サフィール (潜水艦・初代)
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サフィール (Saphir) はフランス海軍の潜水艦。エムロード級。
1903年10月起工[1]。1908年2月6日進水[2]。1910年12月10日就役[3]。
第一次世界大戦のオスマン帝国との開戦後、英仏潜水艦がダーダネルス海峡入口の哨戒を実施しており、それに加わるため「サフィール」は1914年12月17日にテネドス島に着いた[4]。艦長のHenri de Fournierは海峡への侵入許可を求めたものの、命じられたのは海峡入口沖の哨戒であった[5]。しかし、1915年1月15日に最初の哨戒に出発すると、de Fournierは海峡へと向かった[5]。Eren Keui湾で座礁するも離礁に成功し、機雷原の下を通過し、また浸水発生にもかかわらず「サフィール」は進んだが、チャナッカレ付近で岸に乗り上げてしまった[5]。離礁には成功したものの、今度は海底まで沈み、塩素ガスも発生[5]。どうにか浮上するも、オスマン帝国の内燃機船「Canakkale」、砲艦「Isa Reis」、機雷敷設艦「ヌスレット」からの攻撃を受けて潜航した[6]。しかし、艦の状態は悪く、de Fournierは海峡中央で艦を浮上させると総員退艦を命じた[6]。その後、「サフィール」は沈没[6]。「ヌスレット」により13名が救助されたが、de Fournierを含め14名が死亡した[6]。
- 排水量:水上395トン(389英トン)、水中427トン(420英トン)
- 全長:44.9m
- 幅:3.9m
- 吃水:3.8m
- 速力:水上11.26ノット、水中8,5ノット
- 兵装:450㎜魚雷発射管4
- 出典[7]
脚注
[編集]参考文献
[編集]- Victor Rudenno, Gallipoli: Attack From the Sea, Yale University Press, 2008, ISBN 978-0-300-12440-8
- Couhat, Jean Labayle (1974). French Warships of World War I. London: Ian Allan. ISBN 0-7110-0445-5
- Gardiner, Robert & Gray, Randal (1985). Conway's All The World's Fighting Ships 1906–1921. London: Conway Maritime Press. ISBN 0-85177-245-5
- Garier, Gérard (1998) (French). Des Émeraude (1905-1906) au Charles Brun (1908–1933). L'odyssée technique et humaine du sous-marin en France. 2. Bourg-en-Bresse, France: Marines édition. ISBN 2-909675-34-3