コンパック Cシリーズ
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コンパック Cシリーズ (Compaq C-Series) は、コンパックが1998年に販売したWindows CE 2.0搭載ハンドヘルドPCのシリーズ名である。 日本ではモノクロモデルのCシリーズ810、カラーモデルのCシリーズ2010cの2機種がラインナップされた。 日本では発売されなかったモデルとして、2010cに16MBのフラッシュROMを追加した上位版の2015c、廉価版の2000cがある。
概要
[編集]コンパックから発売されたPDAの内、自社開発のハンドヘルドPCとして発売されたモデルはこのCシリーズ810、2010cのみである(先代とされるC-120、140はCASIO A10、A-11をコンパックで発売したもの)。1万円程度でコンパックでROMの交換を行い、Windows CE 2.11にアップグレードすることもできた。2002年にコンパックがヒューレット・パッカードに吸収合併されるまでハンドヘルドPCからCシリーズの後継機種は発売されなかった。
モデル
[編集]- Cシリーズ810
- 1998年6月発売。4段階の6.5インチモノクロSTN液晶を搭載し、640×240の解像度と2段階のバックライトを備える。CPUはMIPSのR3912 RISCプロセッサ(75MHz)を搭載。単3電池二本で約20時間、オプションのニッケル水素バッテリーで約16時間の使用が可能。インターフェースとカードスロットは、シリアルポート、IrDA準拠赤外線ポート、PCカードスロット(TypeII)を各一個ずつ搭載。キーボードの色はブラック。価格は92,000円。
- Cシリーズ2010c
- 1998年6月発売で、810のカラー液晶モデル。カラー液晶になった代わりに重量が450gから540gへ、本体の厚みが34mmから41mmに増加している。CPUは810のものと同様のMIPS R3912。810との主な相違点はカラー液晶を搭載した他に、クレードルが標準付属になった点、主電池がニッケル水素バッテリーのみとなった点、標準RAM容量が8MBから20MBまで強化された点である。別売りのRAMボードを装換することにより最大32MBまでRAM容量の増設が可能。標準のニッケル水素バッテリーの動作時間は約3時間、オプションの大型バッテリーで約8時間の使用が可能。キーボードの色はグレーとなっている。価格は120,000円。
仕様表
[編集]型名 | OS仕様 | 液晶パネル | 解像度 | CPU | RAM(最大) | 外部カード | 重量 | 駆動電池 | 発売日 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Cシリーズ810 | Windows CE 2.0 | モノクロFSTN(4階調) | 640x240 | MIPS R3912 75MHz | 8MB(20MB) | PCカード | 450g(電池込) | 単三2本 | 1998年06月 |
Cシリーズ2010c | Windows CE 2.0 | 256色カラーSTN | 640x240 | MIPS R3912 75MHz | 20MB(32MB) | PCカード | 540g(バッテリー込) | ニッケル水素バッテリー | 1998年06月 |
参考文献
[編集]報道 Handheld PC機
[編集]- “コンパック、WindowsCE2.0搭載のハンドヘルドPCを発売”. ASCII.jp (1998年6月4日). 2016年8月2日閲覧。
- “コンパック、Windows CE 2.0搭載H/PC2機種”. PC Watch (1998年6月4日). 2016年8月2日閲覧。