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エリム・チャン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
エリム・チャン
陳以琳
基本情報
生誕 (1986-11-18) 1986年11月18日(38歳)
香港の旗 イギリス領香港
ジャンル クラシック音楽
職業 指揮者
活動期間 2014年 -

エリム・チャン(陳以琳、Elim Chan、1986年11月18日 - )は香港の指揮者[1]。2019/2020コンサートシーズンよりアントワープ交響楽団の首席指揮者を務め、2018/2019シーズンよりロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団の首席客演指揮者を務めている。

来歴

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香港で児童合唱団に入団[2][3]。6歳の時にピアノを始める。マサチューセッツ州スミス大学で音楽学士号を取得。その後、ミシガン大学で学び、ミシガン大学キャンパス交響楽団とミシガン大学ポップス・オーケストラの音楽ディレクターを務めた。同大学でオーケストラ指揮の修士号と博士号を取得し、2014年に指揮者として卒業[4][5][6][7]。2013年にはブルーノ・ワルター指揮者奨学金を得る。2015年にはルツェルンベルナルト・ハイティンクのマスタークラスに参加[8][9]

音楽活動

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2014年12月、28歳でドナテッラ・フリック指揮者コンクール優勝。このコンクールで優勝した結果、ロンドン交響楽団の2015/2016コンサートシーズンの副指揮者に指名された。2016/2017シーズンには、ロサンジェルス・フィルハーモニックのドゥダメル・フェローシッププログラムに参加[1][10][11][12][13]

2018年~2019年、ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団の常任客演指揮者となり、トマス・セナゴーの後任となる[14][15]

2019/2020シーズンより、アントワープのクイーンエリザベスホール(Koningin Elisabethzaal)の常任指揮者として、アントワープ交響楽団の首席指揮者を務めている。とりわけエド・デ・ワールトヤープ・ヴァン・ズヴェーデンと同じ道を歩むチャンは、アントワープ交響楽団により史上最年少で首席指揮者に指名された[16][17]

また、客演指揮を行った楽団は以下の通り。マリインスキー劇場管弦楽団香港フィルハーモニー管弦楽団ロンドン交響楽団ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団[18]ルクセンブルク・フィルハーモニー管弦楽団フィルハーモニア管弦楽団ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団フランクフルト放送交響楽団リヨン国立管弦楽団ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団ヒューストン交響楽団、ウェスト音楽アカデミー[19][20][21]

2012年には、NACサマー・ミュージック・インスティテュートの一部として、オタワの国立芸術センター管弦楽団とフランコフォニー管弦楽団で指揮をし、ピンカス・ズーカーマンと共演を果たす。サンクトペテルブルクのミュージカル・オリンパス・フェスティバルに参加し、(マリン・オールソップジェラード・シュワルツ、グスタフ・マイヤーと共に)カブリロ祝祭管弦楽団とボルティモア交響楽団とのワークショップに参加[22][21]

私生活

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2020年にオランダ音楽賞(Nederlandse Muziekprijs)を受賞したオランダ人打楽器奏者、ドミニク・フレースハウワースと婚約[23][24]

脚注

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  1. ^ a b Conductor Elim Chan achieves dream of working with a 'Ferrari' orchestra” (英語). South China Morning Post (2015年1月2日). 2020年8月13日閲覧。
  2. ^ Tanya Madhani (2015年1月6日). “Rackham student wins elite music competition”. Michigan Daily. https://www.michigandaily.com/news/prince-charles-presents-student-conducting-award 2016年7月18日閲覧。 
  3. ^ Toby Deller (2016年5月4日). “Meet the Maestro: Elim Chan”. Classical Music Magazine. http://www.rhinegold.co.uk/classical_music/meet-maestro-elim-chan/ 2016年7月18日閲覧。 
  4. ^ Rackham student wins elite music competition” (英語). The Michigan Daily. 2020年8月13日閲覧。
  5. ^ ‘Eigenlijk wilde ik bij de FBI werken'” (オランダ語). De Tijd (2018年6月8日). 2020年8月13日閲覧。
  6. ^ Chan, Elim. “About Elim” (英語). Elim Chan. 2020年8月13日閲覧。
  7. ^ Eelen, Tom (2019年3月14日). “Een psychologe als chef-dirigent”. Site-Artsenkrant-NL. 2020年8月13日閲覧。
  8. ^ Meet the Maestro: Elim Chan” (英語). Rhinegold. 2020年8月13日閲覧。
  9. ^ Derks, Thea (2020年1月13日). “Dirigent Elim Chan: ‘Ik kan niet weglopen van de muziek.’” (オランダ語). Cultuurpers. 2020年8月13日閲覧。
  10. ^ Imogen Tilden (2014年12月9日). “Elim Chan wins 2014 Donatella Flick LSO Conducting Competition”. The Guardian. https://www.theguardian.com/music/2014/dec/09/elim-chin-wins-2014-donatella-flick-lso-conducting-competition 2016年7月18日閲覧。 
  11. ^ Michael White (2014年12月10日). “In a Battle of the Batons, a Barely Visible Alchemy: Elim Chan’s Flick Conducting Prize Is Rare Win for a Woman”. New York Times. https://www.nytimes.com/2014/12/11/arts/music/elim-chans-flick-conducting-prize-is-rare-win-for-a-woman.html 2016年7月18日閲覧。 
  12. ^ "U-M student wins 2014 Donatella Flick LSO conducting competition" (Press release). University of Michigan. 16 December 2014. 2016年7月18日閲覧
  13. ^ Oliver Chou (2005年1月2日). “Conductor Elim Chan achieves dream of working with a 'Ferrari' orchestra”. South China Morning Post. http://www.scmp.com/news/hong-kong/article/1672733/conductor-elim-chan-achieves-dream-working-ferrari-orchestra 2016年7月18日閲覧。 
  14. ^ Antwerp Symphony Orchestra stelt Elim Chan aan als chef-dirigent” (オランダ語). Klara - Blijf verwonderd (2018年5月17日). 2020年8月13日閲覧。
  15. ^ Release, Press. “RSNO | RSNO Principal Guest Conductor appointment” (英語). 2020年8月13日閲覧。
  16. ^ Antwerp Symphony Orchestra”. www.antwerpsymphonyorchestra.be. 2020年8月13日閲覧。
  17. ^ NWS, VRT (2019年10月4日). “Elim Chan start bij Antwerp Symphony Orchestra, waarom zijn vrouwelijke dirigenten nog geen vertrouwd beeld?” (オランダ語). vrtnws.be. 2020年8月13日閲覧。
  18. ^ Afzeggingen plagen Opening Night van Concertgebouworkest” (オランダ語). NRC. 2020年8月13日閲覧。
  19. ^ Elim Chan debuts with The Mariinsky Orchestra” (英語). HarrisonParrott (2016年2月12日). 2020年8月13日閲覧。
  20. ^ Conductor Elim Chan thrilled to be making hometown debut with HK Phil” (英語). South China Morning Post (2015年12月23日). 2020年8月13日閲覧。
  21. ^ a b Antwerp Symphony Orchestra”. www.antwerpsymphonyorchestra.be. 2020年8月13日閲覧。
  22. ^ Elim Chan” (英語). LA Phil. 2020年8月13日閲覧。
  23. ^ Waa, Frits van der (2020年1月19日). “Slagwerker Dominique Vleeshouwers is een virtuoos, bewees hij in Utrecht★★★★☆” (オランダ語). de Volkskrant. 2020年8月13日閲覧。
  24. ^ ANP (2020年1月18日). “Slagwerker ontvangt Nederlandse Muziekprijs” (オランダ語). Het Parool. 2020年8月13日閲覧。

外部リンク

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