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ゲオグロブス属

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ゲオグロブス属
分類
ドメイン : 古細菌 Archaea
: ユリアーキオータ界
Euryarchaeota
: ユリアーキオータ門
Euryarchaeota
: アルカエオグロブス綱
Archaeoglobi
: アルカエオグロブス目
Archaeoglobales
: アルカエオグロブス科
Archaeoglobaceae
: ゲオグロブス属
Geoglobus
学名
Geoglobus Kashefi et al. 2002
下位分類(種)

ゲオグロブス属Geoglobus)は深海熱水噴出孔から発見された超好熱偏性嫌気性古細菌の一属である。学名はGeo-(ギリシャ語で「土地、地球」)+ globus(ラテン語で「球」)の意。

Archaeoglobusに近縁な古細菌で、2002年カリフォルニア湾ゲイマス海盆の熱水噴出孔から発見、記載(Geoglobus ahangari)された。2009年には、大西洋中央海嶺のアシャゼ熱水場の熱水噴出口からもGeoglobus acetivoransが発見されている。

性質は、最終電子受容体としてFe3+を要求することを除けば近縁のArchaeoglobusFerroglobusと類似する。増殖温度は60-90°C程度、偏性嫌気性で、中性を好む。先に発見されたGeoglobus ahangariの方がやや好熱性は強い。単独の鞭毛を持つ1-2μm程度の不定形の球菌である。

独立、従属または混合栄養的で、アミノ酸酢酸ピルビン酸、長鎖脂肪酸、その他多様な有機物を代謝する。この他水素を酸化して独立栄養的にも増殖が可能である。Fe3+の還元と、長鎖脂肪酸の代謝能は古細菌として最初の報告例となった。

参考文献

[編集]
  • Kashefi, K., Tor, J.M., Holmes, D.E., Gaw Van Praagh, C.V., Reysenbach, A.-L. and Lovley, D.R. (2002). “Geoglobus ahangari gen. nov., sp. nov., a novel hyperthermophilic archaeon capable of oxidizing organic acids and growing autotrophically on hydrogen with Fe (III) serving as the sole electron acceptor”. International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology 52: 719-728.