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コペンハーゲン条約 (1660年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
コペンハーゲン条約
署名 1660年5月27日
署名場所 コペンハーゲン
締約国 デンマーク=ノルウェーポーランド=リトアニア共和国の同盟とスウェーデン
主な内容 北方戦争の講和
デンマーク・スウェーデン・ノルウェー間の国境を決定
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コペンハーゲン条約(コペンハーゲンじょうやく、英語: Treaty of Copenhagen)は1660年5月27日に締結され、デンマーク=ノルウェーポーランド=リトアニア共和国の同盟とスウェーデンの間の北方戦争を終結させた条約。この条約はロスキレ条約の追加条約ともいえるものであり、デンマーク・スウェーデン・ノルウェー間の国境を決定した。この国境は現代でもほとんど同じである。

背景

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スウェーデン王カール10世トロンデラーグ地方とボーンホルム島デンマーク=ノルウェーに返還する見返りとして、アーケシュフース県以外を受け入れるつもりはなかった。一方、デンマーク=ノルウェー王フレデリク3世ロスキレ条約の履行を拒否、1645年のブレムセブルー条約の状態に回復しようとした[1]。2人とも全く譲歩せず、フランス王国イングランド共和国がスウェーデン側で、ネーデルラント連邦共和国がデンマーク側で仲介に入った。

フレデリク3世はスウェーデンがスコーネを領有することでコペンハーゲンは常に脅威にさらされると主張、スコーネを奪回するためのデンマーク・オランダ同盟を提案した。彼はブランデンブルク選帝侯領オーストリアの支持を得たが、オランダには別の考えがあった。その考えとは、エーレスンド海峡の西岸と東岸が同じ国に支配されると、エーレスンド海峡通行税が引き上げられる可能性があり、バルト海との貿易を阻害する、というものであり、イングランドも同意見だった。そのため、オランダとイングランドはエーレスンド海峡の西岸と東岸が同じ国に支配されることを阻止すると合意した。さらに、フランスのジュール・マザラン枢機卿はもしオランダがデンマークに肩入れしてスウェーデンと対抗した場合、フランスがオランダに侵攻すると脅した。

カール10世が1660年2月に死去したことがわかると、フレデリク3世は即座にロスキレ条約を破棄してそれを無効とした。これはスウェーデンの外交官を警戒させたが、英仏はスウェーデンがトロンデラーグを放棄する以外ロスキレ条約を履行している限り、英仏はその条件で条約を締結することを保障するとした。デンマークはブランデンブルク、オーストリア、ポーランド支持を得てスコーネ返還を堅持したが、今度はオランダが支持しなかった。1660年3月8日、ミヒール・デ・ロイテル率いるオランダ艦隊がスウェーデン艦隊を封鎖していたランズクルーナ港から出港するよう命じられた。フレデリク3世は譲歩し、本腰を入れての交渉は3月24日に開始した。

交渉

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最も争われた点はボーンホルム島の支配であった。ボーンホルムの住民はスウェーデンの占領軍に対し蜂起して指揮官のヨハン・プリンツェンスケルド英語版を殺害しており、もしボーンホルムがスウェーデン領に残った場合は報復が予想される。フレデリク3世はボーンホルム住民を保護することを誓っており、彼はスウェーデンと交渉諸国の脅しをものともせず、ボーンホルムの返還を要求した。その後、ボーンホルム返還の補償としてスコーネにおけるデンマーク貴族領のいくつかをスウェーデン王領に割譲するとの提案がなされた。

しかし、この時点では仲介国の代表がデンマーク・スウェーデン両国を傍目に陰謀をめぐらすようになり、交渉が脱線しはじめた。デンマークのハンニバル・セヘステッド英語版は激怒、デンマークとスウェーデンの間で直接交渉すべきと主張した。スウェーデンはこの主張を受け入れ、数日で条約の内容を合意した。

内容

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赤はデンマーク=ノルウェーを、黄色はスウェーデンを示す。緑の部分はコペンハーゲン条約でスウェーデンからデンマーク=ノルウェーに返還されたトロンデラーグ地方とボーンホルム島

5月27日、条約はコペンハーゲンとスウェーデンの要塞化された軍営のあるカールスタード英語版の間にあるテントで締結された。4日後、シェラン島にいた残り3千人のスウェーデン軍はようやくコペンハーゲン付近から撤退し始めた。

条約の内容は下記の通り。

脚注

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  1. ^ Starbäck, Carl Georg; Bäckström, Per Olof (1885–1886). Berättelser ur svenska historien. 6. p. 366. http://runeberg.org/sverhist/6/0382.html