クラウンローチ
クラウンローチ | |||||||||||||||||||||
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保全状況評価[1] | |||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | |||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Chromobotia macracanthus (Bleeker, 1852) | |||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||
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英名 | |||||||||||||||||||||
Clown loach Tiger botia |
クラウンローチ(学名:Chromobotia macracanthus)は、コイ目アユモドキ科に分類される魚類の一種。東南アジアの淡水に生息する。
分類と名称
[編集]1852年、ピーター・ブリーカーによってCobitis macracanthusとして記載され、その後の1989年にBotia属に分類された。2004年、Botia属から独立し、本種のみが含まれる 単型属 Chromobotia に分類された[2]。学名は「棘のあるカラフルな魚」という意味[3]。アクアリウムにおける愛称である「クラウンローチ」とは、その特徴的なオレンジ色と黒褐色の縞が交互に入る模様をピエロ(clown)の衣装の柄に例えたものである。
分布と生息地
[編集]インドネシアのスマトラ島とボルネオ島に分布[4]。清流を好むが、モンスーンによる洪水の為、1年の内7ヶ月は濁った川や湖に生息せざるを得ない[5]。繁殖期には小さな川に移動する[4]。
形態
[編集]体長は通常15 - 20 cm、最大30 cm[4]。体は側扁し、背面はアーチ状で腹面は直線的。頭部は比較的大きく、口は下向きで4本のヒゲがある。繁殖や警戒の際、咽頭歯を擦り合わせ音を出す。体色はオレンジ色で、黒褐色の太い縦縞が3本入る[4]。また島によって体色が異なる[6]。性的二型があり、雄の尾鰭の先端は僅かに内側に湾入するが、雌は直線的である。目の下には可動性の鋭い棘がある。
生態
[編集]底魚であり、暗所を好む。横向きや逆さに泳ぐこともある。昆虫、甲殻類、藻類を捕食する。繁殖は雨季の初めに起こる[4]。寿命は飼育下では30年を超えることもある。
人との関わり
[編集]観賞魚として古くより知られている。性質は温和だが、好奇心が強いため同種や他種の魚とトラブルを起こすこともある。人工餌でもよく食べるが、水槽の底で生活するため底に沈む錠剤状の餌が好ましい。また、個体のサイズによってはメダカなどの小魚も捕食する。また横になって寝ている姿を水槽で見かけることもある。観賞魚として飼育するため大量の個体が捕獲されており、個体数の減少を防ぐため飼育下繁殖が進められてきた[7]。
出典
[編集]- ^ undefined. 2020. Chromobotia macracanthus. The IUCN Red List of Threatened Species 2020: e.T89807166A89807177. https://dx.doi.org/10.2305/IUCN.UK.2020-2.RLTS.T89807166A89807177.en. Accessed on 09 February 2024.
- ^ Kottelat, Maurice (2004). “Botia kubotai, a new species of loach (Teleostei: Cobitidae) from the Ataran River basin (Myanmar), with comments on botiine nomenclature and diagnosis of a new genus” (PDF - abstract only). Zootaxa 401: 1–18. doi:10.11646/zootaxa.401.1.1. ISSN 1175-5334 2007年8月17日閲覧。.
- ^ “Family BOTIIDAE Berg 1940 (Pointface Loaches)”. The ETYFish Project Fish Name Etymology Database. Christopher Scharpf (26 October 2023). 09 February 2024閲覧。
- ^ a b c d e Froese, Rainer and Pauly, Daniel, eds. (2024). "Chromobotia macracanthus" in FishBase. February 2024 version.
- ^ “Clown loach profile”. Badman's Tropical Fish. 2024年2月9日閲覧。
- ^ Thoene, Martin (13 August 2007). “Clown Loach Coloration & Marking Variations”. Loaches online. 2024年2月9日閲覧。
- ^ Legendre, Marc; Satyani, Darti; Subandiyah, Siti; Sudarto; Pouyaud, Laurent; Baras, Etienne; Slembrouck, Jacques (April 2012). “Biology and culture of the clown loach Chromobotia macracanthus (Cypriniformes, Cobitidae) : 1- Hormonal induced breeding, unusual latency response and egg production in two populations from Sumatra and Borneo Islands” (英語). Aquatic Living Resources 25 (2): 95–108. doi:10.1051/alr/2012008. ISSN 0990-7440.