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ケティオサウリスクス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ケティオサウリスクス
生息年代: 170 Ma
Cetiosauriscus greppini
地質時代
ジュラ紀中期
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
亜綱 : 双弓亜綱 Diapsida
下綱 : 主竜形下綱 Archosauromorpha
上目 : 恐竜上目 Dinosauria
: 竜盤目 Saurischia
下目 : 竜脚下目 Sauropoda
上科 : ディプロドクス上科 Diplodocoidae
: ディプロドクス科 Diplodocidae
: ケティオサウリスクス属 Cetiosauriscus
学名
Cetiosauriscus
von Huene1927
  • C. stewarti
    Charig, 1980タイプ種
    ?C. glymptonensis (Phillips, 1871) McIntosh 1990
    ?C. greppini (von Huene, 1922) von Huene 1929

ケティオサウリスクスCetiosauriscus、"ケティオサウルスに似たもの"意味)は竜脚類恐竜の属である。おそらくディプロドクスに近縁なディプロドクス科の恐竜で、ジュラ紀中期カロビアン(1億6200万年前)に現在のイングランドに生息していた。四足歩行の草食恐竜であった。

発見と種

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ケティオサウリスクスは初め、1927年にドイツの古生物学者フリードリヒ・フォン・ヒューネによりCetiosauriscus leedsi種の属名として命名された。1887年、ジョン・ハルク (John Hulkeはリーズコレクションの一連の化石標本BMNH R.1984-1988に基づき、オルニトプシス属の種Ornithopsis leedsiiを命名、記載した。ハリー・シーリー (Harry Seeleyの指摘を受けて、1905年にアーサー・スミス・ウッドワード (Arthur Smith Woodwardはこの種をケティオサウルス属の種Cetiosaurus leedsi と改名した。さらにウッドワードはリーズコレクションから第2の標本BMNH R.3078を発見している。1929年、フォン・ヒューネにより両標本はCetiosauriscus leedsi とされた。フォン・ヒューネはまた、1929年にスイスで発見された種Cetiosaurus greppiniCetiosauriscus greppiniへと改名した。

1980年、アラン・ジャック・チャーリッグ (Alan Jack CharigはBMNH R.3078にはBMNH R.1984-1988と比較できる骨が無く、同じ種とすることは出来ないと結論し、新種Cetiosauriscus stewartiを作った。種小名は化石に発見地である粘土採掘場の所有者、ロンドンブリックカンパニーの社長であったロナルド・スチュアート卿に献名されたものである。チャーリッグはさらにC. leedsiおよびC. greppini疑問名nomen dubium)としている。

1990年、ジョン・スタントン・マッキントッシュ (John Stanton McIntoshは2種のケティオサウルス属の種を各々Cetiosauriscus longus およびCetiosauriscus glymptonensisへと改名した。1993年チャーリッグによりC. leedsiに代えてC. stewartiをタイプ種とする申請を動物命名法国際審議会に対し行った際、C. longusC. glymptonensisは両種とも疑問名とされた。1995年、既にC. stewarti種のタイプ標本とされていたBMNH R.3078がケティオサウリスクス属のタイプ標本に指定された。

標本BMNH R.3078はケンブリッジシャーピーターバラのオックスフォード・クレイ累層 (Oxford Clay Formationで発見された。化石は下半身の一連の椎骨で構成される。この標本の他にC. stewartiものとされる前肢を含む標本がある。体高6 m、体長15 m、体重約9 tと推定されている。

同じ地層から発見されるメガロサウルスエウストレプトスポンディルスに捕食されていた可能性がある。

分類

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フォン・ヒューネは初めケティオサウリスクスをケティオサウルス科Cetiosauridae)のカルディオドン亜科(Cardiodontinae)に分類した。1978年、マッキントッシュは尾椎にある二股の血道弓、短い前肢、第一中足骨の下端の平板状の隆起に基づいてディプロドクス科に属していると結論した。ディプロドクス科ではなく同じく二股の血道弓を持つマメンチサウルス科Mamenchisauridae)に属しているとする研究者もいる。

参考文献

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  • Apesteguía, S. (2005). "Evolution of the titanosaur metacarpus". pp. 321–345. In K. Carpenter & V. Tidwell (eds.), Thunder-Lizards: The Sauropodomorph Dinosaurs. Indiana University Press: Bloomington.
  • Charig, A.J. (1980). "A diplodocid sauropod from the Lower Cretaceous of England". pp. 231–244. In L. L. Jacobs (ed.), Aspects of Vertebrate History: Essays in Honor of Edwin Harris Colbert. Museum of Northern Arizona Press: Flagstaff.
  • Charig, A.J. (1993). "Case 2876. Cetiosauriscus von Huene, 1927 (Reptilia, Sauropodomorpha): proposed designation of C. stewarti Charig, 1980 as the type species". Bull. Zool. Nomencl. 50 (4): 282-83.
  • D. Schwarz, O. Wings, and C. A. Meyer. (2007). "Super sizing the giants: first cartilage preservation at a sauropod dinosaur limb joint". Journal of the Geological Society, London 164:61-65.
  • von Huene, F. (1927). "Short review of the present knowledge of the Sauropoda". Memoirs of the Queensland Museum 9(1):121-126.
  • von Huene, F. (1927). "Sichtung der Grundlagen der jetzigen Kenntnis der Sauropoden [Review of the elements of the present knowledge of the sauropods]". Eclogae Geologica Helveticae 20:444-470.