サラダチキン
サラダチキンとは、鶏の胸肉やささみ肉[1]を蒸して薄く味付けした食べ物である。
概要
[編集]蒸した鶏の胸肉にハーブ、レモン、ガーリック、スモークなどで味付けを加え、真空パックした惣菜[2]。裂いて野菜の上に載せるだけでサラダの具材となる。胸肉を使用しているために脂質やカロリーが少なく高タンパクであり、健康志向の高まりから人気を得ている[2]。
サラダの具材として使用するだけではなく、そのままかぶりついて食べたり[3]、サラダ以外の様々な料理にアレンジして用いたりする[4][5]など用途も広がっている。
「サラチキ」の略称でも使用されている[6]。
歴史
[編集]岩手県大船渡市の食品加工会社アマタケが、喫茶店チェーンのサンドイッチ具材用に開発したハーブ風味の鶏胸肉加工品を、家庭用として2001年に「サラダチキン」として初めて商品化し、スーパーマーケットで販売した[7][1]。当初は皮付きで販売していたが、2014年に皮を取る改良を施し、カロリーを大幅に減らしたことでブレイクしたという[7]。
2013年、セブンイレブンとプリマハムがコンビニエンスストア向け商品を共同開発し、同年11月よりセブンイレブンがコンビニエンスストアで最初に取り扱いを開始[3][8]。テスト販売では2か月の予定分が2週間で売り切れた[8]。翌2014年にはローソンもプライベートブランドとして発売を開始する[3]など、他のコンビニチェーンもこれに追随した。その後は市場拡大が進んでおり、富士経済によれば、2017年の市場規模は前年比44.6%増の269億円に上ると見込まれ、今後も順調に拡大するとみられる[9]。各社は味のバリエーションの充実[2]や、スティックタイプや切り落としタイプの導入などによる更なる利用シーンの拡大[10]を図っている。
2019年8月1日よりPascoからサラダチキンを使った惣菜パン「サラダチキンパン」の販売が決定(関東、中部、関西、中国、四国地区)[11]。
なお、7月1日は元祖サラダチキンであるアマタケがサラダチキンを商品化したとして「アマタケサラダチキンの日」と日本記念日協会で正式に登録された[12]。
脚注
[編集]- ^ a b 「(列島をあるく)カラダをつくる 高たんぱくで筋肉育てる 鶏むね肉が人気食材に/東京・共通」『朝日新聞』2018年11月27日、24面。
- ^ a b c “当のセブン-イレブンが驚いたサラダチキン大ヒットの想定外”. ダイヤモンド・オンライン. ダイヤモンド社 (2018年1月9日). 2018年8月18日閲覧。
- ^ a b c “コンビニの“顔”となった『サラダチキン』が新機軸へ 背景に“健康志向”と“おつまみ需要”. オリコン (2018年4月28日). 2018年8月16日閲覧。
- ^ “自家製サラダチキンのアレンジレシピ|さらさらサラダ”. 日本放送協会 (2021年4月19日). 2021年11月7日閲覧。
- ^ “サラダチキンファンサイト”. 株式会社アマタケ. 2018年8月17日閲覧。
- ^ “普通のサラチキよりウマい! コンビニ最強「変わり種サラダチキン」はコレだ!! カレー味など5種食べ比べ”. mitok(ミトク) (2016年9月15日). 2018年8月26日閲覧。
- ^ a b “サラダチキン ブレイクのきっかけは「皮なし」の英断”. NIKKEI STYLE. 日経BP (2017年11月24日). 2018年8月17日閲覧。
- ^ a b 「(ニュースQ3)「今年の一皿」鶏むね肉、ケッコーな人気なぜ」『朝日新聞』2017年12月20日、37面。
- ^ “国内加工食品 市場調査(5) 農産加工品・畜産加工品・水産加工品などの市場を調査”. 富士経済 (2018年2月23日). 2018年8月17日閲覧。
- ^ “"サラダチキン"大幅伸長 メーカー各社、新商品で利用シーン拡大など取組み”. 食品産業新聞社 (2018年3月28日). 2018年8月17日閲覧。
- ^ 『人気のサラダチキンを使った惣菜パン 「サラダチキンパン」 2019年8月1日新発売』(プレスリリース)敷島製パン株式会社、2019年7月19日 。2021年11月7日閲覧。
- ^ “7月1日は「アマタケサラダチキンの日」 日本記念日協会で正式登録”. 鶏鳴新聞 (2019年6月24日). 2021年11月7日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- サラダチキンファンサイト(株式会社アマタケ)