オイラー角
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オイラー角(オイラーかく、英: Euler angles)とは、三次元ユークリッド空間中の2つの直交座標系の関係を表現する方法の一つである。 レオンハルト・オイラーにより考案された。 剛体に固定された座標系を考えることで、剛体の姿勢を表すことができる。
オイラー角は3つの角度の組で表される。 一方の座標系を (x, y, z) で表し、他方を (X, Y, Z) で表す。簡単のために、2つの座標系は原点を共有するものと考える。
- z軸とZ軸のなす角度を β とする。
- β が 0°または180°ではない場合には、xy平面とXY平面は一つの直線で交わる。この交線をNとする。
- x軸と交線Nのなす角度を α とし、X軸と交線Nのなす角度をγ とする。
このとき がオイラー角である[1]。 オイラー角は座標軸まわりの回転を繰り返すことで表すこともできる。
- をz軸まわりに角度α回転させ、 とする。
- を x'軸まわりに角度β回転させ、 とする。
- を 軸まわりに角度γ回転させれば (X, Y, Z) となる。
上記の定義は z軸-x軸-z軸の順に回転するので z-x-z系のオイラー角とよばれる。
実際にはどの軸のまわりに回転させるかに任意性があり、同じ座標系をあらわすのに以下のように全部で
12通りの表現法がある。
x-y-z | x-z-y | y-x-z | y-z-x | z-x-y | z-y-x |
x-y-x | x-z-x | y-x-y | y-z-y | z-x-z | z-y-z |
脚注
[編集]- ^ ランダウ, リフシッツ『力学』 pp.138-139
参考文献
[編集]- L.D.ランダウ, E.M.リフシッツ『力学』東京図書〈理論物理学教程〉。ISBN 4-489-01160-1。