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クイットマン郡 (ミシシッピ州)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ミシシッピ州クイットマン郡
クイットマン郡の位置を示したミシシッピ州の地図
郡のミシシッピ州内の位置
ミシシッピ州の位置を示したアメリカ合衆国の地図
州のアメリカ合衆国内の位置
設立 1877年
郡庁所在地 マークス
最大のTown マークス
面積
 - 総面積
 - 陸
 - 水

1,053 km2 (406.49 mi2)
1,049 km2 (404.84 mi2)
4 km2 (1.66 mi2), 0.41%
人口
 - (2010年)
 - 密度

8,223人
10人/km2 (26人/mi2)
標準時 中部: UTC-6/-5

クイットマン郡: Quitman County)は、アメリカ合衆国ミシシッピ州の北西部、ミシシッピ・デルタ地域に位置するである。2010年国勢調査での人口は8,223人であり、2000年の10,117人から18.7%減少した[1]郡庁所在地マークス市(人口1,735人[2])であり、同郡で人口最大の都市でもある。郡名は1835年から1836年と、1850年から1851年までミシシッピ州知事を務めたジョン・A・クィットマンに因んで名付けられた。

歴史

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マーティン・ルーサー・キング・ジュニアは元々、クイットマン郡の経済的貧富の格差が激しく目に見えていたので、ここで貧窮者救済キャンペーンを始めようと思っていた。1968年3月18日、キングがマークスの町を訪れた。教師が生徒たちにリンゴ一切れとクラッカー幾つかの昼食を食べさせる様子を見て、涙が出てきた。キングの死後、そのキャンペーンの南部版はクィットマン郡で始まり、ラバの隊列に乗ってワシントンD.C.まで行進し、経済状態について抗議した[3]。隊を率いたウィリー・ボールデンに拠れば、マークスの白人市民が町を出ていくラバ隊列に嫌がらせをした。「彼らは笛を吹いて追い出し、ラバや私たちを脅かそうとしていた。」と述べた[4]。最近になって、貧窮者救済キャンペーンに果たした役割に基づき、郡民が観光を促進させようとしてきた[4]

地理

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アメリカ合衆国国勢調査局に拠れば、郡域全面積は406.49平方マイル (1,052.8 km2)であり、このうち陸地404.84平方マイル (1,048.5 km2)、水域は1.66平方マイル (4.3 km2)で水域率は0.41%である[5]

主要高規格道路

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  • ミシシッピ州道3号線
  • ミシシッピ州道6号線

隣接する郡

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国立保護地域

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  • コールドウォーター川国立野生生物保護区(部分)

人口動態

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人口推移
人口
18801,407
18903,286133.5%
19005,43565.4%
191011,593113.3%
192019,86171.3%
193025,30427.4%
194027,1917.5%
195025,885−4.8%
196021,019−18.8%
197015,888−24.4%
198012,636−20.5%
199010,490−17.0%
200010,117−3.6%
20108,223−18.7%
MS Counties 1900-1990
GeoHive - 2000 & 2010 statistics

以下は2000年国勢調査による人口統計データである。

基礎データ

  • 人口: 10,117人
  • 世帯数: 3,565 世帯
  • 家族数: 2,506 家族
  • 人口密度: 10人/km2(25人/mi2
  • 住居数: 3,923軒
  • 住居密度: 4軒/km2(10軒/mi2

人種別人口構成

年齢別人口構成

  • 18歳未満: 32.0%
  • 18-24歳: 9.6%
  • 25-44歳: 25.7%
  • 45-64歳: 19.5%
  • 65歳以上: 13.2%
  • 年齢の中央値: 32歳
  • 性比(女性100人あたり男性の人口)
    • 総人口: 86.5
    • 18歳以上: 79.3

世帯と家族(対世帯数)

  • 18歳未満の子供がいる: 34.4%
  • 結婚・同居している夫婦: 37.6%
  • 未婚・離婚・死別女性が世帯主: 26.8%
  • 非家族世帯: 29.7%
  • 単身世帯: 26.9%
  • 65歳以上の老人1人暮らし: 12.3%
  • 平均構成人数
    • 世帯: 2.80人
    • 家族: 3.42人

収入

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収入と家計

  • 収入の中央値
    • 世帯: 20,636米ドル
    • 家族: 25,394米ドル
    • 性別
      • 男性: 23,571米ドル
      • 女性: 16,993米ドル
  • 人口1人あたり収入: 106,817米ドル(ミシシッピ州では下から5番目、国内では同51位である)
  • 貧困線以下
    • 対人口: 33.1%
    • 対家族数: 28.6%
    • 18歳未満: 43.1%
    • 65歳以上: 30.6%

州政府の機関

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ミシシッピ州矯正省がランバートに近い地域でクィットマン郡コミュニティ・ワークセンターを運営している[6]。さらにサンフラワー郡の未編入領域でミシシッピ州刑務所を運営している。囚人の居住棟であるキャンプBはクィットマン郡のランバートに近い未編入領域にあり、州刑務所から離れた支所だった[7][8]。キャンプBは州刑務所の中でも最大のアフリカ系アメリカ人収容施設だった[8]。その後キャンプBの建物は解体された[9]。ミシシッピ州法では、クィットマン郡に「州刑務所の在任20人以下を、週5日間クィットマン郡の道路工事に働かせる」権利を与え、さらに「クィットマン郡の監督委員会が囚人に働かせる道路を指定し、監督委員会が囚人を州刑務所から工事現場まで輸送する手段を提供すること」としている[10]

都市と町

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都市

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  • クレンショー(大半はパノラ郡)
  • クラウダー(一部はパノラ郡)
  • ファルコン
  • ランバート
  • スレッジ

未編入の町

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  • アレン
  • バークスデール
  • ベレン
  • バーディ
  • ボボ
  • チャンシー
  • ダーリン
  • デントン
  • エセックス
  • ヒンチクリフ
  • ロックステーション
  • ロングストリート
  • オリバーフリード
  • リバービュー
  • サビノー
  • バンス(一部はタラハチー郡)
  • ウォルナット
  • ウェストマークス
  • ヤーブロー

教育

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1969年7月24日、連邦裁判所判事ウィリアム・キーディが、クィットマン郡教育当局が違憲状態にある人種差別教育を行っていると裁定し、教育委員会をアメリカ合衆国ミシシッピ州北部地区裁判所の監督下に置いた。1993年時点でもこの命令は有効なままだった[11]。1991年3月、教育委員会は地区裁判所に白人多数の学校であるクラウダー小学校と中学校の閉鎖許可を求めた。裁判所が許可を出し、父兄達が閉鎖をやめさせるために差止命令を求めて訴訟を起こした。裁判所はその訴えを却下し、さらに第5巡回控訴裁判所によってその判決が確認された[11]。クィットマン郡のアフリカ系アメリカ人の大半は、1975年までに公立学校に通うようになった。しかし、白人生徒の大半は私立学校に転校した[4]。これは2007年になってもそのままである。ミシシッピ州教育省に拠れば、この地区の生徒は97.92%がアフリカ系アメリカ人、1.81%が白人、0.27%がヒスパニック系になっている。

公立教育学区としてはクィットマン郡教育学区がある。

私立学校としては、デルタ・アカデミーがある[12]

著名な出身者

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脚注

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  1. ^ Quickfacts.census.gov - Quitman County - accessed 2011-12-06.
  2. ^ American FactFinder - Marks, Mississippi - accessed 2011-12-06.
  3. ^ Amy Bach (2009). Ordinary Injustice: How America Holds Court. New York: Metropolitan Books. p. 133. ISBN 978-0-8050-7447-5 
  4. ^ a b c Amy Nathan Wright. “The 1968 Poor People's Campaign: Marks, Mississippi and the Mule Train”. pp. 109–143  in Emilye Crosby, ed (2011). Civil Rights History from the Ground Up: Local Struggles, a National Movement. University of Georgia Press. ISBN 978-0-8203-3865-1  at google books
  5. ^ Census 2010 U.S. Gazetteer Files: Counties”. United States Census. 2011年11月5日閲覧。
  6. ^ "COMMUNITY WORK CENTERS." Mississippi Department of Corrections. Retrieved on September 23, 2010.
  7. ^ "Quitman County General Highway Map." Mississippi Department of Transportation. Retrieved on September 20, 2010.
  8. ^ a b William Ferris. Give My Poor Heart Ease: Voices of the Mississippi Blues. University of North Carolina Press. ISBN 978-0-8078-3325-4  (google books link)
  9. ^ "FEATURED WRITER OF THE MONTH Interview with: WILLIAM FERRIS." Oxford American. December 7, 2009. Retrieved on September 21, 2010. "While many of the communities in which I worked have changed dramatically—Parchman's Camp B buildings in Lambert, Mississippi, have been leveled to the ground,[...]"
  10. ^ 2010 Mississippi Code TITLE 47 Ch. 5 §47-5-131 - Offenders to work certain roads; Quitman County.”. 2011年8月6日閲覧。
  11. ^ a b 1 F. 3d 1450 - Hull v. Quitman County Board of Education” (1993年9月2日). 2011年8月6日閲覧。
  12. ^ Home. Delta Academy. Retrieved on April 8, 2012. "1150 Riverside Drive Marks, MS 38646"
  13. ^ Sebastian Danchin (2001). Earl Hooker, Blues Master. University Press of Mississippi. ISBN 978-1-57806-307-9  Available at Google Books

外部リンク

[編集]

座標: 北緯34度15分 西経90度17分 / 北緯34.25度 西経90.29度 / 34.25; -90.29