ゲオグロブス属
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ゲオグロブス属 | |||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Geoglobus Kashefi et al. 2002 | |||||||||||||||||||||
下位分類(種) | |||||||||||||||||||||
ゲオグロブス属(Geoglobus)は深海熱水噴出孔から発見された超好熱、偏性嫌気性の古細菌の一属である。学名はGeo-(ギリシャ語で「土地、地球」)+ globus(ラテン語で「球」)の意。
Archaeoglobusに近縁な古細菌で、2002年にカリフォルニア湾ゲイマス海盆の熱水噴出孔から発見、記載(Geoglobus ahangari)された。2009年には、大西洋中央海嶺のアシャゼ熱水場の熱水噴出口からもGeoglobus acetivoransが発見されている。
性質は、最終電子受容体としてFe3+を要求することを除けば近縁のArchaeoglobusやFerroglobusと類似する。増殖温度は60-90°C程度、偏性嫌気性で、中性を好む。先に発見されたGeoglobus ahangariの方がやや好熱性は強い。単独の鞭毛を持つ1-2μm程度の不定形の球菌である。
独立、従属または混合栄養的で、アミノ酸、酢酸、ピルビン酸、長鎖脂肪酸、その他多様な有機物を代謝する。この他水素を酸化して独立栄養的にも増殖が可能である。Fe3+の還元と、長鎖脂肪酸の代謝能は古細菌として最初の報告例となった。
参考文献
[編集]- Kashefi, K., Tor, J.M., Holmes, D.E., Gaw Van Praagh, C.V., Reysenbach, A.-L. and Lovley, D.R. (2002). “Geoglobus ahangari gen. nov., sp. nov., a novel hyperthermophilic archaeon capable of oxidizing organic acids and growing autotrophically on hydrogen with Fe (III) serving as the sole electron acceptor”. International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology 52: 719-728.