コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

キングスレイ・コマン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
キングスレイ・コマン
バイエルン・ミュンヘンでのコマン(2019年)
名前
本名 Kingsley Junior Coman
ラテン文字 Kingsley Coman
基本情報
国籍 フランスの旗 フランス
フランスの旗 グアドループ
生年月日 (1996-06-13) 1996年6月13日(28歳)
出身地 パリ
身長 179cm
体重 75kg
選手情報
在籍チーム ドイツの旗 バイエルン・ミュンヘン
ポジション FW (WG)
背番号 11
利き足 右足
ユース
2002-2004 フランスの旗 US Sénart-Moissy
2004-2013 フランスの旗 パリ・サンジェルマン
クラブ1
クラブ 出場 (得点)
2013-2014 フランスの旗 パリ・サンジェルマン 3 (0)
2013-2014 フランスの旗 パリ・サンジェルマン B 16 (0)
2014-2017 イタリアの旗 ユヴェントス 15 (0)
2015-2017 ドイツの旗 バイエルン・ミュンヘン (loan) 42 (6)
2017- ドイツの旗 バイエルン・ミュンヘン 157 (35)
代表歴2
2011-2012  フランス U-16 9 (0)
2012-2013  フランス U-17 8 (3)
2013-2014  フランス U-18 6 (1)
2013-2015  フランス U-19 7 (2)
2014-2015  フランス U-21 9 (2)
2015- フランスの旗 フランス 55 (8)
1. 国内リーグ戦に限る。2024年6月10日現在。
2. 2024年1月10日現在。
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

キングスレイ・コマン(Kingsley Coman, 1996年6月13日 - )は、フランスパリ出身のサッカー選手ブンデスリーガバイエルン・ミュンヘン所属。フランス代表。ポジションはウインガー

日本語では「キングスリー・コマン」や、「キングスレー・コマン」などとも表記される。

経歴

[編集]

クラブ

[編集]

パリ・サンジェルマン

[編集]

1996年、パリで生まれる。2004年(当時8歳)からパリ・サンジェルマンのユースチーム(下部組織)に所属し、2013年にトップチームに昇格した。背番号は38番。2013年2月13日に行われたリーグ1のFCソショー戦でマルコ・ヴェッラッティとの交代途中出場でプロデビューを果たした[1]。16歳と246日でデビューを果たし、18年前にニコラ・アネルカが記録したクラブ最年少デビュー記録を更新した[2]。しかし、2013-14シーズンはアマチュアのまま数試合に出場した後、パリ・サンジェルマンから新しい3年契約を提示されていたが、プロ契約を結ぶことを本人は拒否した。

ユヴェントス

[編集]

2014年7月8日、フリーでユヴェントスに5年契約で加入した[3]パリ・サンジェルマンからユヴェントスへ移った方が出場機会が増えると考え、ユヴェントスと2019年までの契約を交わすことを選択した[4]。背番号はパベル・ネドベドらが着用した11番。8月30日に行われたセリエA開幕戦のキエーボ戦に先発出場し、18歳で同クラブの外国人最年少デビュー記録を更新した[5]

ユベントスでのコマン(2015年)

バイエルン・ミュンヘン

[編集]

2015年8月30日、バイエルン・ミュンヘンへレンタル移籍した。背番号は29番。移籍期間は2017年6月30日までの2年間で、バイエルンは2017年4月30日まで買取オプションを保有する。また、レンタル料は700万ユーロ(約9億5000万円)で、買取オプションの金額は2100万ユーロ(約28億6000万円)となる。背番号は29番に決まった[6][7]。本人はバイエルン移籍について[8]入団会見で「今までもヨーロッパのビッグクラブでプレイしたことがあるが、バイエルンは僕にとって他のクラブより上だ。チームに貢献したいし、タイトルを獲得したい。全力を尽くすつもりだよ」とコメントしている。2015年9月19日に行われたブンデスリーガ第5節のSVダルムシュタット98戦で初得点を記録した。2016年3月12日に行われたブンデスリーガ第26節のヴェルダー・ブレーメン戦で珍しく全て同じ形で3アシストを記録した[9]。2016年3月16日に行われたUEFAチャンピオンズリーグの決勝トーナメント1回戦では古巣のユヴェントスと対戦し、2ndレグでは途中出場で貴重な追加点をあげて延長戦の末、勝利に貢献した。

2017年4月28日、バイエルンがユヴェントスからコマンを買い取り、2020年までの契約を締結することが発表された[10][11]

2019年4月、練習中に同僚のロベルト・レヴァンドフスキと殴り合いの喧嘩になったことが報じられた[12]。これ以前にもレヴァンドフスキはコマンの独善的なプレーに腹を立てていたことを明かした[13]

バイエルン・ミュンヘンでのコマン(2019年)

2019-20シーズン、チャンピオンズリーグ決勝では、先発起用されると、古巣のパリ・サンジェルマンに対し、決勝ゴールをあげた[14]。2020-21シーズン、ブンデスリーガ第6位タイとなる10アシストを決めてチームの優勝に貢献した[15]

代表

[編集]
EURO 2016でプレーするコマン

2015年11月5日、国際親善試合に挑むフランス代表のメンバーに初招集され、2015年11月13日のドイツとの親善試合に途中出場しフランス代表デビューを果たした。

2016年3月29日のロシアとの親善試合で代表初得点を挙げ、母国開催のUEFA EURO 2016に挑むメンバーにも選ばれ、6試合に出場した。

2018年のロシアワールドカップでは予備登録メンバー11人の1人に選ばれるに留まり[16]、大会出場はならなかった。

2022年、ワールドカップカタール大会決勝では途中出場、延長PK戦でフランスの2人目のキッカーを務めたがPKを失敗し、チームは2大会連続の優勝を逃した。

人物・エピソード

[編集]
  • 『キッカー』のインタビューでパリ・サンジェルマン在籍時にイブラヒモヴィッチとの関係を問われたコマンは、「完全にニュートラルな関係性だった。彼は若手に近づいたりアドバイスするようなタイプの選手ではなくて、自分のことしか考えていないんだ」とコメントした[17][18]
  • 2016年3月11日付のドイツ紙『ビルト』がコマンのバイエルン移籍について報じた。コマンはバイエルンへ2年間のレンタル移籍をすることを決めた理由については、「僕のプレースタイルにより近いチームでプレーするために、ユーヴェを離れることにした。もちろん、ユーヴェでも多くのことを学んだが、あまり試合には出られなかった。今の僕はもう小さな少年ではなく、1人のプロ選手として見てもらいたいんだ」とコメントし、古巣への思いも口にした[19]
  • アーセナルアーセン・ベンゲル監督が『beIN sports』に対し「2014年の夏にアーセナルがコマンと契約しようとしていた。その移籍はほぼ完了していた。だが、彼がユヴェントスのほうを好んだ」と明かした[20]
  • デビュー以来、11年シーズン連続で所属したクラブで必ずリーグ優勝を成し遂げていたが[21]、2023-24シーズンはバイエル・レバークーゼンがブンデスリーガを制したため記録はストップした。

個人成績

[編集]

クラブ

[編集]

2022-23シーズン終了時点[22]

クラブ シーズン リーグ戦 国内カップ 国際大会 その他 合計
ディビジョン 出場 得点 出場 得点 出場 得点 出場 得点 出場 得点
パリ・サンジェルマン 2012–13 リーグ・アン 1 0 0 0 0 0 - 1 0
2013-14 2 0 0 0 0 0 1 0 3 0
通算 3 0 0 0 0 0 1 0 4 0
パリ・サンジェルマンII 2013-14 CFA 16 0 - - - 16 0
ユヴェントス 2014-15 セリエA 14 0 4 1 2 0 - 20 1
2015-16 1 0 0 0 0 0 1 0 2 0
通算 15 0 4 1 2 0 1 0 22 1
バイエルン・ミュンヘン (loan) 2015-16 ブンデスリーガ 23 4 4 0 6 2 1 0 35 6
2016-17 19 2 3 0 2 0 1 0 25 2
バイエルン・ミュンヘン 2017-18 21 3 6 3 5 1 1 0 33 7
2018-19 21 6 5 2 3 1 1 1 30 10
2019-20 24 4 3 1 6 2 1 0 34 7
2020-21 29 5 0 0 7 3 3 0 39 8
2021-22 21 6 1 0 9 2 1 0 32 8
2022-23 24 8 3 0 7 1 1 0 35 9
通算 182 38 26 6 50 13 9 1 267 58
キャリア通算 216 38 30 7 52 13 11 1 308 59

代表

[編集]
出場大会
2015年 - UEFA U-19欧州選手権2015(ベスト4)
2016年 - UEFA EURO 2016(準優勝)
2021年 - UEFA EURO 2020(ベスト16)
2022年 - 2022 FIFAワールドカップ(準優勝)
試合数
2023年11月21日現在[23]
  • 国際Aマッチ 55試合 8得点(2015年 - )


フランス代表国際Aマッチ
出場得点
2015 2 0
2016 9 1
2017 4 0
2018 0 0
2019 7 3
2020 4 1
2021 10 0
2022 10 0
2023 9 3
通算 55 8
得点
# 開催日 開催地 対戦国 スコア 結果 大会
1. 2016年3月29日 フランスの旗 サン=ドニスタッド・ド・フランス ロシアの旗 ロシア 4-2 4-2 親善試合
2. 2019年9月7日 アルバニアの旗 アルバニア 1-0 4-1 UEFA EURO 2020予選
3. 3-0
4. 2019年9月10日 アンドラの旗 アンドラ 1-0 3-0
5. 2020年11月17日  スウェーデン 4-2 4-2 UEFAネーションズリーグ2020-21
6. 2023年10月17日 フランスの旗 リールスタッド・ピエール=モーロワ スコットランドの旗 スコットランド 4-1 4-1 親善試合
7. 2023年11月18日 フランスの旗 ニースアリアンツ・リヴィエラ ジブラルタルの旗 ジブラルタル 6-0 14-0 UEFA EURO 2024予選
8. 9-0

タイトル

[編集]

クラブ

[編集]
パリ・サンジェルマン
ユヴェントス
バイエルン・ミュンヘン

脚注

[編集]
  1. ^ Le PSG perd à Sochaux 3 à 2 mais reste leader
  2. ^ Kingsley Coman plus jeune joueur de l’histoire du PSG | Espoirs du Football
  3. ^ “PSG期待のコマンがユーベへ” (Japan). uefa.com. (2014年7月8日). http://jp.uefa.com/uefachampionsleague/news/newsid=2122216.html 2014年7月8日閲覧。 [リンク切れ]
  4. ^ “話題を集めるコマン、パリではなくユヴェントスを選んだ理由を説明”. Qoly Football web magazine. https://qoly.jp/2014/09/09/lingsley-coman-said-that-juventus-showed-interest-in-me 2014年9月9日閲覧。 
  5. ^ “18歳FWコマンがユーヴェ外国人最年少デビュー「実力を見てくれる」”. サッカーキング SOCCERKING. http://www.soccer-king.jp/news/world/ita/20140903/228385.html 2014年9月3日閲覧。 
  6. ^ “ユーヴェ期待の19歳がバイエルンへレンタル…買取なら総額約40億円”. サッカーキング SOCCERKING. http://www.soccer-king.jp/news/world/ita/20150830/345354.html 2015年8月30日閲覧。 
  7. ^ コマン バイエルンにレンタル移籍 ユベントス公式ホームページ 2015.08.30
  8. ^ バイエルンSD 「コマンは並外れたポテンシャルの持ち主、試合に出れば爆発するだろう」 theWORLD 2015年9月11日
  9. ^ “これは珍しい…バイエルンMFコマン、「全て同じ形」で1試合3アシスト”. Qoly Football web magazine. https://qoly.jp/2016/03/15/kingsley-coman-3-assists-vs-bremen 2016年3月15日閲覧。 
  10. ^ Bayern Munich to sign Kingsley Coman from Juventus on permanent deal”. ESPN (27 April 2017). 27 April 2017閲覧。
  11. ^ Bayern Munich trigger Kingsley Coman clause to sign France whizkid until 2020”. The Sun (27 April 2017). 27 April 2017閲覧。
  12. ^ バイエルンはレワンドフスキとコマンにお咎めなし…ポーランド紙「最初のスキャンダルではない」ゲキサカ 2019年4月13日
  13. ^ 喧嘩のレヴァンドフスキ、ずっとコマンに腹立ってた?その理由はqoly 2019年4月13日
  14. ^ CL優勝弾アシストのバイエルンMFキミッヒ「キャリア最高の日」”. sport-japanese.com (2020年8月24日). 2020年8月24日閲覧。
  15. ^ ブンデスリーガアシスト王は誰だ 2020-21”. フットボールチャンネル (2021年5月25日). 2021年6月16日閲覧。
  16. ^ 予備選手も豪華…フランス代表、グリーズマンやポグバらW杯メンバー23名発表”. www.soccer-king (2018年5月18日). 2020年8月24日閲覧。
  17. ^ “イブラは「自分のことしか考えてない」…19歳の元同僚コマンが指摘”. サッカーキング SOCCERKING. http://www.soccer-king.jp/news/world/ger/20151230/384234.html 2015年12月30日閲覧。 
  18. ^ “コマン、ぶっこむ!古巣PSGとズラタンに……”. Qoly Football web magazine. https://qoly.jp/2015/12/31/kingsley-coman-slams-psg-and-zlatan-ibrahimovic 2015年12月31日閲覧。 
  19. ^ “仏代表初招集のコマン、今夏のバイエルン移籍に言及「本当に幸せ者」”. サッカーキング SOCCERKING. http://www.soccer-king.jp/news/world/ger/20151113/369637.html 2015年11月13日閲覧。 
  20. ^ “ヴェンゲル監督が明かす、取り逃がした最新の逸材って誰”. Qoly Football web magazine. https://qoly.jp/2015/12/02/kingsley-coman-and-arsene-wenger-20151202 2015年12月2日閲覧。 
  21. ^ バイエルンFWコマンの個人のリーグ優勝記録がストップ…プロデビューから11シーズン連続でタイトル獲得 | Goal.com 日本”. www.goal.com (2024年4月15日). 2024年4月17日閲覧。
  22. ^ キングスレイ・コマン - Soccerwayによる個人成績
  23. ^ キングスレイ・コマン - National-Football-Teams.com

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]