白雲母
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白雲母 | |
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ブラジル産 | |
分類 |
ケイ酸塩鉱物 (フィロケイ酸塩鉱物) |
シュツルンツ分類 | 9.EC.15 |
Dana Classification | 71.2.2a.1 |
化学式 | KAl2□AlSi3O10(OH)2 |
結晶系 | 単斜晶系 |
へき開 | 一方向に完全 |
モース硬度 | 2.5 - 3.5 |
光沢 | 真珠光沢 |
色 | 無色、白色、黄色 |
条痕 | 白色 |
比重 | 2.9 |
文献 | [1][2][3] |
主な変種 | |
絹雲母 | 微細な白雲母 |
クロム白雲母 | 含クロム白雲母 |
プロジェクト:鉱物/Portal:地球科学 |
白雲母(しろうんも、muscovite[4]、マスコバイト)は、ケイ酸塩鉱物(フィロケイ酸塩鉱物)の一種。化学組成は KAl2□AlSi3O10(OH)2、結晶系は単斜晶系、まれに三斜晶系のものもある[要出典]。雲母グループのうち、2八面体雲母に属する。
産出地
[編集]火成岩(花崗岩など)や変成岩(片麻岩や結晶片岩)にごく普通に含まれる造岩鉱物。ペグマタイトには大きな結晶が産する。
日本では、各地のペグマタイト鉱床から広範に産出し、福島県石川町周辺は、大型結晶を多産する地域として著名である。
性質・特徴
[編集]和名のとおり、白色または透明で、組成によっては黄色、褐色などの色がついているものもある。
K のかわりに Na が入ったものはソーダ雲母(NaAl2□AlSi3O10(OH)2)であるが、外見上からは見分けにくい。
変種
[編集]- 絹雲母(sericite、セリサイト)
- 微細な白雲母[5]。粘土鉱物の一種。
- クロム白雲母(fuchsite、フクサイト)
- 含クロム白雲母[5]。ヨハン・ネポムク・フォン・フックスにちなみ命名された[6]。
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絹雲母
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クロム白雲母(フクサイト)
用途・加工法
[編集]大型結晶は造山運動の盛んな場所から発見され、採掘し、利用されている。
耐熱性のある絶縁材料として、真空管やアイロンの内部、そしてマイカコンデンサに用いられた。耐熱性のある透明材料として、ストーブののぞき窓にはめるなどの使い方もされる。微粉砕したものを、プラスチックや塗料に混ぜて、真珠光沢を持たせる顔料としても使われている。
名称
[編集]- 雲母にはキララの別名がある。三河国(愛知県)の吉良の地名は青鳥山周辺の地質にみられる斑れい岩を貫くペグマタイトの中に白雲母があり採取も行われていたことに由来にする[7]。
- Muscovite は、18世紀に用いられていた名称である「モスクワのガラス」に由来するが、この名称は、ウラル山脈産の白雲母が、モスクワ経由でヨーロッパへ輸出されたことによるものである。
脚注
[編集]- ^ 国立天文台編 編『理科年表 平成20年』丸善、2007年、645頁。ISBN 978-4-621-07902-7。
- ^ Muscovite (英語), MinDat.org, 2012年4月14日閲覧。
- ^ Muscovite (英語), WebMineral.com, 2012年4月14日閲覧。
- ^ 文部省編『学術用語集 地学編』日本学術振興会、1984年、133頁。ISBN 4-8181-8401-2 。
- ^ a b 松原聰、宮脇律郎『日本産鉱物型録』東海大学出版会〈国立科学博物館叢書〉、2006年。ISBN 978-4-486-03157-4。
- ^ Fuchsite (英語), WebMineral.com, 2015年1月8日閲覧。
- ^ “4.青鳥山”. 愛知県. 2022年8月16日閲覧。
参考文献
[編集]- Rieder, M.; et al. (1998). “Nomenclature of the micas” (PDF). The Canadian Mineralogist (Mineralogical Association of Canada) 36 (3): 905-912. ISSN 0008-4476. NAID 80010636747 .
- 松原聰『日本の鉱物』学習研究社〈フィールドベスト図鑑〉、2003年、214頁。ISBN 4-05-402013-5。
- 青木正博『鉱物分類図鑑 : 見分けるポイントがわかる』誠文堂新光社、2011年、158頁。ISBN 978-4-416-21104-5。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 福岡正人. “Mica〔雲母〕グループ”. 地球資源論研究室. 広島大学大学院総合科学研究科. 2012年4月14日閲覧。
- “白雲母”. 地質標本館. 産業技術総合研究所地質調査総合センター. 2012年4月14日閲覧。