カーネギー・ホール (映画)
カーネギー・ホール | |
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Carnegie Hall | |
監督 | エドガー・G・ウルマー |
出演者 | マーシャ・ハント |
配給 | ユナイテッド・アーティスツ |
公開 |
1947年2月28日 1952年1月25日 |
上映時間 | 144分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
『カーネギー・ホール』(原題:Carnegie Hall)は、1947年に米国で公開された音楽映画である。日本では1952年に公開された。
概要
[編集]カーネギー・ホールに勤める1人の女性、ノラ・ライアンの物語を縦糸に、ホールで演奏される多数の、主としてクラシック音楽が紡がれる。音楽は原則として多楽章曲は一つの楽章を、その他は全曲が演奏される(少し短縮されている場合もある)。音楽の演奏シーンではブルーノ・ワルター、レオポルド・ストコフスキー、アルトゥール・ルービンシュタイン、ヤッシャ・ハイフェッツといった著名な指揮者・演奏家が多数出演している。
あらすじ
[編集]カーネギー・ホールに掃除婦として勤めるノラ・ライアンは、ホールをこよなく愛し、掃除の仕事に精魂を込めている。また、同じホールに勤める年配の男、ジョン・ドノバンは身寄りのないノラを父親のように暖かく見守り、何かと気を配っている。ノラは若いピアニスト、トニー・サレルノと結婚し、男の子を儲ける。だが、あるときトニーが仕事の悩みで泥酔して家に戻り、「今の仕事を辞めて自分の音楽をする」と言ってノラと口論した後、扉から出ていって階段を転げ落ち、急死する。掃除婦に戻ったノラは事務の仕事に移り、小ホールの運営を任されるようになって、若い音楽家の支援に力を注ぐ。その一方でノラは息子に父親と同じ名前トニーを与えて、クラシックのピアニストにしてホールで演奏することを夢見てピアノの練習に励ませる。年を経て年頃となったトニーは、ダンスホールの楽団で歌唱するルース・ヘインズを見初めて結婚する。そして楽団と契約したと告げ、反対する母に『今まではお母さんのためにピアノを練習してきたが、これからは自分の音楽をする。お父さんは正しかったんだ』と言って家を飛び出す。その後、トニーはジャズ音楽の世界へ入って名声を上げるが、ノラとは連絡のないまま。 そしてあるとき、ルースがトニーと喧嘩別れをして助けを求めて来る。そこで2人を和解させるためにノラはルースを連れてトニーのもとに赴こうとするが、その前にジョンの機転でノラとルースはカーネギー・ホールの客席へ導かれる。そしてそこでトニーが新進のジャズピアニスト・作曲家・指揮者としてホールに登場し演奏するのを観て、演奏が終わって2人も夢中で拍手するところで映画が終わる。
キャスト
[編集]※括弧内は日本語吹替(放送日1962年1月15日『テレビ名画座』15:00-17:00)
- ノラ・ライアン:マーシャ・ハント(島美弥子)
- トニー・サレルノ(父):ハンス・ジャレイ
- トニー・サレルノ(子):ウィリアム・プリンス(城達也)
- ジョン・ドノバン:フランク・マキュー(伊藤克)
- ルース・ヘインズ:マーサ・オドリスコール
音楽
[編集]- ピアノ五重奏曲第2楽章(シューマン)
- 楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』第1幕前奏曲(ワーグナー) ブルーノ・ワルター指揮ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団
- 歌劇『ラクメ』から「鐘の歌」 (ドリーブ) ソプラノ:リリー・ポンス
- 組曲『動物の謝肉祭』から「白鳥」(サン=サーンス) チェロ:グレゴール・ピアティゴルスキー
- 歌劇『カルメン』から「セギディーリャ」(ビゼー) メゾソプラノ:リーゼ・スティーヴンス
- 交響曲第5番「運命」 第4楽章(ベートーヴェン) アルトゥール・ロジンスキ指揮ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団
- 英雄ポロネーズ(ショパン) ピアノ:アルトゥール・ルービンシュタイン
- 組曲『恋は魔術師』から「火祭りの踊り」(ファリャ) ピアノ:アルトゥール・ルービンシュタイン
- 「オー・ソレ・ミオ」(ディ・カプア) テノール:ジャン・ピアース
- 歌劇『シモン・ボッカネグラ』から「Il lacerato spirito(苦悩する心)」(ヴェルディ) バス:エツィオ・ピンツァ
- 歌劇「ドン・ジョヴァンニ」から「Fin ch'han dal vino(シャンパンの歌)」(モーツァルト) バス :エツィオ・ピンツァ
- 「Beware My Heart」、「The Pleasure's All Mine」 ヴォーン・モンロー
- ヴァイオリン協奏曲 第1楽章(チャイコフスキー) フリッツ・ライナー指揮ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団、ヴァイオリン:ヤッシャ・ハイフェッツ
- 交響曲第5番 第2楽章(チャイコフスキー) レオポルド・ストコフスキー指揮ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団
- 「57番街のラプソディ」 トランペット:ハリー・ジェイムス