クラヨーヴァ市電
クラヨーヴァ市電 | |||
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T4D-MT(2008年撮影) | |||
基本情報 | |||
国 |
ルーマニア ドルジュ県 | ||
所在地 | クラヨーヴァ | ||
種類 | 路面電車[1] | ||
路線網 | 3系統(2020年現在)[2] | ||
開業 | 1987年[2][1] | ||
運営者 | RATクラヨーヴァ(RAT Craiova)[3] | ||
路線諸元 | |||
路線距離 | 18.7 km[4] | ||
軌間 | 1,435 mm[2] | ||
電化区間 | 全区間[2] | ||
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クラヨーヴァ市電(ルーマニア語: Tramvaiul din Craiova)は、ルーマニアの都市・クラヨーヴァ市内に存在する路面電車。2020年現在は路線バスを始めとしたクラヨーヴァの公共交通機関を運営する公営組織であるRATクラヨーヴァ(RAT Craiova)によって運営されている[2][1][4]。
概要
[編集]第二次世界大戦後の共産主義時代、クラヨーヴァの公共交通の需要は路線バスによって賄われており、都市の拡大及び人口増加に応じてバスの路線網の拡張が行われていた。だが、1980年代に入るとルーマニア全土で石油の輸入に伴う通貨の海外への流出が問題視され、石油の輸入を抑制するためエネルギー効率が良い路面電車の導入が推奨されるようになった。そこでクラヨーヴァでも市内の産業施設を結ぶ路線の建設が決定し、1987年から営業運転を開始した[5][1][4][6]。
2020年時点でも開業当時の路線が維持されており、東西を結ぶ1本の路線の中で以下の3つの系統が運行している。開業当初と比べて列車の運行頻度は減少したが、欧州連合からの支援を受けた路線の近代化が2010年代に実施されている他、後述の通り車両についてもヨーロッパ各地の状態の良い中古車両を譲り受ける事で近代化が行われている。運賃は1回の乗車につき2レイで、現金による乗車券の購入に加え非接触式ICカード機能を搭載したクレジットカードでの乗車も可能である[1][4][6][7][8][9]。
系統番号 | 起点 | 終点 | 営業キロ (往復時) |
備考・参考 |
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100 | Peco Severinului | Pod Electro si retur | 13.4km | [10] |
101 | CLF | Ford Bucla | 25.2km | [11] |
102 | Termo Bucla | Ford Bucla | 34.4km | [12] |
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100号線
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101号線
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102号線
車両
[編集]開業当初のクラヨーヴァ市電ではルーマニアの国産車両である「ティミス2」(ボギー車)が用いられ、一部は近代化も実施されたが、民主化後はヨーロッパ諸国の譲渡車両による置き換えが行われ、2016年の時点では全車が譲渡車両に統一されていた。だが、これらは経年により老朽化が進んでいた事から、2010年代以降超低床電車の導入に関する検討が行われ[注釈 1]、2021年にポーランドのペサ(PESA)が展開する「ツイスト」(3車体連接車)を導入することが決定し[注釈 2]、2023年3月15日から営業運転を開始した。下記の通り、営業運転開始時点でツイストは10両が使用されており、以降も7両が導入されることになっている[1][13][7][14][15][16][17]。
現有車両
[編集]形式 | 編成 | 譲渡元 | 車両数 (2023年現在) |
備考・参考 |
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E1 | 2車体連接車 | ロッテルダム市電 | 7両 | 元はウィーン市電の車両 一部車両は近代化工事を実施[1][13][7][18] |
KT4D | 2車体連接車 | ベルリン市電 | 3両 | 一部車両は近代化工事を実施[1][13][7] |
T4D-MT | ボギー車 | ドレスデン市電 | 3両 | [1][13] |
ツイスト | 3車体連接車 | 10両 | [13][17] |
過去の車両
[編集]- ティミス2 - ルーマニアの国産車両[1][7]
- TB4D - ドレスデン市電からの譲渡車両[19]
- T4D・B4D - ライプツィヒ市電からの譲渡車両[1][7][20]
- M・m - ミュンヘン市電からの譲渡車両[7][21]
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k “Romania's tramway revival – part 2”. LRTA (2016年4月11日). 2020年12月19日閲覧。
- ^ a b c d e “CRAIOVA”. UrbanRail.Net. 2020年12月19日閲覧。
- ^ RAT_Craiova_0.
- ^ a b c d “Despre Noi”. RAT Craiova. 2020年12月19日閲覧。
- ^ “Romania's tramway revival – part 1”. LRTA (2016年4月11日). 2020年12月19日閲覧。
- ^ a b Andreas Günther; Sergej Tarkhov; Christian Blank (2004-2-16). Straßenbahnatlas Rumänien 2004. Blickpunkt Straßenbahn (1., Edition ed.). Arbeitsgemeinsch. pp. 61. ISBN 978-3926524232
- ^ a b c d e f g Vít Hinčica (2020年7月29日). “Tatra-Jug blízko úspěchu v Craiově”. Československý Dopravák. 2020年12月19日閲覧。
- ^ “Tarife Bilete si Abonamente”. RAT Craiova. 2020年12月19日閲覧。
- ^ “Din Aceasta Vara”. RAT Craiova (2020年5月21日). 2020年12月19日閲覧。
- ^ “Traseul 100 Tramvai”. RAT Craiova. 2020年12月19日閲覧。
- ^ “Traseul 101 Tramvai”. RAT Craiova. 2020年12月19日閲覧。
- ^ “Traseul 102 Tramvai”. RAT Craiova. 2020年12月19日閲覧。
- ^ a b c d e “Vehicle Statistics Craiova, Tramway”. Urban Electric Transit. 2023年3月20日閲覧。
- ^ Rafał Dybiński (2020年8月11日). “Tatra-Jug wygrała przetarg na dostawę 17 tramwajów do Krajowej”. Transport Publiczny. 2020年12月19日閲覧。
- ^ Libor Hinčica (2021年7月19日). “Změna v rumunské Craiově. Tramvaje dodá PESA”. Československý Dopravák. 2021年11月22日閲覧。
- ^ “Pesa signs a new tram contract in Romania”. RailwayPRO (2021年7月20日). 2021年11月22日閲覧。
- ^ a b “PESA-Built Trams In Regular Service In Craiova”. Railvolution (2023年3月18日). 2021年11月22日閲覧。
- ^ Wolfgang Kaiser (2016-5-18). Straßenbahn in Österreich: Alle aktuellen und ehemaligen Betriebe Kindle Ausgabe. GeraMond Verlag. ISBN 978-3956130168 2023年2月15日閲覧。
- ^ “Roster Craiova, Tatra TB4D”. Urban Electric Transit. 2020年12月19日閲覧。
- ^ “Roster Craiova, Tatra T4D”. Urban Electric Transit. 2020年12月19日閲覧。
- ^ “Roster Craiova, Rathgeber M5.65”. Urban Electric Transit. 2020年12月19日閲覧。
外部リンク
[編集]- “RATクラヨーヴァの公式ページ”. 2020年12月19日閲覧。