カイザー (単位)
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カイザー kayser | |
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記号 | K |
系 | CGS単位系 |
種類 | 組立単位 |
量 | 波数 |
SI | 102 m-1 |
組立 | cm-1 |
定義 | 1 cmにつき1回の波数 |
語源 | ハインリヒ・カイザー |
カイザー (kayser)は、CGS単位系の波数の単位である。
定義
[編集]1カイザーは、「1センチメートルにつき1回の波数」(毎センチメートル、cm-1)を意味する。分光学において、電磁波の波数を表す際に用いられることが多い。国際単位系の波数の単位は毎メートルである。
また、カイザーはエネルギーを表す単位として便宜的に用いられることがある。その場合、1カイザーは「波数が1センチメートルにつき1回の電磁波が持つエネルギー」を意味し、102 m-1 × h × c ≈ 1.986 × 10-23 Jに相当する。ただし、カイザーの次元はあくまで[長さ]-1であり、エネルギーの次元とは異なる。
名称
[編集]この単位は、化学におけるスペクトルの膨大な地図を作ったハインリヒ・カイザーにちなんだものである[1]。この単位は歴史的にKという記号で表される。しかし、この記号は国際単位系(SI)では温度の単位ケルビンに割り当てられている。このため、アメリカ国立標準技術研究所は、1 cm-1にKの文字を使用するのを中止するよう勧告している[2]。また、日本ではcm-1をカイザーと呼ぶことがあるが、この単位名は公認されていないし、外国では使われていない[3]ため使用するべきでない。
初期にはバルマー (balmer)、リュードベリ (rydberg) という単位名称も提案された。