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クワガタムシ亜科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
クワガタムシ亜科
ノコギリクワガタの成虫(♂)
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: コウチュウ目 Coleoptera
亜目 : 多食亜目 Polyphaga
上科 : コガネムシ上科 Scarabaeoidea
: クワガタムシ科 Lucanidae
亜科 : クワガタムシ亜科 Lucaninae

クワガタムシ亜科(クワガタムシあか、Lucaninae)とは、昆虫綱コウチュウ目クワガタムシ科に属する亜科の一つ。クワガタムシ科最大の亜科であり、ほとんどのクワガタムシはこの亜科に分類される。

形態

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多くの属に分類されて多様化しており、主な特徴として脚の左右の基節は隣接せず・やや扁平な体付き・触角の片状節は他の亜科ほど集約せず・発達した眼縁突起を持つなどが挙げられる。性的二形は顕著で、オスは大アゴの大きさに合わせての頭部も幅広いものが多いだが、チリクワガタ属ムナコブクワガタ属マルガタクワガタ属などでは雌雄共に頭部が小く、キンイロクワガタ亜科の外見に近い。チビクワガタ族やコマルクワガタ属のような性的二形がほぼ見られない群もある。

分類

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ネブトクワガタ Aegus laevicollis
チリクワガタ Chiasognathus granti ♂(左)と♀(右)
ギラファノコギリクワガタ Prosopocoilus giraffa ♂ 世界最大のクワガタムシ
ヨーロッパミヤマクワガタ Lucanus cervus ♂(左)と♀(右)

以下の分類は、Smith 2006 によって提唱され、ルリクワガタ類とチビクワガタ類を含んだ体系となる[1]

AustralognathusErichiusChileistomusの属和名はそれぞれSphaenognathusシワバネクワガタ属)・Pycnosiphorusサメハダクワガタ属)・Sclerostomusムネツノクワガタ属)と重複になる為、ここで学名のみを記す。


分岐図

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Kim & Farrell (2015) の分子系統解析により、クワガタムシ亜科の大部分の分岐順序が明らかとなっている。中にルリクワガタ族は最も基盤的で、残り全ての分類と姉妹群をなす。かつて一部の文献に亜科として独自に分類されたチビクワガタ族も、クワガタムシ亜科に含まれることが明らかになった[2]

クワガタムシ亜科
ルリクワガタ族

ルリクワガタ属

ニセルリクワガタ属

ムカシルリクワガタ属

チリハネナシクワガタ属

コツノクワガタ属

Erichius

Chileistomus

ホソクワガタ属

エンマクワガタ属

アラスジクワガタ属

マルガタクワガタ属

ヒメキンイロクワガタ属

コフキクワガタ属

Safrina

ムナコブクワガタ属

Australognathus

シワバネクワガタ属

チリクワガタ属

クビボソツヤクワガタ属

チビクワガタ属

ホソアカクワガタ属

オニクワガタ属

ミヤマクワガタ属

ゲンシミヤマクワガタ属

マルバネクワガタ属

ツヤクワガタ属

コツヤクワガタ属

クワガタ属

サビクワガタ属

ノコギリクワガタ属コマルクワガタ属

フタマタクワガタ属

シカクワガタ属

クロツヤシカクワガタ属

ベトナムシカクワガタ属

マキシカクワガタ属

オオツヤクワガタ属

オウゴンオニクワガタ属

ハワイハネナシクワガタ属

キバサビクワガタ属

メンガタクワガタ属

ネブトクワガタ属

脚注

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  1. ^ Smith, Andrew B. T. (2006-12-01). “A Review of the Family-group Names for the Superfamily Scarabaeoidea (Coleoptera) with Corrections to Nomenclature and a Current Classification”. The Coleopterists Bulletin. doi:10.1649/0010-065X(2006)60[144:AROTFN]2.0.CO;2. ISSN 0010-065X. http://www.zin.ru/animalia/coleoptera/pdf/smith2006.pdf. 
  2. ^ “Phylogeny of world stag beetles (Coleoptera: Lucanidae) reveals a Gondwanan origin of Darwin’s stag beetle” (英語). Molecular Phylogenetics and Evolution 86: 35–48. (2015-05-01). doi:10.1016/j.ympev.2015.02.015. ISSN 1055-7903. https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1055790315000457.