コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

サンパティオ図書館

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
サンパティオ図書館
Sun Patio Library
施設情報
愛称 ブックカフェ「ハピネス」[1]
専門分野 総合、児童書
事業主体 個人
延床面積 250 m2
開館 1997年平成9年)11月22日
所在地 671-4114
兵庫県宍粟市一宮町福野164番地1号
位置 北緯35度10分29秒 東経134度37分12秒 / 北緯35.17472度 東経134.62000度 / 35.17472; 134.62000座標: 北緯35度10分29秒 東経134度37分12秒 / 北緯35.17472度 東経134.62000度 / 35.17472; 134.62000
統計・組織情報
蔵書数 約38,800冊[2](2018年時点)
館長 飯田里美[1]
職員数 1名(2019年時点)
備考 1997年 - 2018年はハリマ農業協同組合が運営
地図
地図
プロジェクト:GLAM - プロジェクト:図書館
テンプレートを表示

サンパティオ図書館(サンパティオとしょかん、Sun Patio Library)は、日本兵庫県宍粟市一宮町にある私立図書館

沿革

[編集]

兵庫県西播磨地域の旧宍粟郡では南部の山崎町しか常設の公立図書館を有していない状態が長く続き[注 1]、北部では波賀町波賀文化創造センターに図書室が設置されたものの一宮町では役場併設の小規模な図書室のみを有する状態が続いていた。

JAハリマ運営(1997-2018)

[編集]

一宮町東市場に本所を置いていたハリマ一宮農業協同組合は1987年昭和62年)から「図書に親しむ取組み」の一環として、本所内に「母子ふれあい文庫」を設置していた[3]。同組合は1991年平成3年)郡内の他2農協と合併してハリマ農業協同組合(JAハリマ)となるが、この当時から一宮町内南部には町役場(現・宍粟市役所一宮市民局)に図書室が併設されていたものの、町北部(三方出張所管内)は図書館・図書室のいずれも有さない「空白地帯」であったため、JAハリマの地域貢献事業として全国的にも珍しい農協を設置主体とする私立図書館が三方支所に隣接して開館することとなった[2][3]

1997年(平成19年)11月22日、宍粟郡内では山崎町立図書館(現・宍粟市立図書館)に次いで2館目、かつ郡北部では初の常設型図書館として開館し「サンパティオ図書館」と命名される[4]。開館時の蔵書は約2万8000冊で、母子ふれあい文庫からの流れを汲む形で児童書が約9000冊と3分の1弱を占めていた。館には司書の資格を持つJA職員が配置され[3]、地域貢献事業としての性質上から組合員以外の住民にも無料開放で貸し出しを行っていたが[5]日本図書館協会ではJAを設立主体として地域に開放された私立図書館は「全国的にも珍しいのではないか」としている[2]

2010年代以降、日銀の低金利政策継続によりJAハリマの収益が悪化したことから、図書館事業の廃止または譲渡が検討されるようになった[2]2017年(平成29年)9月には開館日を週5日に削減するも過疎化・少子化の進行で利用者の落ち込みが止まらず、2018年(平成30年)10月1日を以て休館。JAハリマでは図書館事業の譲渡先を探しており「2019年(平成31年)1月末までに引き取り先が見つからない場合は閉館する」としていた[2]

個人運営(2019-)

[編集]

その後、市内在住でJAハリマ元職員の保育士が個人で館の運営を引き継ぎ、館内にブックカフェを設置して2019年(令和元年)7月25日に再開館した[1]。当面は毎週木・金曜の2日のみ開館し、蔵書の貸し出しは行わない方針としている[1]

アクセス

[編集]
  • 兵庫県宍粟市一宮町福野164番地1号 郵便番号671-4114
山崎バスターミナルからウエスト神姫横山線に乗車し「福野北」バス停下車すぐ。

参考文献

[編集]

注釈、出典

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ 千種町では宍粟市成立後の2015年(平成27年)に市立図書館の分館としてちくさ図書館が開館している。また、旧宍粟郡の合併に加わらず姫路市へ編入された安富町では2004年(平成16年)に町立図書館が開館しており、現在は姫路市立図書館安富分館となっている。

出典

[編集]
  1. ^ a b c d 古根川淳也 (2019年7月24日). “閉館危機のサンパティオ図書館再開へ ブックカフェ開設で週2回開館”. 神戸新聞NEXT (神戸新聞社). https://www.kobe-np.co.jp/news/seiban/201907/0012542674.shtml 2019年7月25日閲覧。 
  2. ^ a b c d e 古根川淳也 (2018年12月27日). “全国的に珍しい民営図書館が閉館の危機 宍粟、貴重本多く存続願う声”. 神戸新聞 (神戸新聞社). https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201812/0011938842.shtml 2019年4月30日閲覧。 
  3. ^ a b c 一瀬(2015), p277
  4. ^ <図書館の仲間紹介>サンパティオ図書館兵庫県立図書館協会報 No.69, 2002年2月1日付)
  5. ^ 家の光協会『家の光』近畿版2014年4月号, p200「JA発のふれあい拠点 地域に愛される図書館」

関連項目

[編集]