カサブランカ (植物)
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カサブランカ | |
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オリエンタル系のユリ ‘カサブランカ’ | |
属 | ユリ属 Lilium |
交配 |
L. × parkmanii Jamboree Group[1] × (白花のオリエンタル系の実生) |
品種群 |
オリエンタル・ハイブリッド Oriental Hybrids |
品種 | カサブランカ ‘Casa Blanca’ |
開発 |
Vletter & Den Haan[2] |
カサブランカ(学名と品種名称: Lilium ‘Casa Blanca’)は、オランダで改良されたユリ科ユリ属の栽培品種の一つ[4]。
ヤマユリ、カノコユリ、タモトユリなどを原種とするオリエンタル・ハイブリッドの栽培品種の一つである[5]。
名称
[編集]品種名称は、モロッコの都市の一つであるカサブランカ (西: Casablanca) に因んでつけられた[6][7]。スペイン語で "casa" は「家」、"blanca" は「白い」を意味する。
カサブランカは1975年ごろアメリカで交配して作られ、オランダに渡って品種が固定された。オランダでは、交配したり固定した植物に都市名をつけることが多かったので、カサブランカもそれにならってモロッコ王国内で最大の(家々の壁が白い)都市の名前がつけられた[7]。
形態・生態
[編集]純白の大輪の花を咲かせ「ユリの女王」と評される。日本での開花時期は6月 - 8月であり、花の直径は20cmにもなる。栽培は比較的難しいが、植付け1年目には開花することが多い。日本での植付け期は、秋季の10月 - 11月[8]。
評価
[編集]1975年にオランダの育種会社で育成され、世界的なブームを呼んだ。結婚式の際のブーケをはじめ、主に贈り物の花束として喜ばれる花である。
1993年には、王立園芸協会からガーデン・メリット賞が与えられた[3]。
脚注
[編集]- ^ Matthews 2007, p. 596. - オリエンタル系の品種群の一つ。
- ^ オランダのラインスブルフ(南ホラント州カトウェイク)にあるユリの育種会社。
- ^ a b Matthews 2007, p. 149.
- ^ Key:雑学事典 2007.
- ^ Matthews 2007, p. 14.
- ^ GKZ植物事典.
- ^ a b ユリ.net 2021.
- ^ ユリ.net 2017.
参考文献
[編集]- “カサブランカ”. GKZ植物事典. 2023年3月31日閲覧。
- “ユリ(カサブランカ)”. Key:雑学事典. 植物資料集. 七鍵 (2007年3月2日). 2023年3月31日閲覧。
- Matthews, Victoria, ed (2007) (英語) (pdf). The International Lily Register and Checklist 2007 (4th ed.). 王立園芸協会. ISBN 978-1-902896-80-9
- 片岡静 (2017年9月20日). “カサブランカの育て方”. ユリ.net. 2023年3月31日閲覧。
- 片岡静 (2021年8月4日). “カサブランカ 名前の由来”. ユリ.net. カサブランカの育て方. 2023年3月31日閲覧。
- “花の名前で「カサブランカ」というのがあるが、正式な名前はなんというか知りたい。”. レファレンス協同データベース. 国立国会図書館. 2019年1月24日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 小杉波留夫、ユリの王国[その10] カノコユリ、クルマユリほか 東アジア植物記、2020-09-23。