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グリーン・タオの定理

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ベン・グリーン (Ben Green) とテレンス・タオ (Terence Tao) により2004年に証明された、数論における定理であるグリーン・タオの定理[1]は、素数の列は任意の長さの等差数列を含んでいるという定理である。言い換えると、任意の自然数 k に対し、k 個の項からなる素数の等差数列が存在する。証明はSzemerédiの定理英語版の拡張となっている。

2006年、テレンス・タオとタマル・ツィーグラー (Tamar Ziegler) は、この結果を polynomial progression へ拡張した[2]。正確に言えば、定数項が 0 の、一変数の整数値多項式英語版 P1, ..., Pk が任意に与えられると、

が同時に素数となるような整数 x, m が無数に存在する。この特別な場合として、多項式が m, 2m, ..., km のものを考えると、長さが k の素数の等差数列が存在するということとなる。

数値計算結果

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これらの結果は単に存在を保証する定理であり、どのようにして等差数列を見つけるかは示してはくれない。2007年1月18日、ヤロスラフ・ロンブロースキー (Jarosław Wróblewski) は 24 個の項からなる場合を初めて示した[3]

468,395,662,504,823 + 205,619 · 223,092,870 · n,  0 ≤ n ≤ 23.

ここで定数 223,092,870 は、23 以下の素数の積である(素数階乗を参照)。

2008年5月17日、ロンブロースキーとラーナン・チェルモーニ (Raanan Chermoni) は 25 個の素数の場合を見つけた。

6,171,054,912,832,631 + 366,384 · 223,092,870 · n,  0 ≤ n ≤ 24.

2010年4月12日、Benoãt Perichon は、PrimeGridプロジェクトのヤロスラフ・ウレブロフスキとゲオフ・レイノルズのソフトウェアを使い、26 個の素数の場合を見つけた(オンライン整数列大辞典の数列 A204189)。

43,142,746,595,714,191 + 23,681,770 · 223,092,870 · n,  0 ≤ n ≤ 25.

2019年4月12日、Rob Gahan は、PrimeGridプロジェクトのヤロスラフ・ウレブロフスキとゲオフ・レイノルズのソフトウェアを使い、27 個の素数の場合を見つけた(オンライン整数列大辞典の数列 A327760)。

224,584,605,939,537,911 + 81,292,139 · 223,092,870 · n,  0 ≤ n ≤ 26.

関連項目

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参考文献

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  1. ^ Green, Ben; Tao, Terence (2008), “The primes contain arbitrarily long arithmetic progressions”, Annals of Mathematics 167 (2): 481–547, arXiv:math.NT/0404188, doi:10.4007/annals.2008.167.481 .
  2. ^ Tao, Terence; Ziegler, Tamar (2008), “The primes contain arbitrarily long polynomial progressions”, Acta Mathematica 201: 213–305, arXiv:math.NT/0610050, doi:10.1007/s11511-008-0032-5 .
  3. ^ Jens Kruse Andersen, Primes in Arithmetic Progression Records. Retrieved on 2014-06-13

外部リンク

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