヌスざタウ2せい)は、エリダヌス座恒星5等星。主星のA星はK型スペクトル巨星で、1897年に約50秒離れたところに15等級のB星が発見されている[3][8]

名称

[編集]

固有名のアンゲテナル[2] (Angetenar[1][3][4]) は、「川の曲がり角」を意味するアラビア語 Al Ḥināyat al Nahr に由来する[2][3]Angetenar13世紀アルフォンソ天文表に見られる表記で、16世紀のスカリゲルAnchenetenarジョヴァンニ・バッティスタ・リッチョーリArgentenar と表記している[3]。2017年6月30日に国際天文学連合の恒星の命名に関するワーキンググループ (Working Group on Star Names, WGSN) は、Angetenarをτ2星の固有名として承認した[4]

中国語ではエリダヌス座τ2星は、天帝の獣を飼う場所を表す昴宿天苑拼音: Tiān Yuàn)という星官を、エリダヌス座γ星π星英語版δ星ε星ζ星η星くじら座π星英語版エリダヌス座τ1英語版τ3英語版τ4τ5英語版τ6英語版τ7英語版τ8英語版τ9英語版と共に構成している[9]。エリダヌス座τ2星自身は、天苑九拼音: Tiān Yuàn jiǔ)すなわち天苑における9番目の恒星と扱われている[10]

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算
  2. ^ 視等級 + 5 + 5×log(年周視差(秒))より計算。小数第1位まで表記

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t Results for tau02 Eri”. SIMBAD Astronomical Database. 2025年1月5日閲覧。
  2. ^ a b c 原恵『星座の神話 - 星座史と星名の意味』(新装改訂版第4刷)恒星社厚生閣、2007年2月28日、218頁。ISBN 978-4-7699-0825-8 
  3. ^ a b c d e Richard Hinckley Allen. “The River Eridanus”. Star Names - Their Lore and Meaning. 2017年7月31日閲覧。
  4. ^ a b c IAU Catalog of Star Names”. 国際天文学連合. 2017年8月1日閲覧。
  5. ^ a b c Gallenne, A.; Pietrzyński, G.; Graczyk, D. et al. (2018). “Fundamental properties of red-clump stars from long-baseline H-band interferometry”. Astronomy and Astrophysics 616: A68. arXiv:1806.09572. Bibcode2018A&A...616A..68G. doi:10.1051/0004-6361/201833341. ISSN 0004-6361. 
  6. ^ a b c d Jofré, E. et al. (2015). “Stellar parameters and chemical abundances of 223 evolved stars with and without planets”. Astronomy & Astrophysics 574: A50. arXiv:1410.6422v3. Bibcode2015A&A...574A..50J. doi:10.1051/0004-6361/201424474. ISSN 0004-6361. 
  7. ^ a b c 輝星星表第5版
  8. ^ The Washington Visual Double Star Catalog (Mason+ 2001-2014)”. VizieR. 2017年8月1日閲覧。
  9. ^ 陳久金 (2005) (中国語). 中國星座神話. 台灣書房出版有限公司. ISBN 978-986-7332-25-7 
  10. ^ 香港太空館 - 研究資源 - 亮星中英對照表” (中国語). 香港太空館中国語版. 2010年8月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年1月5日閲覧。