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サム・アザー・ガイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ビートルズ > 曲名リスト > サム・アザー・ガイ
「サム・アザー・ガイ」
リッチー・バレット英語版シングル
B面 Tricky Dicky
リリース
規格 7インチシングル
ジャンル R&B[1]
時間
レーベル アトランティック・レコード
作詞・作曲
プロデュース
  • ジェリー・リーバー
  • マイク・ストーラー
リッチー・バレット英語版 シングル 年表
  • Dream On
  • (1960年)
  • サム・アザー・ガイ
  • (1962年)
  • Summer's Love
  • (1963年)
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サム・アザー・ガイ」(Some Other Guy)は、リッチー・バレット英語版の楽曲である。作詞作曲は、ジェリー・リーバーとマイク・ストーラーとの共作。1962年にアトランティック・レコードからシングルとして発売された。楽曲の発表後、ビートルズサーチャーズなどリヴァプール出身のバンドによって演奏された[2]

オリジナル・バージョン

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1962年、リッチー・バレットは「サム・アザー・ガイ」のレコーディングを行なった[3]。同年にアトランティック・レコードからシングルとして発売され、B面には「Tricky Dicky」が収録された[4]。シングルは、マイナー・ヒットを記録[5]

ビートルズによるカバー

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サム・アザー・ガイ
ビートルズ楽曲
収録アルバムザ・ビートルズ・ライヴ!! アット・ザ・BBC
英語名Some Other Guy
リリース1994年11月30日
録音
ジャンルロックンロール[6]
時間2分1秒
レーベルアップル・レコード
作詞者
  • ジェリー・リーバー
  • マイク・ストーラー
  • リッチー・バレット
作曲者
  • ジェリー・リーバー
  • マイク・ストーラー
  • リッチー・バレット
プロデュースロン・ベルチャー
ザ・ビートルズ・ライヴ!! アット・ザ・BBC 収録曲
シュアー・トゥ・フォール英語版
(DISC 1-10)
サム・アザー・ガイ
(DISC 1-11)
サンキュー・ガール
(DISC 1-12)

ビートルズは、1962年から1963年までに行なわれた公演で「サム・アザー・ガイ」をレパートリーに加えていた[7]。1962年7月26日と8月1日に行なわれたビートルズのライブを訪れたグラナダTV英語版のプロデューサーは、同局で放送されていた番組『Know the North』の取材のために公演の様子を数分間撮影することを決める[8]。8月22日の昼にキャヴァーン・クラブで行なわれた公演で、グラナダTVのクルーはビートルズが「サム・アザー・ガイ」を演奏する様子を撮影[9]。なお、撮影が行なわれた8月22日は、ドラマーのピート・ベストが解雇されてから1週間足らずで後任として加入したリンゴ・スターが初めてバンドのメンバーとして演奏した日であった[7]。ベストの解雇とスターの加入に不満を持った観客が、演奏終了直後に「We want Pete!(ピートを出せ!)」と叫んでいて、その様子も録音されている[8][10]。撮影された映像は1963年11月6日に放送され[8][注釈 1]、1995年に発売されたドキュメンタリー作品『ザ・ビートルズ・アンソロジー』にも収録された[7]

ビートルズは、BBCラジオ用に「サム・アザー・ガイ」を3度にわたって録音している[5]。1963年1月22日にプレイハウス・シアター英語版で録音された演奏は、同月26日の『Saturday Club』で放送された[12]。同日にはパリス・シアター英語版でも本作の演奏が録音された[5]。3回目の演奏は、同年6月19日にパリス・シアターでロン・ベルチャーのプロデュースのもとで録音され、6月23日の『Easy Beat』で放送された[5]。1994年に発売された『ザ・ビートルズ・ライヴ!! アット・ザ・BBC』には、『Easy Beat』で放送された演奏が収録された[5]

1968年の『ローリング・ストーン』誌のインタビューで、レノンは「『サム・アザー・ガイ』のようなレコードを作りたいんだ。これほど自分を満足させるレコードはない」と語っている[7]

クレジット

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※出典[13]

その他のアーティストによるカバー

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脚注

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注釈

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  1. ^ ただし、音声は9月5日に再録音したものが使用された[11]

出典

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  1. ^ Hasted 2016, p. 66.
  2. ^ Inglis, Ian (2012). The Beatles in Hamburg. London: Reaktion Books. p. 85. ISBN 978-1-861-89952-1 
  3. ^ MacDonald, Ian (2007) [1994]. Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties. Chicago: Chicago Review Press. p. 67. ISBN 978-1-556-52733-3 
  4. ^ Neely, Tim (2006) [2000]. Goldmine Standard Catalog of American Records 1950-1975. Iola, Wisconsin: Krause Publications. p. 87. ISBN 978-0-896-89307-8 
  5. ^ a b c d e Womack 2014, p. 848.
  6. ^ Pedler, Dominic (2003). The Songwriting Secrets of The Beatles. New York: Music Sales Limited. Omnibus Press. p. 233. ISBN 978-0-711-98167-6 
  7. ^ a b c d Womack 2014, p. 849.
  8. ^ a b c Winn 2008, p. 13.
  9. ^ Doggett, Peter (2009) [2005]. The Art and Music of John Lennon. London: Omnibus Press. p. 41. ISBN 978-0-857-12126-4 
  10. ^ Leigh, Spencer (2015). The Cavern Club: The Rise of the Beatles and Merseybeat. Carmarthen: McNidder and Grace. p. 137. ISBN 978-0-857-16098-0 
  11. ^ Winn 2008, pp. 13, 15.
  12. ^ Winn 2008, p. 28.
  13. ^ Womack 2014, pp. 848–849.
  14. ^ Harry, Bill (1985). The Book of Beatle Lists. Alexandria, Virginia: Javelin Books. p. 34. ISBN 978-0-713-71521-7 
  15. ^ Perone, James E. (2009) [2004]. Mods, Rockers, and the Music of the British Invasion. Praeger Publishers. p. 58. ISBN 978-0-275-99860-8 
  16. ^ Watson, Jimmy (November 16, 1963). “The Searchers”. Record Mirror (140): 10. https://worldradiohistory.com/UK/Record-Mirror/60s/63/record-mirror-1963-11-16-s-ocr.pdf. 
  17. ^ Leigh, Spencer (2015). Best of the Beatles: The Sacking of Pete Best. Carmarthen: McNidder and Grace. p. 119. ISBN 978-0-857-16102-4 
  18. ^ Womack 2014, p. 850.

参考文献

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外部リンク

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