エンドレス・マーダー
エンドレス・マーダー | |
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The Suicide Theory | |
監督 | ドルー・ブラウン |
脚本 | マイケル・J・コスピア |
製作 |
ドルー・ブラウン ダン・マッカーサー クリスチャン・マッカーティ ジェイク・マッカーティ メラニー・プール |
出演者 |
スティーヴ・マウザキス レオン・ケイン |
音楽 | ロルフ・マイヤー |
撮影 | ダン・マッカーサー |
編集 | アーマッド・ハリミ |
製作会社 | Seven8 Media |
配給 | フリースタイル・リリーシング |
公開 | 2015年7月10日 |
上映時間 | 98分 |
製作国 | オーストラリア |
言語 | 英語 |
興行収入 | $6,434[1] |
『エンドレス・マーダー』(The Suicide Theory)は2014年のオーストラリアのサスペンス映画。 監督はドルー・ブラウン、出演はスティーヴ・マウザキスとレオン・ケインなど。 トラウマを抱えた殺し屋と彼に自分を殺すように依頼した「不死身の男」の因縁を描いたミステリ映画。
2014年6月にロサンゼルスで開催されたダンス・ウィズ・フィルムズ映画祭でプレミア上映され、審査員賞(長編映画部門)を受賞した[2]ほか、オースティン映画祭では観客賞[3]、メルボルン・アンダーグラウンド映画祭では審査員特別賞、最優秀助演男優賞(レオン・ケイン)、最優秀撮影賞(ダン・マッカーサー)を受賞している[4]。
ストーリー
[編集]スティーヴンは凄腕の殺し屋だが、3年前に目の前でひき逃げ事故に遭って死んだ妻アニーのことを忘れられず、事故のトラウマから交差点を渡ることができなくなっていた。そんなある日、スティーヴンは偶然の事故で知り合ったパーシバルという男から自分を殺すように依頼される。何度も自殺を試みたが死ねなかったというパーシバルをその場で撃ったスティーヴンだったが、パーシバルは何故か運良く助かってしまう。その後も何度殺しても死なないパーシバルにスティーヴンは興味を抱くようになり、次第に互いの過去を語り合うようになるなど、2人は自然に友人となる。ともに生きる喜びを見出し始めていた2人だったが、スティーヴンの家でアニーの遺品であるドレスのボタンを目にしたパーシバルは激しく動揺し、2人の因縁が明らかになる。
3年前、同性の恋人クリスを何者かに殺されたショックから立ち直れずにいたパーシバルは、ある夜、飲酒運転でひき逃げ事故を起こしていたのである。車のバンパーにはアニーのボタンが残っていた。その事実をパーシバルから告白されたスティーヴンは請われるままパーシバルを撃とうとするが、どうしても撃てずにその場から立ち去る。その後、スティーヴンはパーシバルが飛び降り自殺をしようとしている現場にやってくる。パーシバルは涙ながらにスティーヴンに許しを乞うが、スティーヴンは断る。そして、パーシバルに抱きしめられたスティーヴンはパーシバルの体をゆっくりと離すと、そのまま突き落とす。パーシバルは望み通りに死ぬ。
パーシバルの葬儀に出席したスティーヴンは、パーシバルの兄トッドからパーシバルが描いた絵画の展示会に招待される。そして、殺し屋としての雇い主であるトーマスに足を洗うことを告げるが、実はトーマスはスティーヴンの妄想が生み出した幻だったのである。パーシバルの展示会にやってきたスティーヴンは、パーシバルの遺作となった恋人クリスの絵を観て、あることを思い出す。3年前、コンビニでの態度に腹を立てて殴り殺した男こそ、クリスだったのである。会場をふらふらと飛び出したスティーヴンはクリスとパーシバル、そしてアニーの幻を見る。アニーに導かれるまま道路に歩み出たスティーヴンはトラックにはねられる。病院で目覚めたスティーヴンは医師の「生きているとは幸運だ」の言葉に苦笑いを浮かべる。
キャスト
[編集]- スティーヴン・ライ: スティーヴ・マウザキス - 凄腕の殺し屋。
- パーシバル: レオン・ケイン - 自殺願望のある男。才能のある画家。
- トーマス: ジョス・マックウィリアム - スティーヴンの雇い主。
- ブラッド: マシュー・スカリー - イケメンのバーテンダー。
- トッド: ニコラス・クーパー - パーシバルの兄。
- ジェシカ: エリン・コナー - スティーヴンがバーで出会った女。
- アニー: ゾーイ・デ・プレヴィッツ - スティーヴンの亡妻。
- 医師: トッド・レヴィ
- フランク・デュボワ: ミルコ・グリリーニ - 殺しのターゲット。
作品の評価
[編集]映画批評家によるレビュー
[編集]Rotten Tomatoesによれば、19件の評論のうち高評価は79%にあたる15件で、平均点は10点満点中6点となっている[6]。 Metacriticによれば、5件の評論のうち、高評価は1件、賛否混在は3件、低評価は1件で、平均点は100点満点中51点となっている[7]。
受賞歴
[編集]- ダンス・ウィズ・フィルムズ映画祭 審査員賞(長編映画部門)[8]
- オースティン映画祭 観客賞[8]
- メルボルン・アンダーグラウンド映画祭 審査員特別賞、最優秀助演男優賞(レオン・ケイン)、最優秀撮影賞(ダン・マッカーサー)[4]
関連項目
[編集]- 人間廃業(1931年のドイツ映画) ロバート・シオドマク監督
- 消えた動機(1959年発表の小林信彦の短編小説) のち『悲しい色やねん』(新潮文庫 1987年)に収録。
- 天使が俺を追い駈ける(1961年の日本映画) 三木のり平主演
- 九ちゃんのでっかい夢(1967年公開の日本映画) 小林信彦原作
- 間接殺人(1969年発表の森村誠一の短編小説)のち『むごく静かに殺せ』(角川文庫、1976年)に収録。
- フレッチ/殺人方程式(1974年のグレゴリー・マクドナルドの長編小説、および、1985年の同作の映画化作品)
- コントラクト・キラー(1990年のフィンランド映画) アキ・カウリスマキ監督
- ブルワース(1998年のアメリカ映画) ウォーレン・ベイティ監督・主演
- 72時間(2002年のアメリカ映画)
- 素敵なサプライズ ブリュッセルの奇妙な代理店(2016年のオランダ映画)マイク・ファン・ディム監督
- やっぱり契約破棄していいですか!?(2018年のアメリカ映画) トム・エドモンズ監督
出典
[編集]- ^ “The Suicide Theory” (英語). Box Office Mojo. 2020年4月20日閲覧。
- ^ “ARCHIVES” (英語). ダンス・ウィズ・フィルムズ映画祭. 2018年6月28日閲覧。
- ^ “2014 Winners” (英語). オースティン映画祭. 2018年6月28日閲覧。
- ^ a b “MUFF Awards 2014” (英語). メルボルン・アンダーグラウンド映画祭. 2017年2月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月28日閲覧。
- ^ “映画『エンドレス・マーダー』予告編”. TWAtrailer. 2018年6月28日閲覧。
- ^ "The Suicide Theory". Rotten Tomatoes (英語). 2022年9月20日閲覧。
- ^ "The Suicide Theory" (英語). Metacritic. 2020年4月20日閲覧。
- ^ a b Cary Darling (2015年7月9日). “Movie review: ‘The Suicide Theory’” (英語). Fort Worth Star-Telegram 2018年6月28日閲覧。
外部リンク
[編集]- The Suicide Theory (TheSuicideTheoryFilm) - Facebook
- エンドレス・マーダー - 映画.com
- エンドレス・マーダー - allcinema
- エンドレス・マーダー - KINENOTE
- The Suicide Theory - オールムービー
- The Suicide Theory - IMDb
- The Suicide Theory - Metacritic
- The Suicide Theory - Rotten Tomatoes