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オゾン化油

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

オゾン化油(オゾンかゆ)は、オリーブ油ひまわり油オレイン酸を含む油脂オゾンガスを導通して得られる物質である。オゾン化オイルと呼ばれることもある。特にオリーブ油から生成されたものはオゾン化オリーブ油と呼ばれる。英名ではオゾン化油はozonated oil、オゾン化オリーブ油はozonated olive oilと呼ばれる。

用途

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ヨーロッパ諸国では60年以上も前から外表疾患治療薬として使用されてきた(文献1)。キューバでは口腔外科領域、婦人科領域、寄生虫の治療などに用いられている(文献3)。 日本では薬局方などに記載されておらず、薬事法による医薬品として認可されてはいない。 櫻井正太郎等は臨床データを元に褥瘡、痔孔、痔ろう、皮膚潰瘍その他に治癒効果が認められると発表している(文献2,3,4)。

化学的構造

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一般にオゾンをオレフィン炭化水素と接触させるとオゾンが炭素二重結合の部分に入り込んだオゾニドと呼ばれる物質となる。オゾン化オイルはオレイン酸がオゾニドとなったものである(文献1)。北海道大学大学院薬学研究院の研究グループは、日本医療・環境オゾン研究会 第12回研究講演会でオゾン化オリーブ油には通常のオゾニドの他低分子及び高分子のクロスオゾニドも生成している、と発表している(文献1)。

参考文献

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  1. 岩井敦史,三浦敏明:オゾン化オリーブ油に含まれるクロスオゾニド,日本医療・環境オゾン研究会 第12回研究講演会要旨集 P49-55(2007)
  2. 松本日洋,櫻井正太郎,神力就子,鈴木 滋,三浦敏明:外科手術後の難治瘻孔・難治創に対するオゾン化オイルの治療効果,日臨外会誌,61(6),1383-1389(2000)
  3. 櫻井正太郎,松本日洋,神力就子,鈴木 滋,三浦敏明:オゾン化オリーブ油の物理化学的性質と臨床適用,日本薬学会第121年会講演要旨集,p132,2001
  4. 櫻井正太郎:オゾン化油の臨床使用実績について,日本医療・環境オゾン研究会 会報VOL.8 NO.2