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コウリンタンポポ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
コウリンタンポポ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: キク目 Asterales
: キク科 Asteraceae
: コウリンタンポポ属 Pilosella
: コウリンタンポポ
Pilosella aurantiaca
学名
Pilosella aurantiaca (L.) F.W.Schultz et Sch.Bip. (1862)[1]
シノニム
和名
コウリンタンポポ
英名
Fox-and-cubs, Orange Hawkweed,[3]ほか

コウリンタンポポ(紅輪蒲公英、学名: Pilosella aurantiaca)は、キク科タンポポ亜科コウリンタンポポ属多年草ヨーロッパ原産で、日本では帰化植物として定着している。別名、エフデギク[4]

分布

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ヨーロッパ中部~北部を原産地とする[5]。日本を含めた北半球に広く帰化している[5]

近縁種にキバナコウリンタンポポがおり、同じくヨーロッパ原産で日本や北アメリカに帰化している[5]

特徴

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多年草[4]。しばしば、地表に走出枝(ランナー)を伸ばす[4]。花茎は直立して、草丈10 - 50センチメートル (cm) になる[6]。茎葉全体に剛毛を密生する[4]。葉のほとんどは、根際に集まってつくロゼット状になる[4]

花期は7 - 8月ごろ。茎の頂部に集まって、タンポポ類に形がよく似た鮮やかなオレンジ色の頭花を咲かせる[6]。頭花は径1.5 - 2.3 cmで、すべて舌状花からなる[4]。舌状花は黒色の長毛を密生し、短い腺毛が混じる[4]。舌状花の舌片の先端には深い5歯がある[4]。 花後にできる冠毛は白色で、その先につく果実は円同形で10本の筋がある[4]

外来種問題

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ヨーロッパ原産であるが、市街地でもみられる雑草で、道端に生えている。繁殖力が強いため、在来種植物への影響が懸念されている[6]。日本では明治中期に渡来した外来種であるものの[4]外来生物法による規制は特に存在しない。北海道には戦後サハリンから侵入したものとみられており[4]、ブルーリストでA2「本道の生態系等へ大きな影響を及ぼしており、防除対策の必要性について検討する外来種」に指定している[6]北米にも帰化しており、悪性の雑草と見なされている[4]

脚注

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  1. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Pilosella aurantiaca (L.) F.W.Schultz et Sch.Bip. コウリンタンポポ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年7月21日閲覧。
  2. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Hieracium aurantiacum L. コウリンタンポポ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年7月21日閲覧。
  3. ^ Peterson, Roger Tory; McKenny, Margaret (1968). A Field Guide to Wildflowers of Northeastern and North-Central North America. Houghton Mifflin Company Boston. ISBN 0-395-183251 
  4. ^ a b c d e f g h i j k l 長田武正 1976, p. 5.
  5. ^ a b c 清水矩宏・森田弘彦・廣田伸七『日本帰化植物写真図鑑 Plant invader 600種』全国農村教育協会、2001年7月26日。ISBN 4-88137-085-5 p.374
  6. ^ a b c d コウリンタンポポ 北海道 ブルーリスト

参考文献

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