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クロイロコウガイビル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
クロイロコウガイビル
分類
: 動物界 Animalia
: 扁形動物門 Platyhelminthes
: 有棒状体綱 Rhabditophora
: 三岐腸目 Tricladida
亜目 : 結合三岐腸亜目 Continenticola
上科 : チジョウセイウズムシ上科 Geoplanoidea
: リクウズムシ科 Geoplanidae
亜科 : コウガイビル亜科 Bipaliinae

クロイロコウガイビルBipalium fuscatum)は、コウガイビルの一種。

記載

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1857年ウィリアム・スティンプソンにより記載された[1]。この個体日本中部地方で見つかった個体であった。しかし、この際の標本1871年に失われた。

形態

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をすく(コウガイ)に似て頭部はイチョウの葉形に広がる。特徴的な黒い光沢を放つ胴体を持ち、体型は細長く、体長は100 - 200ミリメートル程度[2]。頭部に多数の眼点を持つ[3]

分布

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日本においては本州を中心に分布。主に住宅街や堤防、排水路で見られる[2][4][5]。また、日本国外にも分布している[1]

生態

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地表面の湿った場所[6]を好み、腹面中央部に開いた口[2][7]で小型昆虫ナメクジ、カタツムリを餌にする。そのためガーデニングにおいては益虫とみなされることもある[8]が、土を耕すミミズも捕食するため煙たがられる場合もある[9]。いずれにせよ本種はプラナリアの一種であり、ヒルと呼ぶが吸血性ヒルとは別の動物である。故に吸血することは無い[9][10][11]

利用

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他のプラナリアと同じく再生能力を持つため、実験材料として利用される[4]

脚注

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  1. ^ a b GBIF”. 2024年7月30日閲覧。
  2. ^ a b c 昆虫エクスプローラ”. 2024年7月30日閲覧。
  3. ^ 偽寄生虫 コウガイビル”. 日本獣医臨床寄生虫学研究会. 2024年7月30日閲覧。
  4. ^ a b プラナリアの教材化”. 2024年7月30日閲覧。
  5. ^ 普段は基本的に植木鉢や石の下に潜んでいるが、雨の後は前述のような場所で観察できる事が多い。
  6. ^ カブトガニウズムシやナミウズムシ等といった種類とは異なり、水中には生息しない。
  7. ^ 『日本動物大百科 第7巻 無脊椎動物』平凡社、1997年、54頁。 
  8. ^ ナメクジやカタツムリは植物を枯らすため。
  9. ^ a b 不動産情報サイト アットホーム”. 2024年7月30日閲覧。
  10. ^ レファレンス協同データベース”. 国立国会図書館. 2024年7月30日閲覧。
  11. ^ これは本種と並びよく見られるオオミスジコウガイビル等においても同様。

参考文献

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  • 日高敏隆(監修)『日本動物大百科 第7巻 無脊椎動物』平凡社、1997年。

外部リンク

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