ディップスティック
ディップスティック(英: dipstick)は液体に浸けて、色の変化で液体の性質を判別する道具や、付着した液体の量によって液量を測定する計測器の総称である。
試験におけるディップスティック
[編集]化学試験の為のディップスティックは、通常は紙若しくは段ボールで作られており、液体の特定の性質に従って変色する事で、その試薬の性質を知る事が出来る。
医療の為のディップスティックは、特定の検体(en:Analyte)がその液体に存在するか否かの判定の為に用いられる[1]。例えば、尿サンプルの検査において、ヘモグロビンや亜硝酸塩(尿路感染症により、バクテリアが生成する)、タンパク質、グルコース、ウロビリノーゲン、ケトンが含まれていないかどうかを確かめる為に用いられる。
それらは通常、明るい色で着色されていて、表面は粗い肌触りである。
測定におけるディップスティック
[編集]ディップスティックは、人の手が届かず、直接目視が不可能な閉鎖空間に存在する液体の量を測るために用いられる。ディップスティックを挿入して取り外し、先端の液体がついた部分の長さから液面の高さを知ることができる。
測定用ディップスティックは内燃機関のエンジンオイルのゲージとして広く用いられている。自動車エンジンやオートマチックトランスミッションの場合にはオイルパンに直接挿入されるディップスティックが設けられることが多いが、オートバイ用エンジンやパワーステアリングなどのオイルタンクの場合には、オイルフィラーキャップと一体化したディップスティックが用いられる場合もある。
その他にも、燃料タンクの燃料測定や樽詰めされた酒類の残量などの測定に用いられる。内圧が大きくなる可能性のある容器の場合には、ディップスティックがネジ止めなどで固定されることも多い。
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ Paek, S.H.; Lee, S.H.; Cho, J.H.; Kim, Y.S. (2000), “Development of rapid one-step immunochromatographic assay”, Methods 22 (1): 53–60, doi:10.1006/meth.2000.1036, PMID 11020318