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オプリーチニク (オペラ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
オプリーチニク
ピョートル・チャイコフスキー作曲のオペラ
題名原語表記ロシア語: Опричник
劇作家ピョートル・チャイコフスキー
言語ロシア語
題材イヴァン・ラジェチニコフ英語版
初演1874年4月24日 (1874-04-24)
マリインスキー劇場サンクトペテルブルク

オプリーチニク』(ロシア語: Опричник)は、ピョートル・チャイコフスキーが作曲した全4幕5場のオペラ。『親衛隊』という日本語訳題があてられることもある。リブレットイヴァン・ラジェチニコフ英語版の悲劇『Опричники』を下敷きに作曲者自身の手で執筆された。扱われている題材はオプリーチニキであり、オプリーチニナの時代(1565年-1573年)のイヴァン雷帝の宮殿を舞台としている。

概要

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作曲は1870年2月から1872年3月にかけて行われた。本作には過去のオペラ『地方長官』からの楽曲も引用されている。作品はロシア大公コンスタンチン・ニコラエヴィチに捧げられた。初演は1874年4月24日ユリウス暦 4月12日)サンクトペテルブルクマリインスキー劇場においてエドゥアルド・ナープラヴニーク指揮によって行われ、同年5月16日にはボリショイ劇場でのモスクワ初演が続いた。

配役

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人物名 声域 サンクトペテルブルク初演
1874年4月24日ユリウス暦 4月12日)
(指揮:エドゥアルド・ナープラヴニーク
モスクワ初演
1874年5月16日ユリウス暦 5月4日)
(指揮:エドゥアルド・メルテン[2]
ジェムチュジニイ公 バス ウラディーミル・ヴァシリーエフ デミドフ
ナターリャ 「彼の娘」 ソプラノ ヴィルヘルミナ・ラーブ スメルスカヤ
モルチャン・ミトコフ 「ナターリャの結婚相手」 バス V.F.ソボレフ
ボヤリーナ・モロゾヴァ 「未亡人」 メゾソプラノ アレクサンドラ・クルチコヴァ カドミナ
アンドレイ・モロゾフ 「彼女の息子」 テノール D.A.オルロフ アレクサンドル・ドドノフ
バスマノフ 「若いオプリーチニキ」 コントラルト V.M.ヴァシリーエフ アリストヴァ
ヴャズミンスキー公 バリトン イヴァン・メルニコフ ラドネジズキー
ザハリエヴナ ソプラノ オルガ・シュレーダー
合唱、歌唱なし:人々

楽器編成

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ピッコロフルート2、オーボエ2、クラリネット2(B♭とA)、ファゴット2、ホルン4(F)、トランペット2(D、FとC)、トロンボーン3、テューバティンパニトライアングルシンバル大太鼓ハープ弦五部

構成

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『オプリーチニク』の舞台美術となった町の通りの風景。アポリナリー・ヴァスネツォフ画、1911年。
序曲

第1幕

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No. 1 情景
No. 2 女中の合唱
No. 2a ナターリャの歌
No. 3 情景と合唱
No. 4 情景と合唱
No. 5 レチタティーヴォ
No. 5a バスマノフのアリオーソ
No. 6 ナターリャのアリオーソ
No. 6a 女中の合唱

第2幕

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間奏曲

No. 7 情景とモロゾヴァのアリア
No. 8 情景と二重唱
No. 9 前奏曲、情景とフィナーレ
No. 9a ヴャズミンスキー公のアリア
No. 9b アンドレイのアリア

第3幕

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間奏曲

No. 10 人々の合唱 Chorus of People
No. 11 レチタティーヴォ、少年たちの合唱と二重唱
No. 12 情景
No. 12a ナターリャのアリオーソ
No. 13 フィナーレ

第4幕

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No. 14 婚礼の合唱
No. 15 オプリーチニキと女たちの踊り
No. 16 レチタティーヴォ、合唱と二重唱
No. 17 合唱と情景
No. 18 情景と四重唱
No. 19 終幕の情景

派生作品

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作曲者自身の手によるもの。

  • 本作中の複数の歌曲のピアノ伴奏編曲 (1873年)
  • 本作の主題を用いた葬送行進曲 (1877年、散逸)

出典

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  1. ^ Kashkin, Erinerrungen, 64, 66; Edward H. Tarr, East Meats West; The Russian Trumpet Tradition from the Time of Peter the Great
  2. ^ メルテンは1870年になる直前にボリショイ劇場の次席指揮者に就任している。彼は「優れたピアニストでロマンスを複数作曲していたが、指揮者としては全くの経験不足であった[1]。」

外部リンク

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