ザ・グレイト・ロックンロール・スウィンドル (映画)
ザ・グレイト・ロックンロール・スウィンドル | |
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The Great Rock 'n' Roll Swindle | |
監督 | ジュリアン・テンプル |
脚本 | ジュリアン・テンプル |
製作 |
ドン・ボイド ジェレミー・トーマス |
音楽 | セックス・ピストルズ |
撮影 |
ウィリー・パターソン ジュリアン・テンプル |
公開 |
1980年3月15日 1990年4月28日 |
上映時間 | 103分 |
製作国 | イギリス |
言語 | 英語 |
『ザ・グレイト・ロックンロール・スウィンドル』(原題:The Great Rock 'n' Roll Swindle)は、パンク・ロックバンド、セックス・ピストルズのドキュメンタリー映画。
概要
[編集]ピストルズ・ヒストリーではあるものの実際は、マネージャーのマルコム・マクラーレンが語り手となって、いかにしてロックンロール・インダストリーのトップの座を騙し取ったかが得々と語られる内容となっている。 マルコムの奇妙な語り口とその存在感は圧巻で、当時のピストルズの未公開映像やアニメーションなども織り交ぜられたこの映画はロックミュージシャンのムービーの中ではひときわ異彩を放つものとなった。
「混乱から金を」「実際、演奏ができるよりはできない方がよいのだ」「音楽性はともかく、ジェネレーションギャップを創り出す方が肝心」「ピストルズを有名にするためにはあらゆる競争を避けた。」「音楽にはまったく興味のない弁護士を雇え」「ジョニー・ロットンは最終的には敵側(アメリカ)に身を売ったコラボレーター(対独協力者)」等々、マルコム独自のマネジメント哲学が語られており、彼の状況主義者的スタンスが鮮明になっている。
映画タイトルのナンバー「ザ・グレート・ロックンロール・スウィンドル」の演奏シーンでは、「誰でもピストルズになれる・ガキのオーディション」と銘打ち、そこらへんのガキたちに代わる代わるボーカルを取らせており、ピストルズの虚構ぶりを強調している。
ただし、この内容は「事実無根のでたらめ」とジョニー・ロットンらの怒りを買い、2001年「ノー・フューチャー」という新たなピストルズドキュメンタリーが、同じテンプル監督によって、旧メンバー全面協力のもと作られることになった。
リアルなピストルズストーリーとしては、「ノー・フューチャー」の方が正しい内容である。ただ「グレート・ロックンロール・スウィンドル」は、マルコム・マクラーレンという稀代の詐欺師を強く印象づけ、彼自身を新たなスター、それも一流のトリックスターたらしめるきっかけとなった。
同名のサウンドトラックがリリースされている。詳しくは『ザ・グレイト・ロックン・ロール・スウィンドル』を参照。