コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

キャンドルマス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
キャンドルマス
Candlemass
エストニア公演 (2015年6月)

バンド ロゴ
基本情報
出身地  スウェーデン
ストックホルム県ストックホルム
ジャンル ドゥームメタル
エピックメタル
北欧メタル
ゴシックメタル
活動期間 1984年 - 1994年
1997年 - 現在
レーベル キャピトル・レコード
メタル・ブレイド・レコーズ
レストレス・レコーズ (en)
ニュークリア・ブラスト
ナパーム・レコード
共同作業者 Solitude Aeturnus
Krux
Abstrakt Algebra
公式サイト Candlemass.se
メンバー ヨハン・ランキスト (Vo)
レイフ・エドリング (B)
マッツ・ビョークマン (G)
ラーズ・ヨハンソン (G)
ヤン・リンドー (Dr)
旧メンバー メサイア・マーコリン (Vo)
ロバート・ロウ (Vo)
マッツ・レヴィン (Vo)
ほか別記参照

キャンドルマスCandlemass)は、スウェーデンドゥームメタルバンド

同シーンの先駆者として知られ、その他のヘヴィメタルのサブジャンルにも強い影響を与えた[1]。1度解散したが、1997年以降から再始動を果たしている。

2013年「スウェーデンで最も偉大なHR/HMバンド」に選出。

背景・略歴

[編集]

ドゥームメタル・バンド誕生(1984年 - 1994年)

[編集]
メサイア・マーコリン (Vo)

スウェーデンHR/HMバンド「ネメシス」で活動していたヨハン・ランキスト (ボーカル)、レイフ・エドリング (ベース)が、同バンド解散後の1984年、マッツ・ビョークマン (ギター)、クラス・ベルグウォール (ギター)、マッズ・エクストローム (ドラム)とヘヴィメタル・バンド「キャンドルマス」を結成する。

1986年に『エピカス・ドゥーミカス・メタリカス』でアルバム・デビュー。翌年のセカンド・アルバムから早くもメンバー交代を実行し、強烈なインパクトを持つボーカリストのメサイア・マーコリン等が加入。1980年代にリリースしたアルバム群が高い評価を得たことから、ドゥーム・メタル系のパイオニアとして認知されるようになる。

マーコリン脱退後の1992年に、実力派シンガーのトーマス・ヴィクストロムが加入するも、中心メンバーであるエドリングが別プロジェクト立ち上げる要因も重なり、1994年にバンドは一旦解散する。

再始動 - 以降(1997年 - 現在)

[編集]
シンボルのドクロ十字 (2005年 ドイツ公演)

エドリングは、自身がスタートさせたプロジェクト「Abstrakt Algebra」が軌道に乗らないと感じ、1997年アーチ・エネミーマイケル・アモット (ギター)をはじめ、新たなメンバー編成でバンドを再興する。翌年、「Abstrakt Algebra」のマテリアルを使用したアルバム『暗黒への飛翔』を、キャンドルマス名義でリリース。

2002年には、かつて1980年代に於ける全盛期のラインナップを招集し、メモリアル的な活動を展開する[2]。このメンバーでアルバム制作に着手するも、方向性の違いが浮き彫りになり活動は再び停止した。

冷却期間を置いてからの2004年11月、バンド活動を再開。前回に構想していたアルバムを完成させ、タイトルにバンド名を冠した『Candlemass』を翌年リリースする。結成20周年を迎え、地元でスウェーデン版グラミー賞を受賞。2013年には「スウェーデンで最も偉大なHR/HMバンド」に選出された。

その間、ボーカリストの変遷を経て、2012年にリリースした11thアルバム『葬送詩篇』が、最後のスタジオ・アルバムになると示唆していたが撤回。初代ボーカルのヨハン・ランキストが32年ぶりに復帰し[3]2019年に6年半ぶりの12thアルバム『ザ・ドア・トゥ・ドゥーム』をリリースする[4]

来日

[編集]

2016年秋にHR/HMフェス「LOUD PARK 16」出演のため、初来日[5]

サウンド・スタイル

[編集]

デビュー以来、ドゥームメタル/エピックメタルのスタイルを一貫している。

前身バンド・ネメシスからの雛形だったダウナーなサウンドが、デビュー・アルバム『エピカス・ドゥーミカス・メタリカス (Epicus Doomicus Metallicus)』以降で開花し、「Doomicus Metallicus」という綴りが後にジャンルとして形成する「ドゥームメタル (Doom Metal)」の由来となった。また、「Epicus」ともあるように「エピックメタル (Epic Metal)」的要素も取り入れている。後のメタル・シーンでは、これらを基にした「ストーナー・ドゥーム」「エピック・ドゥーム」「ゴシックメタル」など、様々なドゥーム・メタルの系譜へと細分化していった。

メンバー

[編集]
  • ヨハン・ランキスト (Johan Längqvist) - ボーカル (1984年-1987年、2018年- )
  • レイフ・エドリング (Leif Edling) - ベース (1984年- )
  • マッツ・ビョークマン (Mats Björkman) - リズムギター (1984年-1994年、2002年- )
  • ラーズ・ヨハンソン (Lars Johansson) - リードギター (1987年-1994年、2002年- )
  • ヤン・リンドー (Jan Lindh) - ドラム (1987年-1994年、2002年- )

旧メンバー

[編集]
  • クラス・ベルグウォール (Klas Bergwall) - リードギター (1984年-1987年)
  • マッツ・エクストローム (Mats Ekström) - ドラム (1984年–1987年)
  • メサイア・マーコリン (Messiah Marcolin) - ボーカル (1987年-1991年、2002年-2006年)
  • トーマス・ヴィクストロム (Thomas Vikström) - ボーカル (1991年-1994年)
  • カール・ウェストホルム (Carl Westholm) - キーボード (1997年-1999年)
  • マイケル・アモット (Michael Amott) - リードギター (1997年-1999年)
  • ビョルン・フロードヴィスト (Björn Flodkvist) - ボーカル (1997年-2002年)
  • イーヨ・パーコヴィック (Jejo Perkovic) - ドラム (1997年-2002年)
  • マッツ・スタール (Mats Ståhl) - リード/リズムギター (1999年-2002年)
  • ロバート・ロウ (Robert Lowe) - ボーカル (2006年-2012年)
  • マッツ・レヴィン (Mats Levén) - ボーカル (2012年-2018年)

ディスコグラフィ

[編集]

スタジオ・アルバム

[編集]

ライブ・アルバム

[編集]
  • ライヴ』 - Live (1990年) ※旧邦題『呪われた祭典 (ライヴ)』
  • Doomed for Live – Reunion 2002 (2002年)
  • No Sleep 'til Athens (2010年)
  • Ashes to Ashes (2010年)
  • 『ライヴ・アット・ロードバーン2011』 - Epicus Doomicus Metallicus - Live at Roadburn 2011 (2013年)

コンピレーション・アルバム

[編集]
  • 『ベスト・オブ・キャンドルマス』 - The Best of Candlemass: As It Is, as It Was (1994年)
  • Black Heart of Candlemass (2002年)
  • Diamonds of Doom (2003年) (limited vinyl record)
  • Essential Doom (2004年)
  • Dactylis Glomerata & Abstrakt Algebra II (previously unreleased album) (2008年)
  • Doomology (2010年) ※BOXセット
  • Introducing (2013年) (career spanning album)
  • Behind the Wall of Doom (2016年) [6]

映像作品

[編集]
  • Documents of Doom (2002年)
  • The Curse of Candlemass (2005年)
  • Candlemass 20 Year Anniversary (2007年)
  • Ashes to Ashes Live (2010年)

備考

[編集]
トマス・コール老年期 1842年

セカンド・アルバム『ナイトフォール』収録の楽曲「Bewitched」のプロモーション・ビデオには、後にノルウェーブラックメタルバンドメイヘムボーカリストとして名を馳せる、ペル・イングヴェ・オリーン (Per Yngve Ohlin、ステージネームはデッド (Dead))が短時間であるが出演している。またアルバム・ジャケットにはハドソン・リヴァー派を代表する巨匠トマス・コールによる連作『人生の航路』の最終作品「老年期」が使われている。

脚注

[編集]

外部リンク

[編集]