ギャンブラーが多すぎる
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ギャンブラーが多すぎる | ||
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著者 | ドナルド・E・ウェストレイク | |
発行日 | 1969年 | |
ジャンル | 推理小説 | |
形態 | バージョン、版、または翻訳 | |
次作 | 我輩はカモである | |
ウィキポータル 文学 | ||
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『ギャンブラーが多すぎる』(ギャンブラーがおおすぎる、Somebody Owes Me Money )は、ドナルド・E・ウェストレイクによる推理小説。
物語
[編集]チェットはギャンブルに目がないタクシー運転手。乗せた客から聞いた競馬の情報が当たり、二十七対一[1]の配当金を受け取りにノミ屋のトミーを訪ねるが、彼は射殺されていた。容疑者にされたうえ二つのギャング組織から追われ、逃げ回る羽目になる。チェットは偶々彼のタクシー乗客となった、カシノディーラーのアビーと組んで真犯人を探すことになる。
主な登場人物
[編集]- チェスター(チェット)・コンウェイ - 本作の主人公で語り手。ニューヨーク市のタクシー運転手。カードと競馬好きのギャンブラー。退職した父親と二人暮らし。前をジッパーで開閉するポケットがあるジャケットを着て運転する。
- アビゲイル(アビー)・マッケイ - チェットの相棒。腿までやっと届く短いミニスカートにロングブーツ。毛皮のコートや腰が細く銀ボタン付きの黒コートを羽織る。
- トマス(トミー)・マッケイ - 競馬のノミ屋で被害者。アビーの兄。チェットより十歳ほど年上。
- ルイーズ・マッケイ - トミーの妻。電信柱のように体が細い。
- ソロモン・ナポリ - ギャングの親分。
- ラルフ・コンヴァチオ - その手下。
- ウォルター・ドローブル - ナポリと対立するギャングの親分。
- フランク・ターボック - その手下。
- ジェリー・アレン - 花屋。チェットのカード仲間でアパートをカード仲間に提供するホスト。
- レオ・モーゲンタウザー - 専門学校の教師。同じくチェットのカード仲間。
- フレドリック(フレッド)・ステル - 女房に頭が上がらないコインランドリー経営者。同上。
- コーラ・ステル - フレッドの妻。
- シッド・ファルコ - ギャングとの関係があるカード仲間。
- ダグラス(ダグ)・ホールマン - カード仲間でガソリンスタンドの経営者。
- アーネスト(アーニー)・ゴールダマン - ニューヨーク市警の刑事。
提示される謎
[編集]- 犯人当て
- 物語のラスト寸前で登場人物が「探偵小説の中では許されない」アンフェアだと発言している[2]。
登場する競技
[編集]- ガッツ・ポーカー - 二枚ずつ裏向きに配るポーカー。ワンペアがフラッシュやストレートより上の役になる。
- ローボール・ポーかー - 再弱のカードを持ったプレイヤーが勝つ。ノーペアで五枚の合計が少ないほうが上。
特記事項
[編集]「ミステリが読みたい!2023年版」の海外部門で第10位に選ばれた[3]。
脚注
[編集]- ^ 日本における29倍の払い戻しに相当する。
- ^ ノックスの十戒第1戒に違反。
- ^ “「ミステリが読みたい!2023年版」発表!”. HAYAKAWA ONLINE. 早川書房 (2022年11月25日). 2023年4月10日閲覧。