サラミ出版
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サラミ出版(サラミしゅっぱん、英語: Salami publication[1])は、一つの研究として発表可能な成果を、多数の小さな研究に分割して[2]、あるいは1本の論文で発表可能な内容を複数の論文に分割して出版する行為を指す表現[3]。英語では「Salami slicing」ともいい、これを踏まえて日本語でも「サラミ・スライシング[4]」「サラミ法[3][5]」と称することがある。また、分割出版[6][7]、ボローニャ出版とも呼ばれる[2]。
サラミ出版は、業績を量的に膨らせる手法であるが、個々の論文の価値は下がり、文献数が増えても知識量が増えないことになる[3]。このため、各学会や大学などが定める研究不正防止のためのガイドラインにおいては、不正行為とされたり[2]、不正行為には当たらないが不適切な行為[8][9]、好ましくない行為とされる[7]。
脚注
[編集]- ^ Smolčić, Vesna Šupak (2013年10月15日). “Salami publication: definitions and examples”. 2017年2月1日閲覧。
- ^ a b c “研究活動における不正防止マニュアル” (PDF). 北海道教育大学. p. 37. 2017年2月1日閲覧。
- ^ a b c マリーシャ・フォンセサ (2014年1月18日). “「サラミ法」に隠れた危険:出版の量ではなく質を重視する”. 英文校正エディテージ/カクタス・コミュニケーションズ. 2017年2月1日閲覧。
- ^ さらに「サラミスライシング」「サラミスライス」といった語句が用いられることもある。:羽生和紀 (2015年7月10日). “第61回 サラミスライス 環境心理学で考える”. 行動観察研究所/大阪ガス. 2017年2月1日閲覧。
- ^ “サラミ法(論文の分割)” (PDF). Elsevier. 2017年2月1日閲覧。
- ^ 保険学雑誌編集委員会 (2015年8月1日). “論文投稿時の留意点” (PDF). 日本保険学会. 2017年2月1日閲覧。
- ^ a b “研究活動上の不正行為及び好ましくない研究行為 (別表)” (PDF). 石川県立看護大学. 2017年2月1日閲覧。
- ^ 松澤孝明「わが国における研究不正 公開情報に基づくマクロ分析(1)」『情報管理』第56巻第3号、国立研究開発法人 科学技術振興機構、2013年、156-165頁、2017年2月1日閲覧。 NAID 130003360678
- ^ 役員会 (2015年3月23日). “研究成果を適切に発表するための指針” (PDF). 東北大学. 2017年2月1日閲覧。
外部リンク
[編集]- サラミ法の危険性 - 動画